【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
47. 秘密の抜け道
47. 秘密の抜け道
灼熱の王国と呼ばれるフランガラン帝国。その国土の大半を占めている砂漠を歩いていくサーシャたち。砂漠のところどころには動物や魔物の骨が転がっていた。
「暑いですね……」
「まったくじゃ。こんな暑さは久しぶりじゃわい」
サーシャたちは汗を拭いながら歩く。本当に暑そうね……まぁ私は『アイアンソード』だから暑さは感じないんだけど。
「サーシャちゃん大丈夫かにゃ?」
「はい。ありがとうございます。リズさん」
「いえいえにゃ」
サーシャに水筒を渡しながら笑顔を向けるリズ。
「うーん。それにしても砂ばっかりじゃのう。これでは景色も何もないではないか」
マーリンの言葉通り、ずっと続くのは見渡す限りの砂丘だけ。正直飽きてきたわね。
「ところで秘密の抜け道ってどこにあるんですかリズさん?もうかれこれ1時間ほど砂漠を歩いてますけど?」
「もう少しだにゃ。ほらあそこに見えてくるオアシスが目印なのにゃ」
そう言って指差す先を見ると確かに小さな湖のようなものが見える。そしてそこには大きな岩が一つあった。
「あそこの岩の陰から地下に続く階段が見つかるはずなのにゃ。」
「地下?」
「そうにゃ。砂漠を歩いて越えるのは厳しい。でも地下なら暑さも和らぐのにゃ。ここをこうして……」
なるほどね。確かに地上よりは涼しいかもしれないわね。それにしても……私はその岩の方を見る。すると不思議なことにリズが色々岩を触ると、その岩がまるで生きているかのように動き始めた。
え?何?どういうこと!? そのまま岩はズシンと音を立てて崩れ、その中からは下へと続く螺旋状の石でできた階段が現れた。
「おお!すごいです。本当に秘密の抜け道ですね?」
「ここから王都の近くまで行けるにゃ」
なっなんなのよ!?驚く私とは対照的に平然としているマーリン。さすがは大魔女ね。こういうことはよくあるのかしら?
「それじゃあいくにゃ!」
私たちはリズの後について行き、その隠し通路を通って王都へ向かうことにする。
リズに案内されて着いた場所は薄暗い洞窟の中。壁には松明のような物が一定の間隔であるおかげで真っ暗ではない。
「ここはフランガラン帝国の地下水脈に繋がってるにゃ。昔はここを使って王都へ行ったりしてたにゃ。庶民は砂を走る魔法船に乗れないのにゃ」
「ずいぶん詳しいのう。もしかして王都にいたことがあるのか?」
「……まぁそんなとこにゃ」
マーリンの質問に言葉を濁しながら答えるリズ。何かあるみたいだけど今は詮索しない方がいいかもね。
しばらく歩いていると水の音が聞こえ始める。地下水脈に入った証拠ね。それからさらに奥に進むと、少し広い空間に出た。天井からは水が滴っている。どうやら出口は近いようね。
「リズさん。何をしに王都に行くんですか?私たちが手伝えることがあるなら手伝いますよ?」
「ん?ありがとうにゃサーシャちゃん。私は……大切な人に会うだけにゃ。……とても大切な人。そう……ずっと忘れたことないにゃ」
「リズさん……」
なんだか深い事情がありそうな気がするわね。まぁこれ以上聞くのは野暮ってもんでしょ。そして更に進んでいくと光が見えてくる。出口かしらね?その光の方に進んでいくと突然それは現れた。
「なっなんだにゃん!?」
「こいつはサンドワームじゃ!」
サンドワーム。それはミミズみたいな見た目をした巨大な魔物だった。体中が土で覆われていて、その口の中には鋭い牙が無数に見える。しかもその大きさは軽く5メートルはあるわね……通常の個体は3メートル前後なんだけどさ。変異してるわねデカすぎだし。
サーシャとマーリンはすぐに戦闘態勢に入る。しかしそれより早くサンドワームの口から紫の毒液が吐かれる。それを何とか避ける。
「ぬおおお!ワシのお気に入りのローブが溶けておる!」
「強力な酸の毒液みたいですね。気をつけてください。リズさん下がってください」
「え?あっ。分かったにゃ!」
サーシャの指示ですぐにその場から離れるリズ。そしてサーシャたちは再び武器を構える。さて……今までで一番大きい魔物よ?サーシャの腕の見せ所よね?
