生きよう

屋上をあとにした俺達はまず、校舎を見て回ることにした。
「ハルさんに少し聞きたいことがあるんですけど……」
ハルはうつむいていた顔を上げた。
「ハルさんは誰が人狼だと思いますか?」
少し間があったが、少ししてハルが口を開いた。
「実はさ俺達、山本を殺したんだ……でも山本は人狼じゃなかった。だから俺は誰が人狼なのかも、自分が何をするべきなのかわからないんだ。」
地獄の一日が終わっての今日。やっと言えた言葉だった。
「そうだったんですか……僕も何をするべきなのか分かりません。ですが生きるために人狼を見つけ、嫌でも殺さないといけない……
だからハルさん、お互い人狼を見つけて生きましょう!」
「ああ。ありがとう。」
俺の目には涙が出た。生きよう！そう心に決めた