ダンジョン・ザ・チョイス
423.魔神・泡跳び蛙 魔神・呪い竜
「ここのボスの名前は、魔神・泡跳び蛙。弱点属性は雷、有効武器は槍、危険攻撃は跳躍からの踏み付けであるハイパワーキック」
メルシュが、第二十五ステージのボスについて説明してくれている。
「ステージギミックは、天井から降ってくる泡。この泡によって火属性のダメージが半減しちゃうし、床に付着するともの凄く滑りやくなるから気を付けて。ちなみに、泡には雷属性攻撃を相殺してしまう効果もあるから。二種属性の場合は威力半減で済むけれど」
下手をすると、二十番台の中でもっとも厄介なボスと言えるかもしれない相手。
「じゃあ、私達から行かせて貰う」
サキ達と共に、ボス部屋の中へ。
奥に水色のラインが灯り、薄い青緑の石で出来た巨体が顕わに。
本物の蛙よりはスタイリッシュだけれど、そのため余計に頭の方が肥大化して見える。
「私が前に出る。皆は自分の身を守るのに集中を」
最初にボス戦を行う私達は、特に消耗が少ない状態でボス戦をクリアしなければならない。
「もう泡が」
ボスが動き出してすぐに、天井から人間一人くらい軽々と呑み込めそうな泡が出始めた。
ボスにダメージを与えれば、泡の量はこの比ではなくなっていく。
「“二重魔法”、“天雷魔法”――ヘブンスプランター!!」
泡が少ないうちに長距離魔法攻撃を仕掛け、弱点ダメージを大量に与えながら距離を詰める!
「“侵略雷”」
ユリカが大規模突発クエスト中に手にいてくれた片刃の剣、黒い柄と鈍色の刀身持つ“侵略の雷帝剣”Sランクから、黄色の雷を迸らせる。
この雷に触れたスキルや武具効果は、それを発動するために消費されたTP・MP・OPと同等分を私が消費することで相殺が可能。
回数制の能力の場合、消費無しで打ち消すことが出来る。
「邪魔だよ」
雷纏う侵略の剣で、邪魔な泡を切り消しながら魔神に接近。
間合いを詰めるよりも早く魔神が跳びあが――危険攻撃であるハイパワーキックを放ってきた!!
――展開していた“明星の遣いの嘆き”に九文字刻み、強化された五感を持ってカウンター――ハイパワーキックを“侵略”で打ち消しながら、右脚を膝まで切り上げる!
その損傷により、落下と同時に水掻き付きの右脚が砕け潰れたようだ。
「天雷の金星球!!」
黄金の球体を生み出し、“回転”を加えて“磁力”による反発で加速しながら撃ち出す!!
『ゲロゲ――ブグッッッ!!!』
金星球が直撃する前に滑空し、魔神の頭を砕くと同時に至近距離で黄金球に拳を翳した。
「“獅子王撃”!!」
左腕の“轟雷竜の剣甲手”から放った事で雷属性となった“獅子王撃”と神代文字の力を金星球が吸収し――威力を激増!!
「思っていたよりも楽だったか」
魔神・泡跳び蛙は砕け散り、光へと還った。
○おめでとうございます。魔神・泡跳び蛙の討伐に成功しました。
○ボス撃破特典。以下から一つをお選びください。
★跳び蛙の水掻き脚 ★泡魔法のスキルカード
★シャボン玉の指輪 ★大脚使いのスキルカード
○これより、第二十六ステージの砂漠の四層都市に転移します。
●●●
「第三十三ステージのボスは、魔神・呪い竜。弱点属性は光、有効武器は無し、危険攻撃はカースドラゴンブレスだ」
ボス部屋前の岩場で、エルザが説明してくれる。
「前回同様ステージギミックは無く、その分ボスが強い。絶対に油断するな」
前回俺は気絶していたから、同様と言われてもよく分からない。
「それじゃあ、さっそく行くか」
マリナ、クオリア、ナターシャと共にボス部屋の中へ。
「ユウダイ様、ここは私が」
ナターシャが申し出る。
「いや、俺がメインで戦うから、皆は援護を頼む」
闇の中で紅のラインが走り、赤紫色の竜が翼手を羽ばたかせて空へ!
「人型じゃないのは珍しいな」
一応、二足歩行ではあるけれど。
「“偉大なる黄金の翼”――“飛翔”!!」
黄金のパーツを背に二つ生み出し、そこから生えたブラウン光の翼で飛び立つ!
「“可変”――“神代の激龍砲線”!!」
“偉大なる英雄竜の猛撃剣”を変形させ、九文字刻んだ竜の顎からレーザーを放射!!
『ガオオオオオッッ!!』
翼に直撃させて落下させるも、浴びている光に構わず、黒い靄の玉を無数に生み出して撃ち出してきた!
堪らずレーザーの放出を止め、回避行動へ。
「少し、神代文字に頼りすぎか」
メルシュやトゥスカが居ないと、自分でどうにかしようとし過ぎている気がする。
「武器交換――“ケラウノスの神剣”」
大地竜の剣から、黄金の雷を固めたような大剣へと持ち替える。
「“雷霆魔法”――ケラウノススプランター!!」
靄の弾丸を躱し、間隙を突いて黄金の雷を浴びせた!
