金丸耕平の休日--伊勢老舗旅館編--

佐々木寄道

21話

川下「次はどこや?」八神「えーと次の聞き込みは…」2人は話しながら階段を降りてきた。金丸「あのぉ」金丸は2人の聞き込みが終わるまでロビーで待っていた。「おー、まだおったんかいな。」「はい、少し聞きたい事がありまして。」金丸は最近経験した事がない事や事件の事など1つ1つ整理したかった。「仁村先生なんかあったんですか?」「そこんとこは言われへん、警察はそんなもんや、わしらに聞かんといてくれ、な!」川下は金丸の肩をポンッと軽く叩くと笑顔を見せて八神と帰っていった。金丸(一体なにが起こっているんだ…月梨さんの担当医に警察が聞き込みにきたんだよな…)金丸は立ち尽くす様に考えていた。しかし、傍から見ると推理小説に出てくる名探偵並みのポーズを取っている。看護婦A「あらっ!まだいたの?そんな考えこんじゃって笑」「えぇ、謎だらけなんですよ笑 今日はありがとうございました。」金丸は軽くお辞儀をして玄関の方へ歩いていく。看護婦A「あぁそうそう!ヨミちゃん夫婦岩に行ってたんだって!?あなたたちが助けてあげたんでしょ!?ありがとね。」看護婦は仕事を忘れて1人の人間としてお礼をした。金丸「そんな助けたなんて…彼女に何があったんですか!?」看護婦A「あの子最近辛い事が重なったのよ。ほんとうは強い子なのよあの子」「そうですか、何だか安心しました。」看護婦A「あなた、またいつでもいらっしゃい。」「はい。」金丸は周りに支えられている月梨に安心した。

金丸は病院を出て車に乗った。「ふぅ、さ~何しよっか。」レンタカーは1日借りている。伊勢に来て1人を満喫したい気分でもあった。とりあえずご飯を食べに行く事に決めた。車を走らせながら金丸は考え混んでいた。(そうか月梨さん辛い事が重なっていたんだ…何だろう重なたって…)金丸は金丸でもう伊勢旅行どころではなくなっている。(僕自身もおかしくなっちゃってるしなぁ…本当に命を狙われているんだろうか…今の所それらしき事はないけど…いや待てよ、考えてたら怖くなってきた…)金丸は1人になり冷静になっていた。すると無性に家に帰りたくなってきた。(でも神社の事、月梨さんの事、伊勢で起きている現実も気になるし…仁科くんとの7泊8日の伊勢旅行は一生忘れそうにもないな。)

金丸は伊勢ファミリーレストランで昼食を食べて伊勢の有名なスーパーマーケットにも寄った。おみあげや観光などもバッチリした。帰り道徐々に雲行きが怪しくなってきているのがわかった。「あぁ、傘もってくれば良かったな。」金丸はラジオのボリュームをあげた。ラジオから流れていたのはレミオロメンの3月9日だった。「懐かしいなこの曲。卒業式に歌わされたっけ笑」金丸は何かを思い出すように口ずさみながら運転していた。「瞳をー閉じればあなたがー」金丸は歌っていた。

キィーーー金丸は急ブレーキをした。

「月梨さんだ!なんでだ。なんで隣に仁村先生が居るんだ!」すれ違った車には楽しそうに笑う仁村京一と月梨依美子がいた。

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