【大賢者の弟子?相棒?】世界の為に尽くした大賢者は転生したらただの『アイアンソード』で草生えたので、とりあえず貴族令嬢を最強にする事に決めました。
25. シャルドール防壁
25. シャルドール防壁
サーシャとマーリンはバルムンド公国、ドワーフの部族、エルフの民族のそれぞれの国境にあるシャルドール防壁に向かっていた。
シャルドール防壁。各種族の長が魔物からの侵攻を食い止めるために協力して作ったと言われている防壁だったわよね?確か1000年前からあったと思うわ。
自然の岩山を切り出し、それをそのまま防壁にしているから、高さは10メートル程で国境をぐるりと囲むように存在していたはず。その防壁のおかげで、バルムンド公国は他国に侵略されることもなく平和な国として存在し続けていたのよ。もちろんドワーフの部族やエルフの民族も同じよね。
「この辺りも随分と変わったものじゃのう……」
「ロザリア様ご存じなんですか?」
「うむ。ここでレッドドラゴンを倒したのじゃ。懐かしいのぉ。あの時はどっちの魔法で倒せるか競ったもんじゃワシとアイ……」
「アイ?」
マーリンはうっかり私の名前を出そうとして口をつぐんだみたいね……。
「アイスじゃアイス!氷系の魔法で倒したのじゃ!レッドドラゴンは炎系の竜じゃからな!」
「へぇ~そうなんですね。ロザリア様ってすごい魔女なんですね」
明らかに怪しかったけどさ……そう言えばそんなことをしたこともあるわね。でもレッドドラゴンは私の魔法で倒したような気もするけど。
しばらくそのまま街道を歩いていくサーシャとマーリン。道中魔物が出てくるがサーシャの剣術であっという間に切り伏せられていく。一応、こう見るとサーシャもそこそこ強いのよね。
「ふむ。サーシャ。お主もなかなかのもんじゃの」
「ありがとうございます。アイリス様やヴェインのおじ様に4年間指導や特訓されてきましたから!」
「ほう。それは頼もしいのう」
「はい!私はまだまだですけど、これからもっと強くなってみせます!」
サーシャはそう言って胸を張る。確かに剣の腕も上がったし、魔力量もどんどん上がっている。もしかしたら元々素質があったのかしらね?
それからさらに1時間ほど歩くとようやくシャルドール防壁が見えてきた。
「あれがシャルドール防壁ですか。結構大きいですね……」
「そうじゃろ?あれはの、1000年以上前に当時のバルムンド公国の王とドワーフ族とエルフ族の長が共同で平和を願って作り上げたと言われておるんじゃ」
「共同作業でこんな大きなものを!?凄いんですね……」
「まぁの。しかし、今はその種族たちが戦争をしようとしておる。これは由々しき事態なのじゃ。なんとかせんとのぅ」
「はい。早く止めないと大変なことになってしまいますもんね……」
どこかが動けばこの力の拮抗は崩れてしまう。それは間違いない事実だわ。だからこそ早くその原因を突き止めなくちゃいけないんだけど……。
「そうじゃな……。まずは現状把握じゃ。行くぞサーシャ」
「わかりました」
そして2人はシャルドール防壁の中へと入っていく。中に入ると、そこは自然に囲まれた豊かな土地が広がっていた。その景色を見て思わず感嘆の声を上げるサーシャ。
「綺麗……。これが……シャルドール防壁の内側なんですね」
「うむ。こちら側はエルフの民族の領土じゃな。ここは森が多いから作物もよく育つし、空気も澄んでいてとても住みやすい場所なんじゃよ」
「詳しいんですねロザリア様?」
「とりあえずまずはエルフの長にでも会いに行こうかの」
「え?え?」
マーリンはそういうとスタスタと歩き出す。サーシャは慌ててその後を追うように走っていった。
雄大な森の中を歩いていくサーシャとマーリン。エルフの長に会うって何か考えがあるんでしょうねマーリン?しばらく歩いていると少し開けた場所に小さな家が建っているのが見える。
「あそこに見えるのがエルフの民が住む集落じゃ」
「へぇ~……。なんか木の上に家がありますね」
「うむ。ツリーハウスと言ってな。ああいう感じの家が多くあるんじゃよ」
その時サーシャはふと疑問をマーリンになげかける。
「あのロザリア様。エルフって人間嫌いなんじゃ……大丈夫ですか?」
「ワシは魔女じゃ。人間ではない」
「私は人間なんですけど……」
「細かいことは気にするでない。それに、今のエルフはそんな差別意識などほとんど持っておらんよ。」
「そうなんですね……。ならいいんですけど」
そうして2人がエルフの集落に近づいていくと、いきなり足元に弓が放たれる。矢は見事に地面に突き刺さり、そこから煙が立ち上っていた。
「きゃっ!な、何ですか!?」
「なんじゃ?いきなり無礼じゃの」
「止まれ人間!ここは我らエルフの領土!その場から一歩も先には行かせん!」
その1人のエルフの言葉を合図に次々に弓を構えたエルフたちが出てくる。あー。どうするつもりなのマーリン?あなた本当に大丈夫なんでしょうね?
