【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
57. 激闘
57. 激闘
「くぅう……やっぱてめぇの火力は半端ねぇな……なら、これならどうだ?」
マモンはさらに氷の魔法を巨大にする。その大きさは天井に届きそうなほど高いものだった。
「おい、マーリン。てめぇの魔法は確かに強い。けどなぁ……相性ってもんがあるんだよ!オレ様の魔法がこの程度だと思うなよ?これで終いだ!」
マモンはその魔法をマーリンに向けて放つ。その魔法はマーリンの炎属性魔法を飲み込み、マーリンに迫ってくる。しかし、マーリンは笑みを浮かべる。もう限界も近いはずなのに、それでもマーリンは魔力を込め、紡ぎ続ける。
「ほざけ小僧が!この程度の攻撃、いくらでも防いでやるわ!」
「へっ……口だけ達者な老いぼれが……この一撃で楽にしてやるよ」
マモンの放った魔法の氷がどんどん大きくなる。そしてマーリンの魔法にぶつかり強力な魔力の衝撃波が玉座の間に広がる。……相討ち?いや……
「……残念だなマーリン?打ち止めか?」
「ぐっ……」
「手こずらせやがって。この小娘がオレ様を倒すだと?笑わせるな。こいつはここで死ぬんだ。せいぜいそこで指をくわえて見てるんだなマーリン」
マモンはそう言って再び氷柱を大きくし、それをサーシャに向かって放つ。
「あばよ!」
「サーシャ!!」
マーリンが叫ぶ、そしてその氷魔法がサーシャに直撃する瞬間だった。
「甘いですわ!」
「何!?」
リズがレイピアを構え、マモンの氷柱を破壊する。そのまま突き刺そうとするがマモンの左手がそのレイピアを止め、折ってしまう。
「くそったれがぁあああ!!!邪魔だぁ!!」
そしてマモンは怒りに任せた氷魔法を纏った右手の拳でリズに襲いかかる。その拳を炎を纏った拳でリズは対抗する。
「……邪魔はあなたのほうですわ!私はもう一つ得意なものがありましたわ……それはこの拳ですわ!」
そしてリズはありったけの魔力を込めると全身から血が吹き出しはじめる。おそらく『紅蓮の仔』の魔力まで発動しようとしているのだろう。痛みが全身を襲っているはず、それでも彼女は戦うことをやめなかった。
『自分を命をかけて逃がした人がいる』
『自分のために戦ってくれた仲間がいる』
今まで辛いことは沢山あった。王族という地位も名誉も捨てて、抗って生きてきた。すべてはこの時のために。そんな想いが彼女を動かしていた。
「はぁあああ!」
「てめぇえええ!」
2人の魔力の衝突によって大きな爆発が起きる。そしてその衝撃に耐えられずマモンも後方に吹っ飛ぶ。辺りは煙に包まれ、何も見えなくなる。しばらくすると煙は晴れ、そこにいたのは膝をつくリズと、右腕を抑えているマモンの姿があった。
「ちぃ……しぶてぇなてめぇ……まだ動けんのかよ」
「あなたこそ……なかなかやりますわね」
「だがこれで終わりだ……!?」
マモンは何かの殺気を感じ、動きを止める。そこには私を拾い上げ剣先をマモンに向け、構えていたサーシャがいた。
「て、てめえ……そんな状態で何をするつもりだ?」
「……」
サーシャは何も答えない。ただ黙ってマモンを見つめるだけだった。
「くくく……バカが!死にてぇようだな!なら望み通り殺してやるよ!」
マモンは左腕を上げ、巨大な氷柱を作り出す。あれほどの魔法を放った後なのに、その魔力はまだ尽きていなかった。
「おい、サーシャとか言ったな?てめぇにチャンスをやる。オレ様に忠誠を誓えば命だけは助けてやってもいいぞ?」
「……」
「くっく……いいぜ、ならこうしようじゃねえか?オレ様の奴隷になるってんなら見逃してやらねぇことも……」
「……もう……その口を開かないでください」
