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【異能な転生者】特殊な力を持った主人公の冒険物語

ノベルバユーザー588811

第10話 現実

第10話 現実

俺が軍に入って魔法師を志望してなったのは、人を魔法で殺すためじゃないけど、相手が俺を殺しにくるのであれば、守ることができなければ、やられてしまう。

自分を守るための魔法が俺の理想と言える。

でも、世の中的には、強すぎる魔法は恐怖を生んでしまうことは、俺の前世であるアルベルトの時に痛いほど経験している。

クリスとして生きていくためには、後ろに隠れながらでもいいから、魔法を隠すことが優先される。

前世の両親に恐怖を与えたのかもわからない。

一度でも人が抱いた恐怖心は、子供を捨てるほどのことだ。

あの時、魔物が襲って来なければ、俺が成長するまで両親と共に生活することができただろうか、あんなツラい軍隊に入ることなく生きていけただろうか?

でも、そうしたら俺はライラと巡り合うことはなかっただろう。

どこで歯車が狂ってしまったのか、元から、そう言う人生を歩むようになっていたのか?

人生って、本当にわからない。

俺が死んだのは、お城で待っていたライラの元で死ぬことができた。

どうしてかわからないけど、死ぬ間際に使ったこともない瞬間転移でお城のライラの部屋までくることができた。

その時にライラが俺の手を握ってくれた手の暖かさを、今でも俺は覚えている。

俺の手が徐々に冷たくなっていけばいくほど、ライラの手の暖かさを感じた。

ライラ‥‥‥俺はクリスとして生きていくけど、ライラのことは一生忘れない。

もうライラと会うことはないと思うけど、あれからどれくらい経ったんだろう。

ライラ‥‥‥幸せであってほしい‥‥‥


たぶん、俺がクリスとして記憶と能力が統合されつつあるのは、死ぬ間際に起きたことが原因だと思う。

人が死ぬ間際は1回しか味わったことがないけど、俺がお城の床に横たわってライラが手を握ってくれて、その後に俺の心臓は停止した。

しかし肉体は死んでも、俺の意識だけは、どこかに引き摺り込まれていくような感覚を思い出す。

お城ではカーペットが引いてあったけど、カーペット越しでも異常に冷えていく俺の体と引き剥がされるような記憶というよりも魂が体から引き剥がされる感覚。

体が死んで、魂が引き剥がされて、虚無の中に持っていかれる感覚を覚えている。

死ぬ間際にライラが手を握ってくれたけど、ライラと生きていきたいと願ったからなのか、魂だけが肉体から引き剥がされる。




前世の時に、俺のことをバケモノだと言って俺を置いて出ていった衝撃は今でも、俺の心に深い傷を残して蝕んでいる。

その魔物が出てくる前は、あんなに仲がよくなって笑顔をうけてくれたのに、その笑顔と俺のことを化け物って言った時の両親の顔が、あまりにも違いすぎるる‥‥‥

簡単にはなくなることはないから精神的な衝撃になってしまった。

俺の心の奥に感じるトラウマだ。

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