俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

せいとも

謎の女【6】 《side 芹》

 なぜかエントランス脇のベンチに、私が昼に目の前で恥を晒してしまった新城社長が、眼光鋭く座っているではないか。

 まさか、お昼のことにお怒りで待ち伏せされてる!?

 いや、いくら俺様な社長と言えど、あれくらいのことで待ち伏せしてまで文句は言わないだろう。

 ただ、関わるなと私の第六感が告げている。

 幸い、自分でいうのも何だが、普段の姿からは想像出来ないイケてる女に変身出来ているはず。コソコソしていると余計に目立ってしまう。ここは堂々と通り抜けよう。

 他の社員の帰宅の波にのり、無事エントランスを抜けた。

 気のせいかもしれないが、とにかく気をつけよう。社長となんて絶対関わりたくない。

 今日もよく働いたし、さあ自分の時間を楽しむぞ。

 足取り軽く会社から遠ざかる…

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