僕が彼女に執着心を持った時
初めてのお泊り☆
20時前に、薫さんが帰ってきた。
辺りはもう真っ暗闇で、りんりんと鈴虫が鳴いている。
薫さんは、出来上がっているハンバーグに付け合わせの人参のグラッセとポテトとコーン、ほうれん草と温泉卵のシーザーサラダ、ワカメスープと炊き立ての白米を見て感激した。
美味しい、美味しいと食べてくれる。
薫さんがハンバーグを箸で割りながら聞く。
「それで、それからは何もないの?」
「はい。お弁当会もしてませんし、特には」
薫さんがハンバーグを口に運んでから咀嚼して飲み込んで、少し間を置いてから言う。
「でも、僕としては映子ちゃんが心配だな。
今は矛先は茜さんに向いてるけど、そのうち映子ちゃんにまで何かあったらって考えちゃうな。とにかく、心配だよ」
薫さんが私の目を真っすぐ見た。
「ふふ。心配してくれてありがとうございます。
私は大丈夫ですよ。何があっても負けませんから」
「心配だなぁ。無理しないでね。何かあったら、すぐに僕に知らせて」
「わかりました!」
今日も仲良く私がお皿をスポンジで洗い、薫さんが水で泡を流す。私が洗い終わると、今度はお皿を拭く係に回った。
薫さんが買ってきてくれたお土産のカスタード入り和菓子と、今日はコーヒーとココアではなく、お茶を持って二階に上がる。
いつもの定位置で、美味しく頂く。
「美味しいです!」
「よかった。職場には餅入り最中にしたんだけど、映子ちゃんはこっちの方が好みかなと思って」
「さすが薫さんです!」
「沢山お食べ」
そう言って薫さんは微笑んだ。
食べ終えて、お茶を飲んで一息ついたところで、薫さんが私の両脇を掴んで持ち上げ、私を薫さんの膝の上に乗せて向き合う形をとる。
「今日は、泊ってくれるんでしょ?」
「はい」
薫さんが私の背中に両手を回し、ぎゅっと抱きしめて、私の胸に顔を埋める。
「嬉しいな。いつも、もっと一緒に居られたらいいのにって思ってたから」
私も薫さんの背中に手を回す。
「私もです」
身体を少し離して、顔と顔を近づける。
微笑む薫さんと見つめ合っているこの瞬間に、幸せを感じる。
薫さんが私の唇にそっと口付け、私の背中にあった両手が頬に移動する。
「可愛い。ずっとこうしていたいよ」
私は照れ隠しに微笑んだ。
小さな音を立てながら、お互いの唇をついばむ。
やがて薫さんのキスが深みを増していく。
息を忘れてしまうくらいに、深く。
2人の息遣いが荒くなる。
するすると、彼の手が私の胸に移動し、服の上から優しく触れてゆく。
自分の顔と耳に熱が帯びるのを感じる。
「ベッド行こうか」
彼がそう言って私が頷いたのを確認すると、俗に言うお姫様抱っこで抱えられて、柔らかいベッドの上に仰向けで身体を置かれた。
薫さん、細身なのにどこにそんな力があるんだろう。
薫さんが私に覆いかぶさり、またキスを始める。
薫さん、わざと音立ててる……。私が恥ずかしがってるの、楽しんでる。
そう思うと余計耳が熱くなった。
彼がキスをしたまま、ワンピースの裾をゆっくりと持ち上げながら私の足と腰も持ち上げる。
時折足に触れる薫さんの手が熱い。
やがて背中、肩、首、顔と少しずつ浮かせてゆき、白いワンピースも、その下に来ていたグレーのインナーキャミソールも脱がされた。
思わずレースのネイビーの下着を両手で隠す。
すると薫さんは、彼の両手で優しく私の両手を枕元に移動した。
「ちゃんと見せて」
「恥ずかしいです」
目線を伏せがちにしてしまう。
「可愛い」
薫さんが私の首筋、鎖骨、デコルテ、ブラと露わになっている肌の間にキスを落としていく。
薫さんの唇がやけに熱く感じ、彼の吐息を肌で感じる。
彼のキスは尚も続く。あばら、ウエスト、腰の横。舌を這わせながら、ゆっくりと。
ひとしきり堪能した彼が、また私に顔を近づけて唇をついばんでいる間に、するりと背中に手を回されて、下着のホックを外された。
露わになった体に、薫さんは、下着で隠されていた胸の膨らみを両手で触れるか触れないかの程で優しく撫で、キスを落とす。
「好きだよ。潤んだ瞳も、白い肌も、とろけそうな表情も。
照れた顔も、怒った顔も、困った顔も、笑ってる顔も。全部好きだよ。愛してる」
窓の外から鈴虫の鳴き声が聞こえる中、初めての夜はゆっくりと更けていった。
