【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
59. 星の導き
59. 星の導き
それから一週間。次の目的地に向かう準備と六魔将との戦いの傷を癒しサーシャとマーリンは新たな旅に出ようとしていた。あれからサーシャに変わったところは特にない。一体あれはなんだったのだろうか。とりあえず今は旅を続けることが先決よね。
もちろん次の目的は『ミスリル』を加工できるという凄腕の鍛冶屋『ラオ=シンザ』という人物に会って、私を具現化できる魔法具の素材を作ってもらうことだ。
その人物がいる場所はここから砂漠を越えて北にあると言われている小さな村『カドリー』と呼ばれるところにいるらしい。
なんでもそこは良質な鉱石が採れ、またそこに住んでいる人々はとても友好的で、旅人には親切に接してくれるそうだ。ラオ=シンザ本人は変わった人らしいけどね……。
「では行くかのう」
「はい」
そして2人がフランガラン帝国を発とうと歩き出そうとすると、後ろから聞き慣れた声が聞こえてくる。
「ちょっと待って!」
「え?リ、リズさん!?」
そこには息を切らしながらこちらに向かってくるリズの姿があった。その姿はきちんとした正装で鎧まで見に纏っている。さすがにメイド服は着ていない、もちろん猫耳や尻尾もついていない。
「ど、どうしたんですか?」
「ハァ……ハァ……そ、その……言いたいことが……あ、あったのですわ……」
「なんじゃ?」
マーリンは不思議そうな顔をしながら聞く。サーシャも首を傾げている。
「私もその旅に連れて行って欲しいのですわ!」
その言葉にサーシャとマーリンは大きく目を見開く。そしてサーシャが慌てて口を開く。
「だ、ダメですよリズさん!!リズさんの国は今復興の最中で忙しいじゃないですか!」
「復興はこのフランガラン帝国の民が協力してくれれば大丈夫ですわ。それに、マモンのせいで多くの兵が亡くなり、王都も半壊状態……。そんな六魔将がこの世界にいては民たちの不安を煽るだけですもの、だから私はマモンをこの手で討つのですわ!」
その強い意志を持った瞳にサーシャは圧倒されている。リズはフランガラン帝国の女王。本来ならばこんな危険な旅に来るべきではない。だけど、リズの決意は固く、絶対に引かなそうよねこれ?
「あの……マーリン様どうしたら?」
「この旅はお主の旅じゃろ?自分で決めよ。ただリズは『紅蓮の仔』で魔力も普通の魔法士より高いし、武器の扱いも上手い。戦力としては申し分ないと思うぞい?」
確かに。リズはすべての武器を使いこなせるほどの実力を持っている。そして魔力が完全ではないとはいえ、あの六魔将マモンとも戦えてたしね。あとは前衛ってのも助かるわね。
「そうですね……。私はリズさんの気持ち分かりますから。改めて私からもお願いします。リズさん」
サーシャはリズに手を差し伸べる。リズはその手を取り、笑顔になる。そっか……サーシャも同じような境遇だものね。
「ありがとうサーシャ!じゃあさっそく行きましょう!」
「はい!」
「うむ」
3人はこうして新たな仲間リーゼロッテ=フランガランことリズと共に、カドリーへと向かうのであった。
ーーーーー その頃、とある場所にて……
「ふぅ~ん……面白いことになってきた……」
そう呟くのは黒いローブを着た少女。その少女はフードを被っており、その表情を伺うことはできない。
「しかし、まさかここまでやるとは思ってなかった」
その少女の目の前には大きな水晶玉があり、その中にはフランガラン王国が映し出されていた。
「しかも六魔将の1人を撃退しちゃったんだから。本当に想定外。」
その映像にはフランガラン帝国が映し出されており、その城の中には六魔将であるマモンと、そしてサーシャとマーリンとリズの姿があった。
「でも、まだ終わらないよ。そう星が告げているから」
そう言うと少女は立ち上がり、その場から離れていく。そして誰もいない場所で立ち止まり、独り言のように話し出す。
「これから向かう先には……もっと厳しい試練があるよ。きっとあの3人なら切り抜けられるだろうけど……それでもその先に進むことはできなくなるかもね……星は嘘をつかないから。そして必ず私の力が必要になるよ」
その言葉を聞いたものは誰もいなかったが、少女はそのままどこかへと消えて行ったのであった。まるでこの先の未来を知っているかのように……。
