鳴神大戦記ｰ最果て城主の仮想現実ｰ

 現実に戻るため、この世界で生きていく
 
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 　群雄割拠のネットゲーム時代。完全没入型の登場により様々なゲームが開発されていき、サイハテゲームが開発した「鳴神大戦記」は特にグラフィックや完全没入型の欠点である微細なラグを克服し、人気を博した。
 
 　それに感銘を受けた五条九十九はリリース当初からゲームにのめり込む。そして1年後にはトップ同盟である「八百万」に所属することができ、自身の職業である忍者の特性をフルに活用し、同盟でも指折りの隠密として活動していく。
 
 　しかし、サイハテゲームの社長である二神藤吉郎が死去したことにより会社内は大混乱。その煽りを受け、鳴神大戦記は経営方針の違いから1年後にはサービス終了の告知してしまう。
 
 　終了を惜しむ九十九であったが、エンドコンテンツと呼ばれる「深淵城攻略戦」クリア時に手に入れた「最果城主の権利」を使ってないことに気づく。
 
 　やり残したことが無いようにと、サービス終了までは忍者の職ではなく、城主として最期を迎えることを選択、そして城を構え、サービス終了を甘んじて受け入れる予定であった。
 
 　しかし、サービス終了半年前にも関わらず、ログアウトが出来ない事態に。同じくログインしていた幼馴染の一ノ瀬七海もそんな状態だったため、どうやら2人は鳴神大戦記の世界に取り残されてしまったようだ。
 
 　どうにかして元の世界に戻ろうかと思ってはみたものの、この状況は九十九にとっても思いがけない好機ではないかと考える。2人は結束し、名もなき城主として鳴神大戦記の世界を生き抜いていく。