幼馴染依存

kisaragi

34. 香水

「みぃ、起きて。」

「ん。」

「もうちょっと寝る?」

「んー。」

今日は結衣と会うから早く起こしてとほくに伝えてあった。

「ほく、ぎゅーして。」

「うん。おいで。」

ほくにぎゅーしてもらう。すごく安心する。

「寝れた?」

「うん。」

「身体は?まだ痛い?」

「もう痛くないよ。」

「よかった。」

もう、身体は痛く無くなっていた。良かった。

「みぃ、起きて。笑」

「…ん。」

ほくの身体に包まれていると安心して眠たくなる。

「朝ごはん食べる?」

「うん。」

「行こっか。」

「ほくだっこ。」

「はいはい。」

ほくに抱っこしてもらいながら1階へ行く。

「美蘭、赤ちゃんみたいね。笑」

「眠いの。」

「もう、北斗いないと生きていけないわね。笑」

1階へ行くとママがいた。抱っこされてる私を見て笑っていた。

「ご馳走様でした。」

朝ご飯を食べ終わり、部屋に戻る。

「ほく、打ち上げの服、何着ればいい?」

「うーん、これとこれは?」

「かわいい。それにする!」

ほくはファッションセンスもいいからいつもいい感じの服を選んでくれる。

「ほく、暇。」

結衣とは午後に会う約束をしているから、それまで何もすることがない。

「俺とイチャイチャする?」

「しない。」

「えぇ。なんでよ。」

「なんとなく。笑」

「俺、イチャイチャしたい。」

「だめー。」

「えぇ。美蘭、いじわる。」

「ねぇっ、くすぐったい。笑」

ほくにくすぐられる。
寝転がってるほくの上に跨りキスをする。

「珍しい。」

「そう?」

私からキスするのは少し珍しいのかな。ほくは驚いてた。

「みぃ?」

ほくの上に跨ったまま抱きついていると、途中で意識が遠のいた。

「ん、」

「みぃ、起きた?」

「寝ちゃってた…。」

「可愛かった。」

「起こしてよ。今日寝れなくなっちゃうじゃん。」

「寝るまで起きててあげるよ。」

「うーん。」

「今日エッチする?」

「え!する。」

「しよっか。」

「やったー!」

「もう、女の子がエッチではしゃがないの。」

「はぁい。」

ほくから言って来てくれたのが嬉しい。

「おじゃましまーす!」

お昼ご飯を食べ終わり、しばらくすると結衣が私の家に来た。

「ごめん、まだほくいる。笑」

「全然いいよ。笑」

結衣が私の家に来るからほくは自分の家にいてもらうことにしていた。けど、まだ私の部屋にいる。

「美蘭の部屋少し久しぶり!」

「そうだね!どうそどうぞー。」

「おじゃましまーす。あ、北斗。」

「いらっしゃい。」

「もう、ほくまだ着替えてないじゃん。」

「美蘭、俺の香水知らない?」

「知らない。」

「えー。どこやったっけ。」

「もう、早く服持って出てってよ。」

「ごめんごめん。結衣もゆっくりしてって。」

「はーい。」

やっと、ほくが出て行った。
ほくは、寛太と会うみたい。

「ごめん、騒がしくて。」

「大丈夫だよ。笑」

「あ、香水こんなとこにあった。」

「北斗って香水付けてるんだね。」

「そうそう。」

「だからめっちゃいい匂いするのか。」

「いい匂いだよね。美蘭もあの匂い大好き。」

「分かる。ちょっとセクシー。笑」

「確かに。笑」

「クラスの子も北斗くんめっちゃいい匂いって言ってた。」

「そうなんだ!あとで、渡してあげないと。」

「だね。」

ほくの香水はすごくいい香り。一緒にいると落ち着く。

「それより、SNSどうする?」

「うーん、とりあえず鍵垢にした。しばらく更新しないでおこうかな。」

「それがいいかもね。とにかく今はほとぼりが冷めるまで待つしかないね。」

「うん。」 

とりあえず、SNSからは一旦離れることにした。

「そんなことより、結衣。文化祭の話聞かせてよ!」

「あ、寛太とのこと?」

「うん!」

「後夜祭で、一緒に屋上で花火を見たの。屋上は私たち以外誰もいなくて、そこで寛太に告白されて、付き合うことになった。」

「きゃー!!」

「美蘭うるさい。笑」

「もう、本当に嬉しい!!」

「ありがとう。笑」

「寛太はいつから結衣のこと好きだったんだろう?」

「私が告白した後からだんだん意識し始めて、文化祭のときに気づいたんだって。」

「そうなんだ!やっぱ、文化祭の時2人いい感じだったもん。」

「ほんと??」

「うん!よかった!嬉しい。」

「ありがとうね。」

結衣が幸せそうで私まで幸せな気分になった。

「美蘭、北斗とはどう??上手くいってる?」

「うん!」

「良かった。北斗に変なことされてない?」

「…あのね、ほくとエッチしちゃった。」

「ぎゃーーー!!!」

「もう、結衣もうるさい!笑」

「やばいね!どうだった?どうだった?」

「えぇ!恥ずかしい!」

