TSロリとセンシティブノーで知識が時代遅れな女神の日常

下の蠍

俺、復活!からの~

晴れて退院!
その間にも色々アクションはあったがようやく!
「よっし!もう自由に外で歩いて良いんだよな?」
「そうですね。プールの方もいいですよ」
「あぁ、ってか俺が休んでるうちに学校プール開きしてたらしいな」
「えぇそのようですね」
1度学校により必要書類を受け取って帰ってきたがなんやかんや話しているうちに18時を回っていた様子。
「うーん、夜ですね。今夜は食べに出かけますか」
「おっ、焼き肉?」
「計画も無しに誘っても難しいでしょ」
「あーそっか、なら何にする」
「お寿司でも行きますか」
「回らない奴か!」
「お子様舌には早いから回る寿司で我慢ですね」
「なんだよ、回るとこだって立派に寿司屋してんぞ」
「いえ、値段のお話です」
「ちぇー、わかったよ」
「では、向かいますか」
「予約無しで行けんのか」
「私は神ですよ?」
「人を消すとか言うなよ!?」
「いえ、普通に空いてますよ。とりあえず行ってまみましょう」
カウンター2席だけ空いていた。
「ほら、空いているでしょ?」
「あ、あぁ」
絶対お前がなんかしたろとは言えなかった。
「うーし、食いまくるぞ!」
「はい、では頂きます」
「いただきやーす」
サーモン、サーモン、イクラ、サーモンと順に食べていく。ふと思った
「いやー、海の親こ──────」
「センシティブですよ?」
「センシティブじゃねぇだろ!!ふぁっ?!」
「やれやれですね」
「あれか?あれか?少しイメージしたせいか?」
「食事中に相応しく無かったのですよ」
「はぁ……全くわからん」
「まぁ無駄話は置いといて食事に戻りましょう」
「だなぁ」
食後、女神が頭を抱えていた。
「3300円って……紫雨音食べ過ぎですよ」
「いや、俺食べたの20皿くらいだし」
「小学生って10皿程度だと思ってました」
「なんだよその偏見は」
「でもこれだけ食べれるのは復活の証ですね」
「だなっ!よーし、帰りアイス食お!」
「まだ食べるんですか」
「だって昔っから寿司屋の後はビデオ屋よってアイス買って食いながら夜を堪能するって決まってるだろ?」
「あなただけでは?」
「なのか?!!」
「えぇ、でもまぁ良いでしょう。私としても宵に浸る酔いは有りだと思います」
「なんかそれっぽく言って酒飲む理由作りたかっただけだろお前」
「えぇ。まぁそうですが」
「よーし、今どき観たいもんはネット契約で見れるからアイスだな!」
「どこに行きますか?」
「スーパーもいいけど、まぁコンビニでいっか」
「こんびに?」
「お、おい。ここに降りたってお前だいぶたったぞ???」
「え、えぇ……まだ古事記の事実確認が終わってないので……現代知識の方は」
「は、はい……はい。はぁぁあぁぁい!!!なんだよ!時間あったろ!」
「まぁまぁ」
「コンビニ、通称コンビニエンスストアと言って簡単に言うと近くてなんか何でもある場所だな」
「スーパーとどう違うのですか?」
「簡単に言うと何時間やるのかって感じだな。コンビニの凄さは24時間営業だ」
「年中ですか?」
「あぁ、だからいつ行っても飯買えるし……って待てよ、お前ヤケにニヤニヤしてると思ったら!コンビニ知ってるだろ!ってか前行っただろ!お前が酒買うって」
「バレてしまいましたか、てへっ。我が子の成長を見守るのもまた親のサガ」
「あぁ……とりあえずお前1発殴らせな」
「ほらほら、ふざけている間に着きましたよ?」
「だな……」
自動扉が開き入店音が鳴った。
「これは知らなかった事なのですが、家の近くにあるあの場所とは違いますね」
「あぁ、実は複数種類があってそれぞれの特色を持ってんだよ」
「そうなんですか」
アイスコーナーに向かって物色を始めた。
「っ、見にくいなこれ」
すーと、辺りを見渡すと懐かしいものを見つけた。
「2折アイスかー、意味も無く二つに分けて同時に食べた記憶があるぞ」
「お、メロンアイスもある。懐いなー」
「紫雨音、決まりましたか?」
「お、女神。見てみろー、懐かしい品々だぞ」
「そうなんですか?見た事ないですが……」
「お前何時代に生きてたんだよ……」
「私の分もなにか選んでくれますか?よく分かりませんので」
「ん?あぁ」
懐かしの品を幾つかと新発売ドリアン味と書かれたアイスを女神のカゴに入れた。
「だいぶ買うのですね」
「あぁ、別にいいだろ?冷凍庫ついてるし」
「?」
「とりあえず、買え、溶けるぞ」
「あ、はい」
「お前、端っこじゃなくて真ん中に並ぶの」
「あ、下に書いてありますね」
「ちゃんと読みなさい」
「すいません……」
「店員がちゃんと誘導してくれるから」
しばらくするとレジが空いたらしく店員が「お次でお待ちの」と呼んできた
「ほら、このタイミングで行くんだよ」
女神がカウンターにカゴを載せる
「レジ袋は有料ですがご利用になりますか?」
「紫雨音、レジ袋って何ですか?」
