【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
31. 1つの不安
31. 1つの不安
そして翌日。早朝からドワーフの部族がいる場所まで何度か歩いた街道を再び歩いていく。ドワーフの部族が住んでいるのはエルフの里の反対側よね。ここからだと半日ほどかかるかしら。
「いきなり向かって大丈夫ですかねロザリア様?」
「問題なかろう。ワシがおる。」
「ワシがおるって、そんなに大魔女マーリン様のこと詳しいんですかロザリア様?今まで忘れてたくらいなのに……」
サーシャが首を傾げながらそう言った。まぁマーリン本人だからそこは問題はないんだけど、サーシャには隠してるからね……。って私もマーリンのこと言えないけどさ。
道中は問題なく進み、昼過ぎ頃にはシャルドール防壁に着いた。ここからドワーフの部族の集落を目指すことになる。
そしてしばらく森を歩き続けると地面に大きな穴があいている。
「これは……すごい穴ですね?ドワーフがあけたんですかね?」
「ドワーフは野蛮で力もあるからな」
シャノンとルークがその穴を見ながら話している。確かにこれだけ大きい穴を掘れるなら相当なものよね。それにしてもこれ本当にすごいわ……そんなことを考えているとマーリンがいきなり声をあげる。
「おお!懐かしいのう!」
「ロザリア様、この穴のこと知ってるんですか?」
「ふむ。この穴は昔どこかの大賢者が魔法をこの地面にぶつけたのじゃ。凄まじい轟音と共に大地は抉れ、凄かったのじゃよ!……ってどこかの文献に書いてあったのじゃ!本当じゃ!ワシは見ておらんぞ!?」
「……へー。そうなんですねロザリア様。ふーん……」
はいアウト。サーシャがジト目でマーリンを睨み付けている。もうダメかもしれないわねこれ。私は小さくため息をつく。
というか良く良く考えたら、あの時の魔法ってあなたが暴発させた魔法を、私がやむ無く受け流したんじゃなかったのかしらね?だから不可抗力よ。確かに凄まじい轟音と威力だったけどさ……。
「とっとにかく!先にいくぞ!」
そう言って前に歩き出そうとしたマーリンの前に突然大きな壁が立ち塞がる。
「うおぉぉっ!!なんじゃ!?」
「あの……?」
壁だと思っていた物は、大きなドワーフの少年だった。子供でも大きいのね……ドミニクより少し小さいくらいじゃないかしら?
「私たちはドワーフの族長さんに会いたいのですが?」
「そうなんだね。オイラはドワーフ族の族長の息子でデールって言います。それなら案内するよ。こちらにどうぞ。」
「はっはぁ……」
私たちが連れていかれた場所は洞窟の中とは思えないような広々とした空間。そこにテーブルや椅子が置かれており、まるで普通の家のような内装になっていた。
「こっちだよ」
「はぁ……」
「なんかずいぶんおっとりしてますね?あの時のドワーフとは全然違う……」
「もっとガサツで無骨な連中だと思っていたがな……」
ルークとシャノンも驚いているようだ。まぁ私も驚いたわよ。そして奥の部屋へと通されると、そこには髭面の大柄で体格の良い男がいた。
「ただいま父ちゃん!」
「おい!族長と呼べと言ってるだろデール!それに今は取り込み中だ!オレは今からアルデラの丘に向かいエルフの野郎を迎撃に行く!お前は集落の入り口を守れ!」
そう言って族長は挨拶もせずに出ていってしまう。迎撃?しかもエルフ?それなら……人間はドワーフに。ドワーフはエルフに。エルフはドワーフにそれぞれ三竦みのような感じで襲われているということ?
これはあきらかにおかしい……。もしかして……これは……意図的なもの。そう思ったと同時に私の頭の中に1つの不安が生まれるのだった。
そして翌日。早朝からドワーフの部族がいる場所まで何度か歩いた街道を再び歩いていく。ドワーフの部族が住んでいるのはエルフの里の反対側よね。ここからだと半日ほどかかるかしら。
「いきなり向かって大丈夫ですかねロザリア様?」
「問題なかろう。ワシがおる。」
「ワシがおるって、そんなに大魔女マーリン様のこと詳しいんですかロザリア様?今まで忘れてたくらいなのに……」
サーシャが首を傾げながらそう言った。まぁマーリン本人だからそこは問題はないんだけど、サーシャには隠してるからね……。って私もマーリンのこと言えないけどさ。
道中は問題なく進み、昼過ぎ頃にはシャルドール防壁に着いた。ここからドワーフの部族の集落を目指すことになる。
そしてしばらく森を歩き続けると地面に大きな穴があいている。
「これは……すごい穴ですね?ドワーフがあけたんですかね?」
「ドワーフは野蛮で力もあるからな」
シャノンとルークがその穴を見ながら話している。確かにこれだけ大きい穴を掘れるなら相当なものよね。それにしてもこれ本当にすごいわ……そんなことを考えているとマーリンがいきなり声をあげる。
「おお!懐かしいのう!」
「ロザリア様、この穴のこと知ってるんですか?」
「ふむ。この穴は昔どこかの大賢者が魔法をこの地面にぶつけたのじゃ。凄まじい轟音と共に大地は抉れ、凄かったのじゃよ!……ってどこかの文献に書いてあったのじゃ!本当じゃ!ワシは見ておらんぞ!?」
「……へー。そうなんですねロザリア様。ふーん……」
はいアウト。サーシャがジト目でマーリンを睨み付けている。もうダメかもしれないわねこれ。私は小さくため息をつく。
というか良く良く考えたら、あの時の魔法ってあなたが暴発させた魔法を、私がやむ無く受け流したんじゃなかったのかしらね?だから不可抗力よ。確かに凄まじい轟音と威力だったけどさ……。
「とっとにかく!先にいくぞ!」
そう言って前に歩き出そうとしたマーリンの前に突然大きな壁が立ち塞がる。
「うおぉぉっ!!なんじゃ!?」
「あの……?」
壁だと思っていた物は、大きなドワーフの少年だった。子供でも大きいのね……ドミニクより少し小さいくらいじゃないかしら?
「私たちはドワーフの族長さんに会いたいのですが?」
「そうなんだね。オイラはドワーフ族の族長の息子でデールって言います。それなら案内するよ。こちらにどうぞ。」
「はっはぁ……」
私たちが連れていかれた場所は洞窟の中とは思えないような広々とした空間。そこにテーブルや椅子が置かれており、まるで普通の家のような内装になっていた。
「こっちだよ」
「はぁ……」
「なんかずいぶんおっとりしてますね?あの時のドワーフとは全然違う……」
「もっとガサツで無骨な連中だと思っていたがな……」
ルークとシャノンも驚いているようだ。まぁ私も驚いたわよ。そして奥の部屋へと通されると、そこには髭面の大柄で体格の良い男がいた。
「ただいま父ちゃん!」
「おい!族長と呼べと言ってるだろデール!それに今は取り込み中だ!オレは今からアルデラの丘に向かいエルフの野郎を迎撃に行く!お前は集落の入り口を守れ!」
そう言って族長は挨拶もせずに出ていってしまう。迎撃?しかもエルフ?それなら……人間はドワーフに。ドワーフはエルフに。エルフはドワーフにそれぞれ三竦みのような感じで襲われているということ?
これはあきらかにおかしい……。もしかして……これは……意図的なもの。そう思ったと同時に私の頭の中に1つの不安が生まれるのだった。
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