人狼中学校

ヒロ


「西林さんと大野さんはどういう関係なんですか?」
春人が口を開けようとしたとき、遮るように優が言った。
「幼稚園からの幼馴染みだよ。」
「へぇーじゃあお互い何でも知ってる関係なんですね。」
「まぁそんなところかな」
またしても、優が答えた。
「そういや、澤田は友達とかいないのか?」
言い終わってから気づいたが、かなりやばい質問をしたと思った。
「僕はいないんじゃなくて、作らないんです。」
「どうして?」
「確かにいたほうが良いこともありますけど、簡単に言えば疲れてしまうんです。
男同士の友情とか、親友とか……」
俺は少し共感した。俺も友達は多いわけでもないし、学校でも優以外に話すことは滅多にない。
「まぁそう言うのもあるよな」
俺達はこれ以上聞かなかった。と、言うより聞けなかったという方が正しいだろう。
「俺達これからどうするよ?」
「やっぱり人狼を見つけたほうがいいんじゃないですか?」
「ハルはどう思う?」
「俺もそのほうがいいと思う……」
まだ春人は顔が暗い。
「じゃあ人狼を見つけるということで良いな?」
「はい!」
「あぁ……」
俺達は屋上を出て人狼を見つけることにした。


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