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夢幻空花
文学

完結:1話

更新日:

夢幻空花

  • エピソード一覧

    全1話

  • あらすじ

     なんだかんだであれやこれやと思ひ悩みながらの十年以上の思索の結果、埴谷雄高の虚体では存在の尻尾すら捕まへられぬといふ結論に思ひ至った闇尾(やみを)超(まさる)は、それではオイラーの公式から導かれる虚数iのi乗が実数になるといふことを手がかりに虚体をも呑み込む何か新たな存在論が出来ぬかと思案しつつ、それを例へば虚体は存在に至るべく完全変態する昆虫の生態を模して存在の蛹のやうなものと強引に看做してしまって、闇尾超はその存在の蛹から虚体に代はり存在が完全変態して何か全く新しい何かに変態すると考へ、また、一方で、虚体の仄かにその実在を暗示する、例えば虚体がBlack(ブラック) hole(ホール)の如く外部から漆黒の闇としてしか見えぬながら、其処は物質で充溢してゐる、もっといってしまへばBlack holeの内部は光に満ち溢れた眩しさに眩暈のする世界で、将又、Black holeが存在するといふことがBlack holeを取り巻く高速回転し強烈に輝き、色色な電磁波を発しながら崩壊し行く星たちの様から暗示されるのと同じやうに、虚体は詰まる所、実体が光を放たんばかりに充溢しているものの杳として直接にはその形相が見えぬその有様などをも鑑みて闇尾超は虚体に代はる存在の完全変態する全く新しい存在の有様を杳体(ようたい)と呼び、それをして杳体御大と綽名されるに至った闇尾超は、埴谷雄高と奇妙な縁で結ばれてゐたのか埴谷雄高が名付けたところの所謂”黙狂”であった……。

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