「教えてよ!笑」

「んー。幸せだった。ほくがすごく優しくしてくれた。」

「きゃーーーー!!!」

「もう、うるさいって!笑」

その後も色々聞かれてすごく恥ずかしかった。

「すごいね。なんかもう大人になっちゃうね。」

「結衣もそのうち寛太とするかもね!」

「えぇ。やばいね。」

「寛太もきっと優しくしてくれるよ。」

「寛太って他の子とエッチしたことあるのかな?」

「えー、どうなんだろう?」

「あったら嫉妬する…。」

「分かる。美蘭もほくとエッチした人に嫉妬してる。」

「北斗、今まで何人としたんだろ…。」

「えっ、考えたことなかった。何人だろう…。」

「結構いるのかな。」

「いるかも…。」

何人とエッチしたか考えたことなかったなぁ。多いのかな…。

「まぁ、そんなの気にしてもしょうがないよ!今は、美蘭のこと一途すぎるし大丈夫だよ。」

「そうだよね…!」

「うん!」

考えてもキリがないよね。今だけを考えよう。

「そういえば、寛太と北斗は何してるの?」

「なんだろうね?部屋でゲームとかしてるのかな?」



(北斗side)

「おじゃましまーす!」

「寛太くん、どうぞー!北斗部屋にいるよ!」

「はーい!」


「北斗、お邪魔しまーす!」

「どうぞ。」

「あれ、美蘭いないの?」

「うん。美蘭の家に結衣といる。」

「あ、そうなんだ。そういえば、俺結衣と付き合った。」

「おめでとう。」

「反応うす!」

「もう知ってたから。笑」

親友に彼女ができるのは素直に嬉しかった。

「俺さ、付き合うの初めてすぎて何もわかんないんだけど。どうしたらいい?」

「俺も初めてだけど。」

「そうだけどさ。お前は違うじゃん。中学からヤってんじゃん。」

「まぁ。でも、あれはカウントに入らないわ。まじで全然違う。」

「え!お前らもうヤったの?」

「うん。」

「まじか!?どうだった?」

「マジでやばい。俺気持ち良すぎて全然優しくできなかった。今までとは違いすぎてびっくりした。」

「えっそんな違う?」

「うん。」

「なんか、男だったら好きじゃなくても気持ちいいからヤれるみたいな感じじゃない?」

「そうなの?俺もう美蘭としか無理だわ。」

「すごいな。お前マジで好きすぎてどうにかなりそう。笑」

本当に、俺もそう思う。美蘭のことが好きすぎて死ぬほど嫉妬するし、他の人のことなんか一切目に入ってこない。

「あの純粋な美蘭を、汚したな。笑」

「マジで純粋だった。ヤったら妊娠するって知らなかったし、保健の授業ちゃんと聞いてた?って感じだった。」

「まじか。相当だな。笑」

本当に純粋すぎる。でも、そこも好き。純粋で真っ直ぐですごく素直で可愛い。

「俺、キスとかもしたことないから、もうどうしたらいい?」

「調べたら?」

「北斗調べたの?」

「いや、調べてない。」

「なんだよ。お前まじで参考になんねー。」

「なんとかなる。」

「そうかな…。」

「うん。」

「てか、お前ら付き合ってることずっと秘密にするの?」

「まぁ、今のところは言ってない。」

「そうなんだ。俺も秘密にしよっかな。」

「なんで?」

「なんか、秘密ってよくない?笑」

「まぁ、分かる。笑」

みんなに言って美蘭を独り占めしたいのもあるけど、秘密にするのもなんかいい。

「あ、結衣が暇だったら美蘭の部屋来てだって。行く?」

「うん。」

俺の部屋にいたけど、結局すぐ美蘭の部屋に戻った。



「あ!寛太やっほー!」

「おー!やっほー。」

「美蘭、俺もいるんだけど。」

「ほくはさっきまで一緒にいたじゃん。笑」

「そうだけどさ、もっと喜んでよ。」

「はいはい。」

4人でお家で遊ぶのいつぶりだろう。久しぶりだなぁ。

「打ち上げって何時から?」

「17時半集合だって。」

「じゃあ、17時くらいには家でないといけないね。」

「だね。」

4人で色々な話をして盛り上がった。高校も同じクラスになれてよかったと改めて思った。

「そろそろ行こっか!」

「うん!」

あっという間に時間が過ぎ、そろそろ家を出ないと。

「あ、ほく、香水あったよ。」

「ん、ありがとう。」

ほくが慣れた手つきで香水をふる。いつもの匂いだ。

「うわぁ、北斗のやつやっぱめっちゃいい匂いだね。」

「ありがとう。」

「おい、北斗ずるいぞ。俺もちょうだい。」

「無理。」

「もう、早く行こう。笑」

みんなで階段を降りる。

「美蘭、」

「なに?」

ほくに腕を掴まれ、部屋に戻される。
ほくの香水をかけられる。

「どうしたの?」

「んー、悪い虫がつかないように。」

「なにそれ。笑」

「行こっか。」

「うん。」

唇に軽くキスされる。

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