【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
26. エルフの里
26. エルフの里
いきなり弓を放たれてるじゃない……何が「今のエルフはそんな差別意識などほとんど持っておらんよ」よ。
「何をしにここに来た?今は緊張戦中ということを忘れたか?それともバルムンド公国の者か?」
「いや、違います。私とロザリア様はただの冒険者です」
「ではなぜここにいる?」
「緊張戦の原因を知りたくての。ワシたちは鉱山の『ミスリル』がどうしても必要での。じゃからこうして原因を確認に来たわけなんじゃよ」
「なるほど……。だが、それを我々が話すと思うのか?お前たち人間に?」
そう言うリーダー格のエルフの男性。それを聞いたマーリンは小さな声でサーシャの耳元で話す。
「サーシャ。少し耳を塞いでくれるかの?大きな音のでる魔法を使う」
「え?」
「ワシを信じるのじゃ」
「……分かりました」
サーシャは言われた通り自分の両耳に手を当てた。そしてマーリンはそのエルフの元に歩き出す。……本当に大丈夫なんでしょうねマーリン?もう信じられないくらい疑心暗鬼よ私は?
「何をするつもりだ!それ以上近付くなら……」
「今の族長に会わせるのじゃ。大魔女マーリンが直々に会いに来たと伝えるのじゃ」
草。ちょっとちょっと!自分から正体バラしてるじゃない!でも、その言葉を聞いて周りのエルフたちもざわつき始めた。
「マーリン!?まさか……あの伝説の英雄の!?信じられん!」
「1000年前、エルフの里を襲っていたレッドドラゴンを倒したのはワシじゃ。あの時の族長はワドルじゃったかの?族長の癖に弓が下手でのぉ。エリシャが教えておったわ。懐かしい。」
「……!!確かにワドル様の名を知っているということは本当なのか?しかしなぜこんなところに……」
「いいから早く案内するのじゃ」
「わ、分かった!こっちだ!」
……なんか話がトントン拍子に進んだんだけど。えぇー。どうなってんのこれ。まぁいいけどさ。マーリンが言っていた『エリシャ』という名前。思い出したわ。
エリシャ=リンドバーグ。1000年前に世界を魔物の恐怖から救った英雄の一人。青髪で眼鏡をかけていたわね。そして素晴らしい魔法弓の名手だった女性だ。私やマーリンより少し年上で性格は……一言で言うと腹黒かった気がする。いつもニコニコしながら毒舌を吐いてたし。
そんなこんなでリーダー格のエルフのあとをついていきエルフの里に足を踏み入れる私たち。まぁサーシャは何が何だかわかってないと思うけど。里の中に入るとそこにはたくさんのエルフたちがいた。みんな物珍しげにこちらを見ている。
「すげぇ!本物だよ!」
「伝説の大魔女マーリン様……!」
「うそ……本物の英雄様だ……!」
あぁ、やっぱりそういう反応になるわよね。でも……あなたどうするのマーリン?そんな様子をサーシャがジト目で怪しんでいるけど。
「なんでロザリア様がマーリンって呼ばれているんですか?マーリンって英雄の名前ですよね?」
「サーシャちょっと良いか?」
「はい?」
マーリンはまた、小さな声でサーシャの耳元で話す。
「嘘をついたのじゃ。あの大魔女マーリンになりすませば、中に入れると思ってのう」
「えぇ……それバレたら大変じゃないですか」
「安心せい。マーリンのことは誰よりも理解しておる。ワシに任せておくが良い」
