人狼中学校

ヒロ

鬼探し

うどんを食べ終わった優と春人は食堂をあとにした。
「今からどうする?」
「どうするって言われてもな。とにかく人狼を探さないといけねぇから、怪しい奴をピックアップしとこうぜ」
「そうだな。ポイントは人狼の狙いだな」
「やっぱりイジメとかかな?」
「確かにイジメなら動機としては十分だな」
「じゃあイジメられてる奴で考えてみるか」
「う〜ん……」
二人共少しの間考えている。二人が勢いよく顔をあげ声がそろった。
「山本!」
「あいつならあり得るよな」
「俺、噂でしか聞いたこと無いけどかなりイジメられてるって聞いたぜ」
「今の所、山本が候補ということだな」
「ああ、絶対アイツが人狼だ」
優がまるで探偵が犯人を見つけたように、自信に満ちた顔をしている。
「でも、どこに居るんだ?学校全体を探すとなると骨が折れるぞ」
「確かにな。人狼側はバレたらヤバイぶん見つけるのはムズいだろな、適当に廊下でも探すか」
「そうしよう」
俺は優と廊下に向かった
「こんなに人がいたら誰がどこに居るなんて分かんないな」
ひたすら廊下を探したが山本は見当らなかった。
周りが暗くなってきている。
「ハル?」
「お?」
「腹減らね?うどん食いに行こう。」
確かにお腹が空いている。二人は食堂へ向かった
うどんを買おうと、自販機に行くと前に人がいた。
「おいハル!」
「どうした?」
「前!山本だろ」
「うぉ!」
まさか、こんなところに居るとは思っていなかったため大きな声が出てしまった。
俺達は小声で話をしている。
「どうやってコイツを殺すんだ?」
「屋上に連れて行こう」
「分かった」
俺たちはうどんを買うと、ものすごいスピードで食べ終わった。もちろん山本はいまだうどんを食べている。
山本が終わったと同時に、話かけに行くと一瞬山本は驚いた表情をしたがすぐにいつもの顔に戻った。
「ちょっと話したいことがあるからさ、俺達と屋上に来てくれない?」
いよいよ山本追放作戦が幕を開ける




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