【最強知識の聖女様】私はただの聖女なのです。本の知識は優秀なのです! ~聖魔法?そんなの知らないのです!~

夕姫

68. 聖女。決める

68. 聖女。決める



 マジカリア鉱山から「ミスリル」を発掘し、そのミスリルの武器をミルディが造り始めて3日が立つのです。ロゼッタ様やフィオナは何回かお手伝いにいっているようなのです。私はミルディの邪魔にならないようにミルディのところには顔を出していないのです。せっかく集中しているのに悪いのです。

 そして今日はギルフォード様に謁見の間に呼ばれているのです。しかも私だけ。ロゼッタ様とフィオナはいつもの魔物討伐をしているのです。話ってこの前のドラゴン討伐の件ですかね?それとも「ミスリル」発掘の件?特に思い当たる節がないのですけど…。

「早速だが、聖女アリーゼ様にお願いがあります。」

「私にです?」

「あなたは世界を救う聖女になるために旅をしていると聞いた。無理は承知でお願いしたいのだが…」

 ギルフォード様がそう言いかけると後の扉があき、1人の見覚えのある人物がやってくる。

「お久しぶりです。アリーゼ様」

「ソフィア?なぜここに?」

 私に声をかけやってきたのは、そう「ミスリル」発掘の時に同行してくれたギルフォード様の血縁、賢王の孫にあたるソフィアなのです。

「ソフィアをアリーゼ様の旅に同行させてはくれないか?ソフィアはまだまだ世間をしらぬ。いずれこの魔法都市ルナノワールのこのマジカリア王国を引き継ぐには経験が足りない。魔法能力は保証します。いかがですか?」

「私としては嬉しい申し出ではあるんですけど……いいのですか?」

「問題ないでしょう。むしろそちらの方が安心できるというものです。それに貴族や王族などと言う血筋の垣根を取っ払って1人の宮廷魔法士として接して下さい。」

「そういうことでしたらソフィアが良ければぜひ!私は困っている人は助けるのです!」

 正直言って願ったり叶ったりの提案なのです!これでソフィアが仲間になってみんなで一緒に色々なところへ行けますね!ソフィアも楽しみと言っていたので今からワクワクが止まらないです!

「ありがとうございます。ではこれからよろしくお願いしますね?アリーゼ様。私頑張ります!」

「はいなのです!」

 まずはみんなに報告なのです!魔物討伐を終えたロゼッタ様とフィオナにソフィアが旅に同行することを報告する。

「ソフィアさんが来るのかぁー。よかったね。魔法も凄いし頼りになるし。ボクも頑張らないと!」

「まぁギル坊の所のなら問題なかろう。面倒はお主が見るのじゃぞアリーゼ?ワシに押し付けるなよ?」

 そういうと思っていたのです。でもロゼッタ様はわかってて私に言っているのです。こういうところも可愛いのです。

「ソフィアはロゼッタ様に魔法を教えてもらいたいそうなのです!お願いしますなのです!」

「おい。話を聞いておったのか?ワシは弟子を取るほど…」

「もうフィオナがいるのです。1人も2人も変わらないのです!なのでロゼッタ様お願いしますなのです!」

 私が頭を下げお願いする。するとロゼッタ様はため息をつくと、頭をガシガシとかいているのです。これは了承ということですね?ふふん♪私の交渉術は完璧なのです。

 そのあとみんなでミルディの様子を見に行くことにしたのです。やはり心配なのです。私がミルディの部屋の扉を開けるとそこには作業を終え片付けをしていたのです。どうやら終わったみたいなのです。ミルディの側には笑顔を浮かべたソフィアの姿があった。

 ソフィア…ミルディのお手伝いをしてくれてたのですね…そして私たちの存在に気がつく。

「あれ?みんな来ちゃったの!?」

「心配いらなかったみたいなのです。」

「ああうん。ソフィアが手伝ってくれたおかげで予定より早く終えることができたからね。ちょっと待っててね。あたしの改心の武器を見せるから!」

 そう嬉しそうにミルディは私たちに話し奥から「ミスリル」の武器を持ってくるのです。

 それはとても綺麗で美しい銀白色の剣だったのです。私もこれ程のものは初めてみるのですよ?これは一体どんな武器なんですか?こんなもの今まで見たことないのです!

「はい。これはフィオナね」

「わぁ格好いい!ボクの剣だぁ!」

 次は魔法士用の杖なのです。ロゼッタ様の身長に合わせて作られていてミルディの優しさがつまっているのです。この杖もミスリルが埋め込まれて作られているのです。ミスリルは魔力伝導率が良くて魔導士にも剣士にとっても使いやすい素材とされているらしいのです。

 最後は私のロッドなのです!見た目はシンプルだけど、よくみると細かく模様が施されているのでこれが芸術品であることがよくわかるのです!しかもこれって魔法軽減効果が付与されてるのです?これもミスリルで作られているです!

「どっどうかな?あたし的には満足なんだけど…?」

「最高だよ!ねぇアリーゼ様?」

「すごいのですよ!本当に素晴らしいのです!やっぱりミルディは凄いのです!」

「よかったぁ!それじゃあ最後にこれをソフィアに渡すね?」

 ミルディはそう言うとミスリルで造ったイヤリングをソフィアに渡す。

「えっ!?私にですか?」

「うん。ソフィアにはその……色々お世話になったしね……。お礼に造ったんだけど…まぁ素材があまり余らなくてイヤリングになっちゃったんだけど。これからよろしく的なので。受け取って!」

 照れくさそうに話すミルディに対してソフィアも感動しているようで目をうるませていた。そしてソフィアはそのイヤリングを受け取り耳につける。とても似合うのです。

「ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!」

 こうして私たちは新たな仲間が増えまた強くなった気がするのですよ!そう感じた私はあることを決めたのです!

「決めたのです!ふっふっふなのです。次の目的はダンジョン攻略をするのです!あの物語のように地下迷宮に財宝や未知の武器が……楽しみなのです!」

「いや。そう簡単に言うがダンジョン攻略なぞ、ワシたちには無理じゃ。」

「大丈夫なのです!簡単なダンジョン攻略をするのです。ミルディの魔法錬金能力も上がって、ソフィアも仲間になったのです!今回のような魔物討伐があった時の練習なのですよロゼッタ様?」

 そう言いながらロゼッタ様を見つめると嫌そうな顔をしていたのです。でもダメなのです!私は行くと言ったら絶対に行くので覚悟を決めるのですよロゼッタ様?ふふ♪楽しみなのです!

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