【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
62. ラオ=シンザ
62. ラオ=シンザ
サーシャたちは鍛冶屋の『ラオ=シインザ』に会うために村の奥へと進むのであった。やっぱり心配……本当に大丈夫なんでしょうねマーリン。
「ここじゃな」
「随分と古い建物ですね……」
サーシャたちがやってきたのは木造の小さな家だった。中からはカンッカンッという音が聞こえてくることから、おそらく中にラオ=シンザがいるのであろう。
「ん?あれは何ですの?」
リズの視線の先には、ラオ=シンザの家のすぐ横に巨大な岩があった。それは高さ5メートルほどあり、表面は何かに抉られたような傷跡がある。
「……やはりのう。とにかく入るぞい。失礼するぞー」
マーリンが何かを知っているような様子だったが、特に何も話さずドアを開ける。すると、そこには頭にバンダナを巻いた老人がいた。どうやら彼が鍛冶屋の『ラオ=シンザ』のようだ。
「……誰だお前たちは?」
「あの。私はサーシャ=グレイスと言います。そのミスリルを加工していただきたくてやってきました」
「ミスリル?魔法具でも作るつもりか?悪いが他をあたるんだな」
やはりそう簡単には取り合ってくれないわね。でもここまで来て引き下がるわけにはいかないし。そんな時マーリンが突然話し始める。
「……ここはあの名もなき村だったんじゃな。外に転がっておる巨石についたドラゴンの爪痕が懐かしいわい。あの時はワシとクロードでドラゴンをなんとか追い払ったんじゃ。それにしても本当にこの地で鍛冶屋をやっておったのじゃな……」
「マーリン様?」
サーシャは首を傾げる。そしてそのマーリンの発言を聞いてラオは驚き、目を見開く。
「まさか……あなた様は伝説の大魔女マーリン様ですか!?」
「そうじゃ。お主は何代目のラオ=シンザなんじゃ?」
「私は17代目です。まさかマーリン様にお会いできるなんて……」
「ふむ。17代も続いておるとはなかなかじゃな。さて、本題に入るが魂を具現化する魔法具を作るのじゃがミスリルを加工してもらえんかの?」
「もちろんです!あなた様のお力になれるのなら先代も喜ばしいことでしょう。どうぞこちらへ」
ラオはサーシャたちを家の奥にある部屋に案内する。知ってたのねマーリンは。私は知らないから、まだ私と合流する前のことなんでしょうね。
そんなやり取りをしていると、当然のごとくサーシャとリズはマーリンをジト目で見る。
「なんじゃ?」
「……知ってたんですかマーリン様?ラオ=シンザさんのこと?」
「何となくじゃ。1000年も生きておるとド忘れが酷くてのう。ほっほっ」
「……性格悪いですわねマーリン様は」
「……お主もそんなこと言うのかリズ」
そのまま奥へ進むとそこは様々な工具が置かれた工房のような場所であった。
「早速作業に取り掛かりましょう。まずはこの素材をお借りしてもよろしいでしょうか?」
「あぁよろしく頼むぞ」
マーリンは鞄からミスリルを取り出す。それを見たラオは目を輝かせながら興奮していた。
「おおぉ……これは間違いなく本物のミスリルですな。これほどまでに純度の高いものは珍しい!」
「ほう。分かるのか?」
「はい。かなりの最高品質のものなのです。この輝き、硬度、魔力伝導率……どれも申し分ありません。」
……草。それ普通に市場に出回ってたけど?しかもそれなりに高くもない値段で売ってたんだけど?まぁいいわ。
「では始めさせていただきます」
そう言ってラオはミスリルを金床に乗せハンマーを振り下ろす。カンッ!と小気味よい音を立てて叩くと、徐々に形を変えていく。
「すごい……あっという間に変形させちゃいました!」
「うむ。見事な腕前じゃ。感心したぞ」
「これであとはマーリン様が魔法具を作ればよろしいんですわよね?」
「そうじゃ。……サーシャ。ついに剣の精霊と会えるぞい」
その言葉を聞いて、サーシャは嬉しそうな表情を浮かべる。なんか……緊張してきたわ。