「簡単に言うと袋詰めサービス的な奴だ。まぁ今日マイバック無いなら頼んどけ」
「では、レジ袋?お願いします」
ピッと店員が酒をスキャンした時に年齢確認がでてきた。
「あの、すいません年齢確認の方お願いします」
「あ、はい。紫雨音どうやるのですか?」
「お前、スーパー今までどうしてたんだ」
「スーパーはこんな光る板なんてありませんでした」
「そこのハイを押せ」
女神が押そうとするが反応しない
「あの、すいません。反応しません」
「あれー、おかしいな」
店員も困った顔をする
「おい、これ」
タッチペンを手渡した
「ありがとうございます」
そのまま会計が進む。
「5600円のお買い上げになります」
「えっと、カードで」
「はい、ではクレジットカードをお選び下さい」
あたふたする女神、この時間妙に混んでいて後ろに客が溜まっていたが、みんな優しい目をしていた。
これが優しい世界
「まったくです。御会計の仕方がああも変わってしまうなんて」
「時代の流れにケチ付けんなよ」
「付けたくもなります!」
「追い付けないお前が悪いだろっ!」
「ガーン……」
「現代風に口でガッカシしても意味ねぇぞ……ってかそれももう古いし」
「あぁ、そのうち私は周りからオバサンとか言われるのですね」
「知らねぇよ!」
「さて、お家着きましたよ」
「晩餐は風呂終わってからだな」
「えぇ」
冷凍庫に買ったアイスをぶち込んで風呂に向かった。
「ぷはぁ~いやー、実に何時ぶりの風呂だ」
体が溶けそうな感覚に浸っていた。
風呂は女神が水球を浴槽に投げ入れて沸騰させた。
未だに使い方を分かってないらしい……
「しかしなあ。せっかくのロリライフな予定だったのになんやかんや巻き込まれ過ぎだろ」
「誰か仕組んだのか?!」
「な訳ねぇわな。上手く回避出来なかっただけだし」
「あぁーあ、でも終わってみると楽しいもんだよな。あん時こうできたとか想像できるし」
「あとは、センシティブとか気にせず発言出来たら……はぁー、それは無理か」
さっぱりした所でテレビをつけ準備を始める。
「何見ようかねぇホラーヒストリーデビルズでも観るか」
準備を終えた頃女神が出てきた。
「おー、いつでも見れるぜ」
「ではみましょう」
女神が空中に黒い空間を出してそこからワインとグラスを出していた……まぁ見なかったことに脳がした。
会社のロゴが表示され作品が始まった
「随分と暗いですね」
「あぁ、ホラーだしな」
「でしたら家の電気も切りますか」
「そ、それは」
「どうかしましたか?」
「あ、いや……そのな。まぁいいぞ」
あちゃー、いいのかな。女神にホラー耐性あるとは思えねぇが。
俺としては楽しめるけども
「はい、では切りますね」
室内がテレビの明かりだけに灯される
「暗いですね、雰囲気よしです」
「あぁ、だがこれ大人でもチビるって話題だぞ」
「女神ですよ?その程度」
女神が3本目のボトルを開けていた。
俺もアイスを頬張って妙な緊張感を楽しんでいた。
作品も丁度クライマックスに差しかかる所。
「ありゃ~あのふたりぃは逃げないのれすか?」
呂律の回らない声で女神がツッコミを入れる
「気付いてねぇんだよ!ってか飲み過ぎな??」
「そーですかー?」
「ほんとに女神かよ……」
「えぇ、わたしゅ女神」
「はぁ~怖さ半減だわ。まぁいいが」
結局語るに最適なシーンでは女神がもう寝ていたから1人虚しく盛り上がっていた
「う、うおぉぉ!!びびった、急にくるな」
「ひぇっ?!」
「やっぱお前戦犯かよ~」
「ざっこ、俺ならAKでワンパンすんのに」
「うっし!エミリーよく倒した!さっすがー」
あるあるの若干消化不足エンドを迎えスタッフロールが流れる。
「あ、この翻訳の人見た事あるぞ」
一通りスタッフロールが流れ、最後に謎の暗闇が映った。『次回は貴方の前に』と重低音で流れて終わった。
「おぉ、こわっ……さてさて、23時超えてるし寝るか」
床で寝ている女神に布団を掛けて洗面所に向かった。
電気は付けないくてもいっかなんて思ったから付けなかったが、この選択は間違いだった。
「さて、歯でも磨い……ひぇ……」
鏡に何か映ったような気がして腰が抜けた。
「き、気の所為だよな」
台から落ちて尻もちを打った痛みさえ忘れる程に体が竦んでた。
肩に手が乗っかった。収納スペースの扉には反射しない為何がいるか確認出来なかったが、なにかいる。
「うぅ~う」
か弱い唸り声がする。
「お、お化けとか居ないの知ってるからな?!!」
しかし振り向けない。
「うぁ~」
「や、やめろ……俺は美味くないぞ」
少しづつ肩にかかる力が強くなってくる
「ぎょ、ぎょぇぇ…………」
力が入らないせいか乗っかる手が余計に重く感じた。
「め、女神でも、風揺さんでもいい!だ、誰かぁ~~」
悲痛な叫びは煙のように散り、そのまま後ろに倒された。
ゴツン!と頭が音を立て床と面する。
「いって……」
ふと顔を上げると暗闇になにか揺れていた。
「な、ななな」
そこで意識が消えた。