サーシャとマーリンはバルムンド公国、ドワーフの部族、エルフの民族のそれぞれの国境にあるシャルドール防壁に向かっていた。
シャルドール防壁。各種族の長が魔物からの侵攻を食い止めるために協力して作ったと言われている防壁だったわよね?確か1000年前からあったと思うわ。
自然の岩山を切り出し、それをそのまま防壁にしているから、高さは10メートル程で国境をぐるりと囲むように存在していたはず。その防壁のおかげで、バルムンド公国は他国に侵略されることもなく平和な国として存在し続けていたのよ。もちろんドワーフの部族やエルフの民族も同じよね。
「この辺りも随分と変わったものじゃのう……」
「ロザリア様ご存じなんですか?」
「うむ。ここでレッドドラゴンを倒したのじゃ。懐かしいのぉ。あの時はどっちの魔法で倒せるか競ったもんじゃワシとアイ……」
「アイ?」
マーリンはうっかり私の名前を出そうとして口をつぐんだみたいね……。
「アイスじゃアイス!氷系の魔法で倒したのじゃ!レッドドラゴンは炎系の竜じゃからな!」
「へぇ~そうなんですね。ロザリア様ってすごい魔女なんですね」
明らかに怪しかったけどさ……そう言えばそんなことをしたこともあるわね。でもレッドドラゴンは私の魔法で倒したような気もするけど。
しばらくそのまま街道を歩いていくサーシャとマーリン。道中魔物が出てくるがサーシャの剣術であっという間に切り伏せられていく。一応、こう見るとサーシャもそこそこ強いのよね。
「ふむ。サーシャ。お主もなかなかのもんじゃの」
「ありがとうございます。アイリス様やヴェインのおじ様に4年間指導や特訓されてきましたから!」
「ほう。それは頼もしいのう」
「はい!私はまだまだですけど、これからもっと強くなってみせます!」
サーシャはそう言って胸を張る。確かに剣の腕も上がったし、魔力量もどんどん上がっている。もしかしたら元々素質があったのかしらね?
それからさらに1時間ほど歩くとようやくシャルドール防壁が見えてきた。
「あれがシャルドール防壁ですか。結構大きいですね……」
「そうじゃろ?あれはの、1000年以上前に当時のバルムンド公国の王とドワーフ族とエルフ族の長が共同で平和を願って作り上げたと言われておるんじゃ」
「共同作業でこんな大きなものを!?凄いんですね……」
「まぁの。しかし、今はその種族たちが戦争をしようとしておる。これは由々しき事態なのじゃ。なんとかせんとのぅ」
「はい。早く止めないと大変なことになってしまいますもんね……」
どこかが動けばこの力の拮抗は崩れてしまう。それは間違いない事実だわ。だからこそ早くその原因を突き止めなくちゃいけないんだけど……。
「そうじゃな……。まずは現状把握じゃ。行くぞサーシャ」
「わかりました」
そして2人はシャルドール防壁の中へと入っていく。中に入ると、そこは自然に囲まれた豊かな土地が広がっていた。その景色を見て思わず感嘆の声を上げるサーシャ。
「綺麗……。これが……シャルドール防壁の内側なんですね」
「うむ。こちら側はエルフの民族の領土じゃな。ここは森が多いから作物もよく育つし、空気も澄んでいてとても住みやすい場所なんじゃよ」
「詳しいんですねロザリア様?」
「とりあえずまずはエルフの長にでも会いに行こうかの」
「え?え?」
マーリンはそういうとスタスタと歩き出す。サーシャは慌ててその後を追うように走っていった。
雄大な森の中を歩いていくサーシャとマーリン。エルフの長に会うって何か考えがあるんでしょうねマーリン?しばらく歩いていると少し開けた場所に小さな家が建っているのが見える。
「あそこに見えるのがエルフの民が住む集落じゃ」
「へぇ~……。なんか木の上に家がありますね」
「うむ。ツリーハウスと言ってな。ああいう感じの家が多くあるんじゃよ」
その時サーシャはふと疑問をマーリンになげかける。
「あのロザリア様。エルフって人間嫌いなんじゃ……大丈夫ですか?」
「ワシは魔女じゃ。人間ではない」
「私は人間なんですけど……」
「細かいことは気にするでない。それに、今のエルフはそんな差別意識などほとんど持っておらんよ。」
「そうなんですね……。ならいいんですけど」
そうして2人がエルフの集落に近づいていくと、いきなり足元に弓が放たれる。矢は見事に地面に突き刺さり、そこから煙が立ち上っていた。
「きゃっ!な、何ですか!?」
「なんじゃ?いきなり無礼じゃの」
「止まれ人間!ここは我らエルフの領土!その場から一歩も先には行かせん!」
その1人のエルフの言葉を合図に次々に弓を構えたエルフたちが出てくる。あー。どうするつもりなのマーリン?あなた本当に大丈夫なんでしょうね?
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