灼熱の王国と呼ばれるフランガラン帝国。その国土の大半を占めている砂漠を歩いていくサーシャたち。砂漠のところどころには動物や魔物の骨が転がっていた。
「暑いですね……」
「まったくじゃ。こんな暑さは久しぶりじゃわい」
サーシャたちは汗を拭いながら歩く。本当に暑そうね……まぁ私は『アイアンソード』だから暑さは感じないんだけど。
「サーシャちゃん大丈夫かにゃ?」
「はい。ありがとうございます。リズさん」
「いえいえにゃ」
サーシャに水筒を渡しながら笑顔を向けるリズ。
「うーん。それにしても砂ばっかりじゃのう。これでは景色も何もないではないか」
マーリンの言葉通り、ずっと続くのは見渡す限りの砂丘だけ。正直飽きてきたわね。
「ところで秘密の抜け道ってどこにあるんですかリズさん?もうかれこれ1時間ほど砂漠を歩いてますけど?」
「もう少しだにゃ。ほらあそこに見えてくるオアシスが目印なのにゃ」
そう言って指差す先を見ると確かに小さな湖のようなものが見える。そしてそこには大きな岩が一つあった。
「あそこの岩の陰から地下に続く階段が見つかるはずなのにゃ。」
「地下?」
「そうにゃ。砂漠を歩いて越えるのは厳しい。でも地下なら暑さも和らぐのにゃ。ここをこうして……」
なるほどね。確かに地上よりは涼しいかもしれないわね。それにしても……私はその岩の方を見る。すると不思議なことにリズが色々岩を触ると、その岩がまるで生きているかのように動き始めた。
え?何?どういうこと!? そのまま岩はズシンと音を立てて崩れ、その中からは下へと続く螺旋状の石でできた階段が現れた。
「おお!すごいです。本当に秘密の抜け道ですね?」
「ここから王都の近くまで行けるにゃ」
なっなんなのよ!?驚く私とは対照的に平然としているマーリン。さすがは大魔女ね。こういうことはよくあるのかしら?
「それじゃあいくにゃ!」
私たちはリズの後について行き、その隠し通路を通って王都へ向かうことにする。
リズに案内されて着いた場所は薄暗い洞窟の中。壁には松明のような物が一定の間隔であるおかげで真っ暗ではない。
「ここはフランガラン帝国の地下水脈に繋がってるにゃ。昔はここを使って王都へ行ったりしてたにゃ。庶民は砂を走る魔法船に乗れないのにゃ」
「ずいぶん詳しいのう。もしかして王都にいたことがあるのか?」
「……まぁそんなとこにゃ」
マーリンの質問に言葉を濁しながら答えるリズ。何かあるみたいだけど今は詮索しない方がいいかもね。
しばらく歩いていると水の音が聞こえ始める。地下水脈に入った証拠ね。それからさらに奥に進むと、少し広い空間に出た。天井からは水が滴っている。どうやら出口は近いようね。
「リズさん。何をしに王都に行くんですか?私たちが手伝えることがあるなら手伝いますよ?」
「ん?ありがとうにゃサーシャちゃん。私は……大切な人に会うだけにゃ。……とても大切な人。そう……ずっと忘れたことないにゃ」
「リズさん……」
なんだか深い事情がありそうな気がするわね。まぁこれ以上聞くのは野暮ってもんでしょ。そして更に進んでいくと光が見えてくる。出口かしらね?その光の方に進んでいくと突然それは現れた。
「なっなんだにゃん!?」
「こいつはサンドワームじゃ!」
サンドワーム。それはミミズみたいな見た目をした巨大な魔物だった。体中が土で覆われていて、その口の中には鋭い牙が無数に見える。しかもその大きさは軽く5メートルはあるわね……通常の個体は3メートル前後なんだけどさ。変異してるわねデカすぎだし。
サーシャとマーリンはすぐに戦闘態勢に入る。しかしそれより早くサンドワームの口から紫の毒液が吐かれる。それを何とか避ける。
「ぬおおお!ワシのお気に入りのローブが溶けておる!」
「強力な酸の毒液みたいですね。気をつけてください。リズさん下がってください」
「え?あっ。分かったにゃ!」
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