あの頃の君とまた。
「おい莉都、なんか今日様子おかしくね?」
「あのね…えっと、」
このことを言って君は信じてくれるのだろうか。
ただ不安にさせてしまうだけじゃないか。
あの道を通らず、私が周りをよく見てれば。
けど君は
「なんでも言えよ。俺らの間に隠し事はナシ だろ?」
そうだ、君はこういう人だ。
意を決してなるべく簡単に話そうとした時だった。
「君は……いっ…た、」
突如襲う頭がおかしくなりそうな位の頭痛
私は思わず立っていられなくなり、その場に座り込んだ。
「莉都?おい、大丈夫か?」
「…っ、あ、れ」
そのまま目の前が真っ白になり私は意識を手放した
「…ここ…は、?」
「莉都、莉都!!よかった…目が覚めて、」
「…ママ、?」
重い体を起こそうとした瞬間全身の痛みに顔を歪めた
よく見てみると真っ白の部屋、そして私に繋がる機械、酸素マスク
あぁ、なんだ夢…だったんだ
「ごめん…ね、ママ、」
「いいの、莉都が生きててくれたんだもん。今はゆっくり休んで、先生呼んでくるから」
そう言って病室を出たママ。
今度は君の前から私が突然いなくなっちゃったね。
「佐倉さん、気分はいかかですか?」
「…、身体と頭が痛いです、」
「昨日のことを覚えていますか?」
「…確か、私屋上から…」
「屋上_?いえ、貴方は…」
「莉都!!」
「 …ぇ、」
私は入ってきた人物を見て目を丸くした。
だって、君がいたんだから。
「…どうして君が、」
「莉都、入学式行く前頭痛いって座り込んだ後そのまま歩き出して階段から足滑らせたんだよ」
「…てことはまだ夢、なの?」
「何言ってんだよ、まぁでもほんと無事でよかった。」
あれ、ということは私が階段から落ちたことで君が生きてる?
未来が変わったの?
もしこれが夢じゃないならずっと君と一緒にいられる。
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