全てを支配する式破。転生したら最低最悪の支配者と言われ命を狙われるのですが。

ロイド

第二十一話 最強同士の争い①

- 第二十一話 最強の戦い① -
    強大な能力には強大な代償が必要となる。俺は心のどこかで、そう思っていた。だけど、そんなのは今、クソ程どうでもよかった。彼奴を無茶苦茶にしたい。いや、永遠に苦しませたい。殺したい。俺は心の中はいつの間にか、殺意の塊で埋め尽くされていた。
ラグエルの死なんか心底どうでもいい。今したいのは、ラグエルを「ぶっ殺す」


「哀れだな、式破。仲間3人も守れないとはどんな気分だ?」

    俺はラグエルの事を睨みつけるがラグエルは冷静な顔で話し掛けてきた。


「うるせぇよ。てめぇには関係ねぇだろうが。」

    俺は全く答える気になれなかった。こんなクソに気分なんて教える時間なんて無い。有るんだったら、彼奴を殺す為にその時間を使いたい。

「冷たいな、式破。3人が殺されたせいでキレてるのか?あんな弱々しい3人に」

    弱々しい3人だと?俺はラグエルの言ったその言葉に、更なる怒りを覚える。彼奴らは…俺の為に戦った。俺の責任で旅をして、殺された。なのに弱々しいだと?ふざけるな。
    俺は拳を強く握り締め、ラグエルを更に睨みつける。

「弱々しい?てめぇは何を言ってんだ?声を俺に似せて、3人を固まらせて殺したお前の方が弱々しいんじゃねぇのか?」

    俺はその言葉を放つとラグエルはキレたような顔で此方に威圧を更に掛けてきた。

「弱々しくない。これも作戦の一つだ」

「お前の考える作戦が弱者がやるのような戦法だったって事ね。」

    ラグエルは否定するが、其れに割り込むように俺はラグエルに向けて挑発し始める。するとラグエルは、ウザさも有ったのか、等々キレ始めた。

「調子に乗るのもいい加減にしろぉ!!」

    ラグエルは、俺の腹に向けて拳をしたから飛ばしてくる。。俺は咄嗟に拳で相殺しようと拳同士をぶつける。その瞬間に、ある出来事が起こった。確かに拳はぶつかり合い。相殺できてると思っていた……が、俺にでも感覚で分かった。相殺出来ていないと。俺は相殺出来ずに吹き飛んだ。

「ぐわぁ!?相殺出来ねぇ!?」

    俺は吹き飛ばされながら、何故相殺出来ないのか考える。そして、地面を抉りながら、地面に衝突した。

「どうだ?我の「行動」は?式破、お前の今の攻撃は「行動」の部類に入った。つまり、お前は攻撃すると「行動」に囚われ、我に攻撃をする事が出来ぬ!」

    遠くから大声で話し掛けて来る誰か。それはラグエルだった。ラグエルは俺に近付き、ゆっくりと起き上がる俺を見つめてきた。

「「行動」か……。ふざけた能力だな。だが、フルオートなら……!!」


    俺はフルオートならば「行動」に囚われないのでは無いかと推測する。そして俺は、対象物をフルオートで滅ぼす「全自動(オート)」でラグエルを滅ぼそうとした。だが、ラグエルは笑いながら俺に言ってきた。


「フルオートか。良い推測だが、フルオートでも「行動」に囚われる!全ては「行動」なのだ!!」

    俺の推測は大ハズレ、フルオートすらも無効化され、俺は苦笑いをした。
あの能力に勝るには「理屈や理」や「真実」でも無い限り奴には"絶対"に倒せねぇ。そしていつの間にか、ラグエルの渾身の蹴りが俺の横腹に飛んできた。

「ッ!?……ぐはぁ!」

    吹き飛んだ先は尖った柵のような場所、俺はそこに突き刺さったのだ。急遽は避けれたが、片腕に負傷を負った。深く突き刺さり攻撃を負っているのもあり、簡単にはそこから脱出する事が困難であった。ラグエルは俺の目の前に近付いてくる。