『ガオオオオオオオッッッ!!!
さっきの靄が口内に収束していき――紅の息吹を放ってきただと!?
「“空衝”!!」
空を蹴り、翼の機動力を生かしてなんとか避けきる!
「今のが危険攻撃か。地上の三人に向けられたら……避けるのは難しいだろうな」
もう少し、生まれ変わった鎧の飛翔能力に慣れたかった所だけれど。
「武器交換――“シュバルツ・フェー”」
腰の“サムシンググレートソード”を左手で抜いて、黒き精霊宿る剣へと持ち替える。
こんな事なら、さっさと“シュバルツ・フェー”のランクを上げておくんだった。
「“黒精霊”、“雷霆魔法”、ケラウノススプランター」
“シュバルツ・フェー”に、神の雷を吸わせる。
『ガオオオオオッッ!!』
巨体から繰り出される攻撃を避け続け、隙を見せるのを待つ。
「来た!」
再び口内にエネルギーを収束し始めた魔神・呪い竜へと、即座に接近!
「ハイパワーソード!!」
左手の“シュバルツ・フェー”で、呪い竜の頭を真っ二つにし――呪いの息吹ごと爆ぜさせた!!
「“雷霆剣術”――ケラウノスブレイク!!」
ダメ押しとばかりに、魔神・呪い竜の胸にトドメの一撃を決める。
「フー、なんとか一人で……マジか」
“シュバルツ・フェー”の銀の刀身部分に、大きな亀裂が入っていた。
呪い竜の溜め込んだエネルギーに叩き込んだせいか、負荷を掛けすぎたのかもしれない。
「自動で修復されるだろうけれど、今日中に鍛冶屋に――――な!!?」
光へと変わっていく呪い竜の一部が、俺の左腕に吸い込まれていく!!
「――――ッッッッ!!! ……あれ?」
予想していた激痛は一瞬で消え、むしろ左腕にあった違和感のような物が減ってい――今度は左腕から、光が“シュバルツ・フェー”に流れ込んで行っている!!?
「……な、なんだコレ?」
俺の黒銀の剣が、バグったかのように黒いポリゴンまみれに!
おかしくなった“シュバルツ・フェー”はすぐに消え去り、装備から外れた状態でチョイスプレート内に存在していた……損壊扱いで。
○ボス撃破特典。以下から一つをお選びください。
★呪い竜の翼鎧 ★サブ職業:王竜
★蝕まれし竜核 ★狂気の竜核 ★暗黒の竜核
○これより、第三十四ステージの吸血皇の暗都に転移します。
メルシュが、第二十五ステージのボスについて説明してくれている。
「ステージギミックは、天井から降ってくる泡。この泡によって火属性のダメージが半減しちゃうし、床に付着するともの凄く滑りやくなるから気を付けて。ちなみに、泡には雷属性攻撃を相殺してしまう効果もあるから。二種属性の場合は威力半減で済むけれど」
下手をすると、二十番台の中でもっとも厄介なボスと言えるかもしれない相手。
「じゃあ、私達から行かせて貰う」
サキ達と共に、ボス部屋の中へ。
奥に水色のラインが灯り、薄い青緑の石で出来た巨体が顕わに。
本物の蛙よりはスタイリッシュだけれど、そのため余計に頭の方が肥大化して見える。
「私が前に出る。皆は自分の身を守るのに集中を」
最初にボス戦を行う私達は、特に消耗が少ない状態でボス戦をクリアしなければならない。
「もう泡が」
ボスが動き出してすぐに、天井から人間一人くらい軽々と呑み込めそうな泡が出始めた。
ボスにダメージを与えれば、泡の量はこの比ではなくなっていく。
「“二重魔法”、“天雷魔法”――ヘブンスプランター!!」
泡が少ないうちに長距離魔法攻撃を仕掛け、弱点ダメージを大量に与えながら距離を詰める!
「“侵略雷”」
ユリカが大規模突発クエスト中に手にいてくれた片刃の剣、黒い柄と鈍色の刀身持つ“侵略の雷帝剣”Sランクから、黄色の雷を迸らせる。
この雷に触れたスキルや武具効果は、それを発動するために消費されたTP・MP・OPと同等分を私が消費することで相殺が可能。
回数制の能力の場合、消費無しで打ち消すことが出来る。
「邪魔だよ」
雷纏う侵略の剣で、邪魔な泡を切り消しながら魔神に接近。
間合いを詰めるよりも早く魔神が跳びあが――危険攻撃であるハイパワーキックを放ってきた!!
――展開していた“明星の遣いの嘆き”に九文字刻み、強化された五感を持ってカウンター――ハイパワーキックを“侵略”で打ち消しながら、右脚を膝まで切り上げる!