サーシャはそう呟くと一瞬でマモンに詰めよりその左腕を斬り落とす。この剣術……今まで見たことないわ。どうしたのサーシャ……
「うぎゃぁあああああ!!!」
マモンはその腕を押さえながら後ろに下がる。そしてサーシャはさらに追い討ちをかけるように右足も斬る。そして私は思い出す。この剣術はまるで……
「ぐぅおおお!き、貴様ぁ……!」
「……もう喋らないでくださいと言ったはずです」
サーシャはそのままマモンの左足も切断する。マモンは激痛で床に転げ回る。しかしそれでもサーシャは止まらなかった。
「もう……私の大切な人たちを傷つけるのは許しません」
そしてサーシャはマモンの頭を掴むとそのまま玉座の間に叩きつける。
「ぐふっ!」
「ここで……消えてください」
そしてサーシャはマモンの首をはねようと私を振り下ろす。すると間一髪あの少女がやってくる。
「そこまでだよアイちゃんの魔法を使う名前の知らない女の子!」
「!?」
少女の声に反応したサーシャは咄嵯に後ろに飛び退く。
「こらこら、マモン。こんなところで死んだら魔王様が復活しないじゃんか?ここは引くよ。どうせその身体じゃ戦えないんだし」
「ぐっ……レ、レヴィ……あと少しだったのによぉ」
「はいはい。でも……面白いものが見れたよ。さっきの剣術……まるであの時のあいつみたいだね?」
「……」
「まあとりあえず今日のところは退散させてもらうよ。それじゃまた会いに来るからそれまでに準備しておくんだよ?くひひっ」
そう言って2人は魔法を使って闇に姿を消す。その場に残ったのはボロボロのマーリンと、サーシャ、それにリズだった。そしてそのままもう一度サーシャはその場に倒れこむ。
「サーシャ!?」
リズは慌てて駆け寄る。するとサーシャは意識を失っているだけだった。さっきのは一体……。あの剣術はまるであの人と同じ……。私はあの時の事を思い出さずにはいられなかった。
「くぅう……やっぱてめぇの火力は半端ねぇな……なら、これならどうだ?」
マモンはさらに氷の魔法を巨大にする。その大きさは天井に届きそうなほど高いものだった。
「おい、マーリン。てめぇの魔法は確かに強い。けどなぁ……相性ってもんがあるんだよ!オレ様の魔法がこの程度だと思うなよ?これで終いだ!」
マモンはその魔法をマーリンに向けて放つ。その魔法はマーリンの炎属性魔法を飲み込み、マーリンに迫ってくる。しかし、マーリンは笑みを浮かべる。もう限界も近いはずなのに、それでもマーリンは魔力を込め、紡ぎ続ける。
「ほざけ小僧が!この程度の攻撃、いくらでも防いでやるわ!」
「へっ……口だけ達者な老いぼれが……この一撃で楽にしてやるよ」
マモンの放った魔法の氷がどんどん大きくなる。そしてマーリンの魔法にぶつかり強力な魔力の衝撃波が玉座の間に広がる。……相討ち?いや……
「……残念だなマーリン?打ち止めか?」
「ぐっ……」
「手こずらせやがって。この小娘がオレ様を倒すだと?笑わせるな。こいつはここで死ぬんだ。せいぜいそこで指をくわえて見てるんだなマーリン」
マモンはそう言って再び氷柱を大きくし、それをサーシャに向かって放つ。
「あばよ!」
「サーシャ!!」
マーリンが叫ぶ、そしてその氷魔法がサーシャに直撃する瞬間だった。
「甘いですわ!」
「何!?」
リズがレイピアを構え、マモンの氷柱を破壊する。そのまま突き刺そうとするがマモンの左手がそのレイピアを止め、折ってしまう。
「くそったれがぁあああ!!!邪魔だぁ!!」
そしてマモンは怒りに任せた氷魔法を纏った右手の拳でリズに襲いかかる。その拳を炎を纏った拳でリズは対抗する。
「……邪魔はあなたのほうですわ!私はもう一つ得意なものがありましたわ……それはこの拳ですわ!」