サーシャたちは鍛冶屋の『ラオ=シインザ』に会うために村の奥へと進むのであった。やっぱり心配……本当に大丈夫なんでしょうねマーリン。
「ここじゃな」
「随分と古い建物ですね……」
サーシャたちがやってきたのは木造の小さな家だった。中からはカンッカンッという音が聞こえてくることから、おそらく中にラオ=シンザがいるのであろう。
「ん?あれは何ですの?」
リズの視線の先には、ラオ=シンザの家のすぐ横に巨大な岩があった。それは高さ5メートルほどあり、表面は何かに抉られたような傷跡がある。
「……やはりのう。とにかく入るぞい。失礼するぞー」
マーリンが何かを知っているような様子だったが、特に何も話さずドアを開ける。すると、そこには頭にバンダナを巻いた老人がいた。どうやら彼が鍛冶屋の『ラオ=シンザ』のようだ。
「……誰だお前たちは?」
「あの。私はサーシャ=グレイスと言います。そのミスリルを加工していただきたくてやってきました」
「ミスリル?魔法具でも作るつもりか?悪いが他をあたるんだな」
やはりそう簡単には取り合ってくれないわね。でもここまで来て引き下がるわけにはいかないし。そんな時マーリンが突然話し始める。
「……ここはあの名もなき村だったんじゃな。外に転がっておる巨石についたドラゴンの爪痕が懐かしいわい。あの時はワシとクロードでドラゴンをなんとか追い払ったんじゃ。それにしても本当にこの地で鍛冶屋をやっておったのじゃな……」
「マーリン様?」
サーシャは首を傾げる。そしてそのマーリンの発言を聞いてラオは驚き、目を見開く。
「まさか……あなた様は伝説の大魔女マーリン様ですか!?」
「そうじゃ。お主は何代目のラオ=シンザなんじゃ?」
「私は17代目です。まさかマーリン様にお会いできるなんて……」
「ふむ。17代も続いておるとはなかなかじゃな。さて、本題に入るが魂を具現化する魔法具を作るのじゃがミスリルを加工してもらえんかの?」
「もちろんです!あなた様のお力になれるのなら先代も喜ばしいことでしょう。どうぞこちらへ」
ラオはサーシャたちを家の奥にある部屋に案内する。知ってたのねマーリンは。私は知らないから、まだ私と合流する前のことなんでしょうね。
そんなやり取りをしていると、当然のごとくサーシャとリズはマーリンをジト目で見る。
「なんじゃ?」
「……知ってたんですかマーリン様?ラオ=シンザさんのこと?」
「何となくじゃ。1000年も生きておるとド忘れが酷くてのう。ほっほっ」
「……性格悪いですわねマーリン様は」
「……お主もそんなこと言うのかリズ」
そのまま奥へ進むとそこは様々な工具が置かれた工房のような場所であった。
「早速作業に取り掛かりましょう。まずはこの素材をお借りしてもよろしいでしょうか?」
「あぁよろしく頼むぞ」
マーリンは鞄からミスリルを取り出す。それを見たラオは目を輝かせながら興奮していた。
「おおぉ……これは間違いなく本物のミスリルですな。これほどまでに純度の高いものは珍しい!」
「ほう。分かるのか?」
「はい。かなりの最高品質のものなのです。この輝き、硬度、魔力伝導率……どれも申し分ありません。」
……草。それ普通に市場に出回ってたけど?しかもそれなりに高くもない値段で売ってたんだけど?まぁいいわ。
「では始めさせていただきます」
そう言ってラオはミスリルを金床に乗せハンマーを振り下ろす。カンッ!と小気味よい音を立てて叩くと、徐々に形を変えていく。
「すごい……あっという間に変形させちゃいました!」
「うむ。見事な腕前じゃ。感心したぞ」
「これであとはマーリン様が魔法具を作ればよろしいんですわよね?」
「そうじゃ。……サーシャ。ついに剣の精霊と会えるぞい」
その言葉を聞いて、サーシャは嬉しそうな表情を浮かべる。なんか……緊張してきたわ。
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