「終わりだな、式破。まさかこんな簡単に死ぬとは。我の能力が強大であったか……」

   余りにも呆気なくトドメの段階にまで入って来る。俺はこんな状況でも余裕そうに笑い、ラグエルを見た。

「ッ!また我を罵倒する気か!」

ラグエルは笑われた事にムカつき貫通はしないが、中々に強い力で俺の腹を殴って来た。

「ぐはぁ…………」

    俺は僅かな声しか出なく。これが「敗北」かと、初めて知った。初めての敗北が探し続けて来た彼奴とはな。俺は空を見上げた。その空はとても赤く、1つの黒い影があった。 

    (  ん?待て、何だこの影。おかしいな。いつもなら赤い空のはず……。まさか!)

    その黒い影は自然のものでは無い。確かに人だった。その影はラグエルの元へ近づいて行く。黒い影は赤い月に照らされ姿が見えてきた。其れは紛れも無いく、色夏そのものの姿。赤い稲妻を手に纏い怒りの顔をしていた。
俺は必死に表情で「やめろ」と表すが止まらなく、彼女はラグエルの脳天に触れ、風穴を空けたのだ!
俺は唖然とした。色夏も当たるとは思ってなく驚いた顔をしていた。そして、ラグエルは。

「ぐわぁぁ!?頭がぁぁあぁぁ」

    脳天に風穴が空いてんのに叫び始めやがったのだ。俺はゴミを見るような目でラグエルを見つめては、色夏は引き気味であった。それはそうだ、風穴が空いてるのに話すなんて気持ち悪過ぎる。

「よくも!よくも!色夏ぁぁあぁぁ!!」

    ラグエルは色夏の事を睨み、風穴になった脳天を修復したのだ。色夏は驚いて一瞬だけ立ち止まった。其れがダメだったのだ。その一瞬でラグエルは、色夏の首を掴んだのだ。

「く、苦しい……!!息が……!!」

「貴様ァ!貴様だけは許さん!」

    色夏は咄嗟にその手を離させようとするが、悪魔で色夏は女性。男性並以上の力があるラグエルには到底力比べには100%勝てない。色夏は藻掻く事しかできなかった。俺も必死に止めようと動くが、深く突き刺さり過ぎて今抜けても確実に間に合わないのが分かった。
そして色夏も少しずつ力が抜けている。

       (また、守れねぇのか!!いや、まだやり直せる!!まだ!!行け!俺の片腕なんていい!1つの命を救え!!)

「うぉぉぉぉぉ"ぉ"ォ"!!!!」

   俺は全力で力を振り絞った。すると、柵は粉々に砕け、着地した途端辺りが崩壊したのだ、街中は倒壊し、森は崩れ、土砂崩れも起きたのだ。俺は0秒を越えるスピードでラグエルに近寄った。

「色夏ぁぁあぁぁ!!」

   その全力の状態で、ラグエルをぶん殴ろうと拳を振りかざすが、ラグエルは咄嗟に気づき、宇宙空間の狭間である仮想の空間へと色夏を投げ飛ばしたのだ。案の定、「空」の力で宇宙空間の狭間でも平気であるが戻るのは俺が居なければこじ開けれない。色夏は俺の方を見ながら、その狭間に消えていった。それと一緒にラグエルは俺の攻撃を回避し、俺の拳は衝撃と風圧だけで目の前の地面や山が崩壊し目の前にあった星すらも崩壊した。その途端、リミッターが外れて世界崩壊規模の威力に変わった事が分かり、すぐさま威力を何とか抑える。そして地面に八つ当たりするかのようにうつ伏せになり地面を殴る。

「クソっ!色夏が狭間に入れられた……!!」

    守れなかった悔しみと、ラグエルへの怒りがごちゃごちゃになり彼の感情は崩壊していた。

「残念だ、また守れなかったな、式破」

    ラグエルは残念と思ってないかのような表情で俺に言った。俺はその言葉を聞いてすぐに立ち上がりラグエルを見た。

「まだやるのか?勝てないのに。」

「そんなのまだ決まってねぇだろ?」

お互いに睨み合い、ニヤリとした顔を付きで見つめていた。

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