辺りはもう真っ暗闇で、りんりんと鈴虫が鳴いている。
薫さんは、出来上がっているハンバーグに付け合わせの人参のグラッセとポテトとコーン、ほうれん草と温泉卵のシーザーサラダ、ワカメスープと炊き立ての白米を見て感激した。
美味しい、美味しいと食べてくれる。
薫さんがハンバーグを箸で割りながら聞く。
「それで、それからは何もないの?」
「はい。お弁当会もしてませんし、特には」
薫さんがハンバーグを口に運んでから咀嚼して飲み込んで、少し間を置いてから言う。
「でも、僕としては映子ちゃんが心配だな。
今は矛先は茜さんに向いてるけど、そのうち映子ちゃんにまで何かあったらって考えちゃうな。とにかく、心配だよ」
薫さんが私の目を真っすぐ見た。
「ふふ。心配してくれてありがとうございます。
私は大丈夫ですよ。何があっても負けませんから」
「心配だなぁ。無理しないでね。何かあったら、すぐに僕に知らせて」
「わかりました!」
今日も仲良く私がお皿をスポンジで洗い、薫さんが水で泡を流す。私が洗い終わると、今度はお皿を拭く係に回った。
薫さんが買ってきてくれたお土産のカスタード入り和菓子と、今日はコーヒーとココアではなく、お茶を持って二階に上がる。
いつもの定位置で、美味しく頂く。
「美味しいです!」
「よかった。職場には餅入り最中にしたんだけど、映子ちゃんはこっちの方が好みかなと思って」
「さすが薫さんです!」
「沢山お食べ」
そう言って薫さんは微笑んだ。
食べ終えて、お茶を飲んで一息ついたところで、薫さんが私の両脇を掴んで持ち上げ、私を薫さんの膝の上に乗せて向き合う形をとる。
「今日は、泊ってくれるんでしょ?」
「はい」
薫さんが私の背中に両手を回し、ぎゅっと抱きしめて、私の胸に顔を埋める。
「嬉しいな。いつも、もっと一緒に居られたらいいのにって思ってたから」
私も薫さんの背中に手を回す。
「私もです」
身体を少し離して、顔と顔を近づける。
微笑む薫さんと見つめ合っているこの瞬間に、幸せを感じる。
薫さんが私の唇にそっと口付け、私の背中にあった両手が頬に移動する。
「可愛い。ずっとこうしていたいよ」
私は照れ隠しに微笑んだ。
小さな音を立てながら、お互いの唇をついばむ。
やがて薫さんのキスが深みを増していく。
息を忘れてしまうくらいに、深く。
2人の息遣いが荒くなる。
するすると、彼の手が私の胸に移動し、服の上から優しく触れてゆく。
自分の顔と耳に熱が帯びるのを感じる。
「ベッド行こうか」
彼がそう言って私が頷いたのを確認すると、俗に言うお姫様抱っこで抱えられて、柔らかいベッドの上に仰向けで身体を置かれた。
薫さん、細身なのにどこにそんな力があるんだろう。
薫さんが私に覆いかぶさり、またキスを始める。
薫さん、わざと音立ててる……。私が恥ずかしがってるの、楽しんでる。
そう思うと余計耳が熱くなった。
彼がキスをしたまま、ワンピースの裾をゆっくりと持ち上げながら私の足と腰も持ち上げる。
時折足に触れる薫さんの手が熱い。
やがて背中、肩、首、顔と少しずつ浮かせてゆき、白いワンピースも、その下に来ていたグレーのインナーキャミソールも脱がされた。
思わずレースのネイビーの下着を両手で隠す。
すると薫さんは、彼の両手で優しく私の両手を枕元に移動した。
「ちゃんと見せて」
「恥ずかしいです」
目線を伏せがちにしてしまう。
「可愛い」
薫さんが私の首筋、鎖骨、デコルテ、ブラと露わになっている肌の間にキスを落としていく。
薫さんの唇がやけに熱く感じ、彼の吐息を肌で感じる。
彼のキスは尚も続く。あばら、ウエスト、腰の横。舌を這わせながら、ゆっくりと。
ひとしきり堪能した彼が、また私に顔を近づけて唇をついばんでいる間に、するりと背中に手を回されて、下着のホックを外された。
露わになった体に、薫さんは、下着で隠されていた胸の膨らみを両手で触れるか触れないかの程で優しく撫で、キスを落とす。
「好きだよ。潤んだ瞳も、白い肌も、とろけそうな表情も。
照れた顔も、怒った顔も、困った顔も、笑ってる顔も。全部好きだよ。愛してる」
窓の外から鈴虫の鳴き声が聞こえる中、初めての夜はゆっくりと更けていった。
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