「?!」
「あら、目が覚めましたか」
目が覚めると1階にいた。
「あれ、俺たしか自室に」
「洗面所で倒れていましたよ?お化けでも見たんですか?」
「はっ?!思い出した!昨日の夜歯を磨こうとしたら後ろから誰かに掴まれて」
「そうなんですか?」
「あぁ、正体は分からなかったが。ふたつの球体がふらーんと揺れていたのを思い出した。もしかしたら宇宙人かも知れねぇぞ!」
「そんな痕跡はありませんでしたが」
「いや、あれは確かだった」
「ふふ、怖い話を聞いた後で怖い物を想像するなんて」
「だぁ!あれは本物だ!」
「どうして言いきれるのですか?」
「見たからだよ!クッソ!次見かけたら絶対に───────」
わっつ?!センシティブ!!
「センシティブですよ?」
「はぁ……次見かけたら捕まえてお前にみせてやるよ」
「楽しみです」
「あ、一応聴くけど幽霊とか宇宙人って居るのか?」
「居ますよ。でも不干渉が普通なので」
「なんか複雑だ……居ないと捕まえたいけど居ると聞くと……」
「まぁやりたいようにしてください」
「お、おう。闇サイトに売ってやるぜ……いくらで売れるんだ」
怖さより、失神したという恥ずかしさが表に出てそれを払拭させる為か捕まえる方向に思考が傾いたのである。



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