それから一週間。次の目的地に向かう準備と六魔将との戦いの傷を癒しサーシャとマーリンは新たな旅に出ようとしていた。あれからサーシャに変わったところは特にない。一体あれはなんだったのだろうか。とりあえず今は旅を続けることが先決よね。
もちろん次の目的は『ミスリル』を加工できるという凄腕の鍛冶屋『ラオ=シンザ』という人物に会って、私を具現化できる魔法具の素材を作ってもらうことだ。
その人物がいる場所はここから砂漠を越えて北にあると言われている小さな村『カドリー』と呼ばれるところにいるらしい。
なんでもそこは良質な鉱石が採れ、またそこに住んでいる人々はとても友好的で、旅人には親切に接してくれるそうだ。ラオ=シンザ本人は変わった人らしいけどね……。
「では行くかのう」
「はい」
そして2人がフランガラン帝国を発とうと歩き出そうとすると、後ろから聞き慣れた声が聞こえてくる。
「ちょっと待って!」
「え?リ、リズさん!?」
そこには息を切らしながらこちらに向かってくるリズの姿があった。その姿はきちんとした正装で鎧まで見に纏っている。さすがにメイド服は着ていない、もちろん猫耳や尻尾もついていない。
「ど、どうしたんですか?」
「ハァ……ハァ……そ、その……言いたいことが……あ、あったのですわ……」
「なんじゃ?」
マーリンは不思議そうな顔をしながら聞く。サーシャも首を傾げている。
「私もその旅に連れて行って欲しいのですわ!」
その言葉にサーシャとマーリンは大きく目を見開く。そしてサーシャが慌てて口を開く。
「だ、ダメですよリズさん!!リズさんの国は今復興の最中で忙しいじゃないですか!」
「復興はこのフランガラン帝国の民が協力してくれれば大丈夫ですわ。それに、マモンのせいで多くの兵が亡くなり、王都も半壊状態……。そんな六魔将がこの世界にいては民たちの不安を煽るだけですもの、だから私はマモンをこの手で討つのですわ!」
その強い意志を持った瞳にサーシャは圧倒されている。リズはフランガラン帝国の女王。本来ならばこんな危険な旅に来るべきではない。だけど、リズの決意は固く、絶対に引かなそうよねこれ?
「あの……マーリン様どうしたら?」
「この旅はお主の旅じゃろ?自分で決めよ。ただリズは『紅蓮の仔』で魔力も普通の魔法士より高いし、武器の扱いも上手い。戦力としては申し分ないと思うぞい?」
確かに。リズはすべての武器を使いこなせるほどの実力を持っている。そして魔力が完全ではないとはいえ、あの六魔将マモンとも戦えてたしね。あとは前衛ってのも助かるわね。
「そうですね……。私はリズさんの気持ち分かりますから。改めて私からもお願いします。リズさん」
サーシャはリズに手を差し伸べる。リズはその手を取り、笑顔になる。そっか……サーシャも同じような境遇だものね。
「ありがとうサーシャ!じゃあさっそく行きましょう!」
「はい!」
「うむ」
3人はこうして新たな仲間リーゼロッテ=フランガランことリズと共に、カドリーへと向かうのであった。
ーーーーー その頃、とある場所にて……
「ふぅ~ん……面白いことになってきた……」
そう呟くのは黒いローブを着た少女。その少女はフードを被っており、その表情を伺うことはできない。
「しかし、まさかここまでやるとは思ってなかった」
その少女の目の前には大きな水晶玉があり、その中にはフランガラン王国が映し出されていた。
「しかも六魔将の1人を撃退しちゃったんだから。本当に想定外。」
その映像にはフランガラン帝国が映し出されており、その城の中には六魔将であるマモンと、そしてサーシャとマーリンとリズの姿があった。
「でも、まだ終わらないよ。そう星が告げているから」
そう言うと少女は立ち上がり、その場から離れていく。そして誰もいない場所で立ち止まり、独り言のように話し出す。
「これから向かう先には……もっと厳しい試練があるよ。きっとあの3人なら切り抜けられるだろうけど……それでもその先に進むことはできなくなるかもね……星は嘘をつかないから。そして必ず私の力が必要になるよ」
その言葉を聞いたものは誰もいなかったが、少女はそのままどこかへと消えて行ったのであった。まるでこの先の未来を知っているかのように……。
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