「任せろって、ロザリア様この前英雄の大魔女マーリンのこと知らなかったじゃないですか?」
サーシャは呆れた表情をしながら言う。結構言い訳として強引なんだけどそれは。
「それは……ド忘れじゃ!昔のことはほとんど忘れておるからの!だが今はちゃんと覚えておるぞ?」
「本当ですか?」
「当たり前じゃ。魔女なら誰でも憧れる存在。類いまれなる魔法の数々!そして美人!やっぱり英雄は賢者より魔女じゃのう!そんなことを忘れていたとは、いやぁ歳には勝てんのう!はっはっは!」
高笑いをするマーリンを見てサーシャはため息をつく。
「まったく……もう知りませんからね……」
このピンクツインテール自分のことめちゃくちゃ推してるわね……しかも私のことをディスってきたし。何が賢者より魔女よ。賢者しか勝たんでしょ。
そしてしばらく歩くと大きな広場のようなところに着いた。そこには一人のエルフの女性がいた。おそらくこの人が族長だろう。
「これはこれは大魔女マーリン様。ようこそおいでくださいました。あなた様は私たちエルフの里の恩人。お会いできて光栄です。歓迎致します。私はこのエルフの里の族長を勤めておりますセシリアと申します。」
「ふむ。立派な里になったのう。ワドルも喜んでおることじゃろう」
「ありがとうございますマーリン様」
セシリアは頭を深々と下げて感謝の意を示した。それにしてもすごい丁寧な挨拶ね……。マーリンのことも尊敬しているみたいだし。
「それで、今日はどのようなご用件でしょうか?」
「緊張戦の原因を聞きに来たのじゃ。エルフは元々争いが嫌いなはずじゃ。それでも戦う理由があるんじゃろう?それが聞きたいのじゃ」
「そうですね……」
マーリンの言葉を聞いた族長は目を閉じ何かを考えるように腕を組んだ。すると、族長の隣にいたあのリーダー格のエルフが声を上げる。
「……人間が悪いんだ!お互いを干渉しないはずなのに襲ってきたんだ!オレたちの仲間がやられたんだ!」
「ルーク。マーリン様の前です。それにお仲間の方は人間ですよ。言葉を慎みなさい。」
「でも!だって……!」
「黙りなさい」
「……はい」
族長に怒られたルークと呼ばれるエルフは肩を落としながら引き下がった。その様子を見て、サーシャは少し気まずそうにして私を握りしめる。あら困ってるのね?可愛いところあるじゃないサーシャ。
それにしても、人間がエルフを襲うか……これは面倒なことになりそうね?
いきなり弓を放たれてるじゃない……何が「今のエルフはそんな差別意識などほとんど持っておらんよ」よ。
「何をしにここに来た?今は緊張戦中ということを忘れたか?それともバルムンド公国の者か?」
「いや、違います。私とロザリア様はただの冒険者です」
「ではなぜここにいる?」
「緊張戦の原因を知りたくての。ワシたちは鉱山の『ミスリル』がどうしても必要での。じゃからこうして原因を確認に来たわけなんじゃよ」
「なるほど……。だが、それを我々が話すと思うのか?お前たち人間に?」
そう言うリーダー格のエルフの男性。それを聞いたマーリンは小さな声でサーシャの耳元で話す。
「サーシャ。少し耳を塞いでくれるかの?大きな音のでる魔法を使う」
「え?」
「ワシを信じるのじゃ」
「……分かりました」
サーシャは言われた通り自分の両耳に手を当てた。そしてマーリンはそのエルフの元に歩き出す。……本当に大丈夫なんでしょうねマーリン?もう信じられないくらい疑心暗鬼よ私は?