そしてリズはありったけの魔力を込めると全身から血が吹き出しはじめる。おそらく『紅蓮の仔』の魔力まで発動しようとしているのだろう。痛みが全身を襲っているはず、それでも彼女は戦うことをやめなかった。
『自分を命をかけて逃がした人がいる』
『自分のために戦ってくれた仲間がいる』
今まで辛いことは沢山あった。王族という地位も名誉も捨てて、抗って生きてきた。すべてはこの時のために。そんな想いが彼女を動かしていた。
「はぁあああ!」
「てめぇえええ!」
2人の魔力の衝突によって大きな爆発が起きる。そしてその衝撃に耐えられずマモンも後方に吹っ飛ぶ。辺りは煙に包まれ、何も見えなくなる。しばらくすると煙は晴れ、そこにいたのは膝をつくリズと、右腕を抑えているマモンの姿があった。
「ちぃ……しぶてぇなてめぇ……まだ動けんのかよ」
「あなたこそ……なかなかやりますわね」
「だがこれで終わりだ……!?」
マモンは何かの殺気を感じ、動きを止める。そこには私を拾い上げ剣先をマモンに向け、構えていたサーシャがいた。
「て、てめえ……そんな状態で何をするつもりだ?」
「……」
サーシャは何も答えない。ただ黙ってマモンを見つめるだけだった。
「くくく……バカが!死にてぇようだな!なら望み通り殺してやるよ!」
マモンは左腕を上げ、巨大な氷柱を作り出す。あれほどの魔法を放った後なのに、その魔力はまだ尽きていなかった。
「おい、サーシャとか言ったな?てめぇにチャンスをやる。オレ様に忠誠を誓えば命だけは助けてやってもいいぞ?」
「……」
「くっく……いいぜ、ならこうしようじゃねえか?オレ様の奴隷になるってんなら見逃してやらねぇことも……」
「……もう……その口を開かないでください」
サーシャはそう呟くと一瞬でマモンに詰めよりその左腕を斬り落とす。この剣術……今まで見たことないわ。どうしたのサーシャ……
「うぎゃぁあああああ!!!」
マモンはその腕を押さえながら後ろに下がる。そしてサーシャはさらに追い討ちをかけるように右足も斬る。そして私は思い出す。この剣術はまるで……
「ぐぅおおお!き、貴様ぁ……!」
「……もう喋らないでくださいと言ったはずです」
サーシャはそのままマモンの左足も切断する。マモンは激痛で床に転げ回る。しかしそれでもサーシャは止まらなかった。
「もう……私の大切な人たちを傷つけるのは許しません」
そしてサーシャはマモンの頭を掴むとそのまま玉座の間に叩きつける。
「ぐふっ!」
「ここで……消えてください」
そしてサーシャはマモンの首をはねようと私を振り下ろす。すると間一髪あの少女がやってくる。
「そこまでだよアイちゃんの魔法を使う名前の知らない女の子!」
「!?」
少女の声に反応したサーシャは咄嵯に後ろに飛び退く。
「こらこら、マモン。こんなところで死んだら魔王様が復活しないじゃんか?ここは引くよ。どうせその身体じゃ戦えないんだし」
「ぐっ……レ、レヴィ……あと少しだったのによぉ」
「はいはい。でも……面白いものが見れたよ。さっきの剣術……まるであの時のあいつみたいだね?」
「……」
「まあとりあえず今日のところは退散させてもらうよ。それじゃまた会いに来るからそれまでに準備しておくんだよ?くひひっ」
そう言って2人は魔法を使って闇に姿を消す。その場に残ったのはボロボロのマーリンと、サーシャ、それにリズだった。そしてそのままもう一度サーシャはその場に倒れこむ。
「サーシャ!?」
リズは慌てて駆け寄る。するとサーシャは意識を失っているだけだった。さっきのは一体……。あの剣術はまるであの人と同じ……。私はあの時の事を思い出さずにはいられなかった。
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