その損傷により、落下と同時に水掻き付きの右脚が砕け潰れたようだ。
「天雷の金星球!!」
黄金の球体を生み出し、“回転”を加えて“磁力”による反発で加速しながら撃ち出す!!
『ゲロゲ――ブグッッッ!!!』
金星球が直撃する前に滑空し、魔神の頭を砕くと同時に至近距離で黄金球に拳を翳した。
「“獅子王撃”!!」
左腕の“轟雷竜の剣甲手”から放った事で雷属性となった“獅子王撃”と神代文字の力を金星球が吸収し――威力を激増!!
「思っていたよりも楽だったか」
魔神・泡跳び蛙は砕け散り、光へと還った。
○おめでとうございます。魔神・泡跳び蛙の討伐に成功しました。
○ボス撃破特典。以下から一つをお選びください。
★跳び蛙の水掻き脚 ★泡魔法のスキルカード
★シャボン玉の指輪 ★大脚使いのスキルカード
○これより、第二十六ステージの砂漠の四層都市に転移します。
●●●
「第三十三ステージのボスは、魔神・呪い竜。弱点属性は光、有効武器は無し、危険攻撃はカースドラゴンブレスだ」
ボス部屋前の岩場で、エルザが説明してくれる。
「前回同様ステージギミックは無く、その分ボスが強い。絶対に油断するな」
前回俺は気絶していたから、同様と言われてもよく分からない。
「それじゃあ、さっそく行くか」
マリナ、クオリア、ナターシャと共にボス部屋の中へ。
「ユウダイ様、ここは私が」
ナターシャが申し出る。
「いや、俺がメインで戦うから、皆は援護を頼む」
闇の中で紅のラインが走り、赤紫色の竜が翼手を羽ばたかせて空へ!
「人型じゃないのは珍しいな」
一応、二足歩行ではあるけれど。
「“偉大なる黄金の翼”――“飛翔”!!」
黄金のパーツを背に二つ生み出し、そこから生えたブラウン光の翼で飛び立つ!
「“可変”――“神代の激龍砲線”!!」
“偉大なる英雄竜の猛撃剣”を変形させ、九文字刻んだ竜の顎からレーザーを放射!!
『ガオオオオオッッ!!』
翼に直撃させて落下させるも、浴びている光に構わず、黒い靄の玉を無数に生み出して撃ち出してきた!
堪らずレーザーの放出を止め、回避行動へ。
「少し、神代文字に頼りすぎか」
メルシュやトゥスカが居ないと、自分でどうにかしようとし過ぎている気がする。
「武器交換――“ケラウノスの神剣”」
大地竜の剣から、黄金の雷を固めたような大剣へと持ち替える。
「“雷霆魔法”――ケラウノススプランター!!」
靄の弾丸を躱し、間隙を突いて黄金の雷を浴びせた!
『ガオオオオオオオッッッ!!!
さっきの靄が口内に収束していき――紅の息吹を放ってきただと!?
「“空衝”!!」
空を蹴り、翼の機動力を生かしてなんとか避けきる!
「今のが危険攻撃か。地上の三人に向けられたら……避けるのは難しいだろうな」
もう少し、生まれ変わった鎧の飛翔能力に慣れたかった所だけれど。
「武器交換――“シュバルツ・フェー”」
腰の“サムシンググレートソード”を左手で抜いて、黒き精霊宿る剣へと持ち替える。
こんな事なら、さっさと“シュバルツ・フェー”のランクを上げておくんだった。
「“黒精霊”、“雷霆魔法”、ケラウノススプランター」
“シュバルツ・フェー”に、神の雷を吸わせる。
『ガオオオオオッッ!!』
巨体から繰り出される攻撃を避け続け、隙を見せるのを待つ。
「来た!」
再び口内にエネルギーを収束し始めた魔神・呪い竜へと、即座に接近!
「ハイパワーソード!!」
左手の“シュバルツ・フェー”で、呪い竜の頭を真っ二つにし――呪いの息吹ごと爆ぜさせた!!
「“雷霆剣術”――ケラウノスブレイク!!」
ダメ押しとばかりに、魔神・呪い竜の胸にトドメの一撃を決める。
「フー、なんとか一人で……マジか」
“シュバルツ・フェー”の銀の刀身部分に、大きな亀裂が入っていた。
呪い竜の溜め込んだエネルギーに叩き込んだせいか、負荷を掛けすぎたのかもしれない。
「自動で修復されるだろうけれど、今日中に鍛冶屋に――――な!!?」
光へと変わっていく呪い竜の一部が、俺の左腕に吸い込まれていく!!
「――――ッッッッ!!! ……あれ?」
予想していた激痛は一瞬で消え、むしろ左腕にあった違和感のような物が減ってい――今度は左腕から、光が“シュバルツ・フェー”に流れ込んで行っている!!?
「……な、なんだコレ?」
俺の黒銀の剣が、バグったかのように黒いポリゴンまみれに!
おかしくなった“シュバルツ・フェー”はすぐに消え去り、装備から外れた状態でチョイスプレート内に存在していた……損壊扱いで。
○ボス撃破特典。以下から一つをお選びください。
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