「何をするつもりだ!それ以上近付くなら……」
「今の族長に会わせるのじゃ。大魔女マーリンが直々に会いに来たと伝えるのじゃ」
草。ちょっとちょっと!自分から正体バラしてるじゃない!でも、その言葉を聞いて周りのエルフたちもざわつき始めた。
「マーリン!?まさか……あの伝説の英雄の!?信じられん!」
「1000年前、エルフの里を襲っていたレッドドラゴンを倒したのはワシじゃ。あの時の族長はワドルじゃったかの?族長の癖に弓が下手でのぉ。エリシャが教えておったわ。懐かしい。」
「……!!確かにワドル様の名を知っているということは本当なのか?しかしなぜこんなところに……」
「いいから早く案内するのじゃ」
「わ、分かった!こっちだ!」
……なんか話がトントン拍子に進んだんだけど。えぇー。どうなってんのこれ。まぁいいけどさ。マーリンが言っていた『エリシャ』という名前。思い出したわ。
エリシャ=リンドバーグ。1000年前に世界を魔物の恐怖から救った英雄の一人。青髪で眼鏡をかけていたわね。そして素晴らしい魔法弓の名手だった女性だ。私やマーリンより少し年上で性格は……一言で言うと腹黒かった気がする。いつもニコニコしながら毒舌を吐いてたし。
そんなこんなでリーダー格のエルフのあとをついていきエルフの里に足を踏み入れる私たち。まぁサーシャは何が何だかわかってないと思うけど。里の中に入るとそこにはたくさんのエルフたちがいた。みんな物珍しげにこちらを見ている。
「すげぇ!本物だよ!」
「伝説の大魔女マーリン様……!」
「うそ……本物の英雄様だ……!」
あぁ、やっぱりそういう反応になるわよね。でも……あなたどうするのマーリン?そんな様子をサーシャがジト目で怪しんでいるけど。
「なんでロザリア様がマーリンって呼ばれているんですか?マーリンって英雄の名前ですよね?」
「サーシャちょっと良いか?」
「はい?」
マーリンはまた、小さな声でサーシャの耳元で話す。
「嘘をついたのじゃ。あの大魔女マーリンになりすませば、中に入れると思ってのう」
「えぇ……それバレたら大変じゃないですか」
「安心せい。マーリンのことは誰よりも理解しておる。ワシに任せておくが良い」
「任せろって、ロザリア様この前英雄の大魔女マーリンのこと知らなかったじゃないですか?」
サーシャは呆れた表情をしながら言う。結構言い訳として強引なんだけどそれは。
「それは……ド忘れじゃ!昔のことはほとんど忘れておるからの!だが今はちゃんと覚えておるぞ?」
「本当ですか?」
「当たり前じゃ。魔女なら誰でも憧れる存在。類いまれなる魔法の数々!そして美人!やっぱり英雄は賢者より魔女じゃのう!そんなことを忘れていたとは、いやぁ歳には勝てんのう!はっはっは!」
高笑いをするマーリンを見てサーシャはため息をつく。
「まったく……もう知りませんからね……」
このピンクツインテール自分のことめちゃくちゃ推してるわね……しかも私のことをディスってきたし。何が賢者より魔女よ。賢者しか勝たんでしょ。
そしてしばらく歩くと大きな広場のようなところに着いた。そこには一人のエルフの女性がいた。おそらくこの人が族長だろう。
「これはこれは大魔女マーリン様。ようこそおいでくださいました。あなた様は私たちエルフの里の恩人。お会いできて光栄です。歓迎致します。私はこのエルフの里の族長を勤めておりますセシリアと申します。」
「ふむ。立派な里になったのう。ワドルも喜んでおることじゃろう」
「ありがとうございますマーリン様」
セシリアは頭を深々と下げて感謝の意を示した。それにしてもすごい丁寧な挨拶ね……。マーリンのことも尊敬しているみたいだし。
「それで、今日はどのようなご用件でしょうか?」
「緊張戦の原因を聞きに来たのじゃ。エルフは元々争いが嫌いなはずじゃ。それでも戦う理由があるんじゃろう?それが聞きたいのじゃ」
「そうですね……」
マーリンの言葉を聞いた族長は目を閉じ何かを考えるように腕を組んだ。すると、族長の隣にいたあのリーダー格のエルフが声を上げる。
「……人間が悪いんだ!お互いを干渉しないはずなのに襲ってきたんだ!オレたちの仲間がやられたんだ!」
「ルーク。マーリン様の前です。それにお仲間の方は人間ですよ。言葉を慎みなさい。」
「でも!だって……!」
「黙りなさい」
「……はい」
族長に怒られたルークと呼ばれるエルフは肩を落としながら引き下がった。その様子を見て、サーシャは少し気まずそうにして私を握りしめる。あら困ってるのね?可愛いところあるじゃないサーシャ。
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