七日間オナ禁すれば転生できるけど、現代のエロが強すぎるせいで我慢できない

Yoshua

第2話 オナ禁1日目

 オナ禁1日目
 朝食を終えた俺はあいも変わらず自室に籠る。
 いつもと違うのは、頭の中に女神の声が──

『ちょっと!ちょっと待って!一旦止めようか!』

 頭の中で女神の声が響く。

「ん? どうしました?」

『なんでオナ禁1日目になってるの?』

「なんでって……今日がオナ禁1日目だから……かな?」

『それは昨日だよね? 昨日、オナ禁1日目が終わって今日2日目のはずだよね?』

 ……この女神、勘がいい。ワンチャン、気づかれずに勢いでイケるかと思ったが、難しいか。
 このままでは先日の夜のf○nza巡りがバレる。
 でもこの女神、なんか頭悪そうだし、口車に乗せれば──

『誰が頭悪そうですって?』

 !? 思考が……読めるのか? まずい……。

『何がまずいんですか? 言って見てください』

「……」

 そういえばこの女神、前から読心してたわ。
 ……白状するか。

「……ヌいちゃいました」

『いつ?』

「昨晩……女神様の気配がしなくなったので、チャチャッと」

『鬼の居ぬ間にヌいてんじゃねぇよ!』

 女神の怒りを吐き出すようなため息が聞こえる。
 俺はそれに合わせて目一杯息を吸──

『吸うな!』

「……すんません」

 しばらくの静寂の後、女神が口を開く。

『1回は1回ですから、また最初から禁欲やり直しです。今回のことは仕方ないとして、次からはもっと気をつけ──』

「1回じゃないです」

『?』

「52回ヌきました」

『前よりさかってんじゃねぇよ!』

 やばい、墓穴掘ったかしれない。どうせ回数も知ってると思って口にしたが……、火に油を注ぐことになってしまった。

『ホントに人って愚かすぎますね! 怒りのあまり黙示録を引き起こしちゃいそうです!』

「だってしょうがないじゃないですかぁ! クリ○ゾン先生の【乳首で即イキする女子○生2】がでたんだもん!」

『誰ですか、そのクリムゾン先生とかいうやからは』

「俺に同人誌を通して"性"を教えてくれた人です」

『貴方にオ○ニー教えた大戦犯ってことじゃないですか!』

 俺は怒りを利用し、自己弁護を口先で形成していく。

「偉大なクリムゾン先生の【乳首で即○キする女子大生2】がでたら前作購入した俺は当然買うし、読むし、ヌくんです! それが自然の摂理です!」

『神の前で自然の摂理を語るな!』

「こういう創作物の中でしか、乳首で即イキする女の子に会えないんですよ!? それとも俺の行く異世界に出してくれるんですか? 乳首で即イキする女の子を!」

『出そうと思えば(創造主の風格)』

「なら先に言ってくださいよ!」

『これ私が悪いんですか?』

「甲冑を着込んだ騎士で日頃は語気強めだけど、陥没乳首いじられるとヨワヨワになっちゃう感じでお願いします!」

『注文が多すぎる』

 お互いに言いたいことを言い切り、切れた息を整えていく。
 流石に今回はまずかったなと思った俺は、謝罪を舌に乗せる。

「……今回は俺が悪かったです。素直に反省しますよ」

『分かってくれたならいいんです。そんなすぐに人が変わるだなんて思ってませんから。ゆっくり治せるとこから治していきましょう』

「はい!」

 こうして2回目のオナ禁1日目は幕を閉じるのだった。

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