リリカルポエム

歌唄

君だけには成りたくない


才能が人の形をしているのなら
それはきっと お前の形をしている
お前に挑むことを繰り返す凡人に 俺が笑いかけて同じ地獄に落とすだけ
こんなの意味ない
僕らの前を誰も走っていないと思えるぐらい 俺も強くてごめん
けど ずっと一番はお前だったよ
どうせ 隣は俺なんだろうけど 俺はお前じゃなかったんだよなあ
決断を迫られるたびに 脳裏に浮かぶのはお前の天才だった
お前なら こんな選択しなくて済んだのにな
誰かが お前に心臓を捧げる度に
自分が何の為に生まれたのか 分かった気がした
もう何者にも成れないなら 俺以外の誰かに成ればよかった
全部を差し出してしまえば 誰も巻き込まずに済んだのに
お前と 今でも一緒に居られたかもしれないのに
俺は お前と違うことに笑えただけで 救いたい対象でもなかった
この世界で笑えるのは 俺以外だった



「そして、俺はそれに成れなかったんだよ」

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