悪役令嬢にはブラック企業で働いてもらいます
GWは出かけます
「何よこれぇ!!」
理沙は、グリーンのロングスカートに白いフリルのシャツ、私はブルーのワンピースを着て街に買い物にきたわ。
来たんだけれど...大きなビルが立ち並び、人は溢れるくらい流れてる様子を見て、私はげんなりしていた。
「どうなってんのよ!この街は!人が多すぎよ!」
怖気付く私に、理沙はきょとんとしていた。
「そういえば、総司さんが言ってたけど、灰子ちゃんって、田舎から来たんだっけ...そりゃびっくりするよね」
危うくぶつかりそうになりながら歩く。五月だというのにもう暑くて仕方ない。それもこれも、こんなにここに人がいるからかしら。
「暑いし人が多すぎるし建物も多いし何よこれ!いっぱいあればいいってもんじゃないわよ!」
「ふふ」
理沙に連れられて大きな建物の中に入る。建物の中はひんやり涼しくて私の強張った顔もフニャリと緩んだ。
「何よここ...最高じゃない!」
「こっちだよ、灰子ちゃん」
理沙に手を引かれ店の中に入っていく。どれもこれも、キラキラしていて、色々なものがショーウィンドウに並び、私にとっては、真新しいものばかりで、ずっとキョロキョロしっぱなしだった。
「何よあれは!すごいわ!すごいわ!なんなのよ!」
ぴょんぴょん飛び跳ねながらあちこちを見て回る。心が踊ってワクワクして、ドキドキして、とても楽しい。
「灰子ちゃん可愛い...」
そんな私を理沙は子供を見るような温かい目で見ていた。
「灰子ちゃん、服全然持ってないから今日買うのはどうかな?」
「そうね!給料も出たし!お金で買えるのよね!なんでも!」
そう、給料が出たのよ!10万円!
10万円よ!一万円札が10枚よ!しかも、寮費は引かれてるんだから凄いことよ!
ジャーンと封筒を見せると、理沙は目を見開いて封筒をすかさず私から取り上げて理沙から借りた私の持ってるバッグに封筒を押し込んだ。
「何?どうしたの?」
「今日給料の10万円、封筒ごと持ってきたの!?」
「そうよ」
理沙は頭を抱えて俯いた。
「お財布も買いましょうね...灰子ちゃん」
私は理沙に手を引かれて服がいっぱい並んでいる所に連れてこられた。
「何よここ!服がいっぱいじゃない!」
「服屋だからね」
キラキラと目を光らせながら店内をウロウロしていると、
「何をお探しですか?」
知らない人にいきなり話しかけられた。
「別に私が何を探していようが、あなたには関係ないでしょう...それより理沙!りさー!」
あれ?理沙?
辺りを見回すと、理沙は知らない女達に囲まれていた。
さっき話しかけてきたあの人みたいに話しかけられているのかしら。
「ちょっと理沙...何してんのよ」
理沙に声をかけると、理沙は俯いて震えていた。
「えーなに?理沙の友達?」
「へー?」
ギラギラした化粧の濃い女達が、私を見てニヤニヤしていた。
「てか、友達とかできたんだ。やめたほうがいいよ?この子空気とか読めないしー」
「ごめんなさい...」
理沙は俯いてぽつりと呟くと、逃げるように店から出て行ってしまった。
「りさ...?」
理沙は、グリーンのロングスカートに白いフリルのシャツ、私はブルーのワンピースを着て街に買い物にきたわ。
来たんだけれど...大きなビルが立ち並び、人は溢れるくらい流れてる様子を見て、私はげんなりしていた。
「どうなってんのよ!この街は!人が多すぎよ!」
怖気付く私に、理沙はきょとんとしていた。
「そういえば、総司さんが言ってたけど、灰子ちゃんって、田舎から来たんだっけ...そりゃびっくりするよね」
危うくぶつかりそうになりながら歩く。五月だというのにもう暑くて仕方ない。それもこれも、こんなにここに人がいるからかしら。
「暑いし人が多すぎるし建物も多いし何よこれ!いっぱいあればいいってもんじゃないわよ!」
「ふふ」
理沙に連れられて大きな建物の中に入る。建物の中はひんやり涼しくて私の強張った顔もフニャリと緩んだ。
「何よここ...最高じゃない!」
「こっちだよ、灰子ちゃん」
理沙に手を引かれ店の中に入っていく。どれもこれも、キラキラしていて、色々なものがショーウィンドウに並び、私にとっては、真新しいものばかりで、ずっとキョロキョロしっぱなしだった。
「何よあれは!すごいわ!すごいわ!なんなのよ!」
ぴょんぴょん飛び跳ねながらあちこちを見て回る。心が踊ってワクワクして、ドキドキして、とても楽しい。
「灰子ちゃん可愛い...」
そんな私を理沙は子供を見るような温かい目で見ていた。
「灰子ちゃん、服全然持ってないから今日買うのはどうかな?」
「そうね!給料も出たし!お金で買えるのよね!なんでも!」
そう、給料が出たのよ!10万円!
10万円よ!一万円札が10枚よ!しかも、寮費は引かれてるんだから凄いことよ!
ジャーンと封筒を見せると、理沙は目を見開いて封筒をすかさず私から取り上げて理沙から借りた私の持ってるバッグに封筒を押し込んだ。
「何?どうしたの?」
「今日給料の10万円、封筒ごと持ってきたの!?」
「そうよ」
理沙は頭を抱えて俯いた。
「お財布も買いましょうね...灰子ちゃん」
私は理沙に手を引かれて服がいっぱい並んでいる所に連れてこられた。
「何よここ!服がいっぱいじゃない!」
「服屋だからね」
キラキラと目を光らせながら店内をウロウロしていると、
「何をお探しですか?」
知らない人にいきなり話しかけられた。
「別に私が何を探していようが、あなたには関係ないでしょう...それより理沙!りさー!」
あれ?理沙?
辺りを見回すと、理沙は知らない女達に囲まれていた。
さっき話しかけてきたあの人みたいに話しかけられているのかしら。
「ちょっと理沙...何してんのよ」
理沙に声をかけると、理沙は俯いて震えていた。
「えーなに?理沙の友達?」
「へー?」
ギラギラした化粧の濃い女達が、私を見てニヤニヤしていた。
「てか、友達とかできたんだ。やめたほうがいいよ?この子空気とか読めないしー」
「ごめんなさい...」
理沙は俯いてぽつりと呟くと、逃げるように店から出て行ってしまった。
「りさ...?」
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