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彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…

黒月白華

第78話 イケメン美術講師まで来た!

四宮凛子23歳は教師生活2年目。社会科担当。
そしてE様親衛隊の一人である。
女子校なのでそんなにオシャレに気を使わなくていいし楽だけど。凛子はスニーカーにズボンを履き上はシンプルなニットセーターを着ていた。長い髪は一つの三つ編みおさげにしている。

いい歳して若い子を追っ掛けてるって?
そんなの関係あるかああああ!!
だって顔が好みなんだもの!!親衛隊に入るしかないでしょ!
辰巳真理亜が親衛隊隊長なのは西園寺さんとチャットで打ち合わせして知り得た。
E様の彼女である雪見時奈はうちの生徒だ。
虐めなどが問題にならぬ様にもみ消すのが私の主な仕事。

それにファンクラブの女子はこの学校にも多いから協力には困らないだろう。
他の教師だってわざわざ虐めになんか関わりたくないはず。
だから例え気付いたとしても口を挟むことはないだろう。

それにしても…4月から急にうちの女子校は共学校になると先日校長から話を聞いた。
春休みに至急で工事なども進められるし、男子生徒への対応なども気を付けるよう言われている。

「急だわね…」
同僚の先生が声をかける。

「そうですね…」
最近転校して来た超美少女は雪見時奈の知り合いなのかやたら不良の舞川とも仲良く、委員長の田淵さんも加わり雪見時奈の周りには人が増えている。その上、ヤーチューバーとなった美少女の美咲さんファンの男子が4月から転校してくるんじゃないかとハラハラする。美咲さんは3月でまた転校するようだけど、事実を知らない男子生徒が入学してくるだろう。

と、そこで教頭が一人のイケメンを連れて入ってきた!

え??ちょっと!何で?

そこにはキラキラの粒子を撒き散らしながら入ってきたテレビでよく見るあの顔…。
現在【ケルベロス】の総帥である紅がいる!

「ええええええ!?」

「なっ、何でここに!悪の組織の総帥が!」

「潰しにきたのか!この学校を!!」
ザワザワと職員室が揺れる。

「どうも皆さん、初めまして!小高暁雄です。俺のことは知ってるよね?いやあ、ちょっとうちのEくんの彼女のことが気になってねー?来ちゃったよ!あ、美術の非常勤講師でーす!よろしくねっ!」
とウィンクされ、女性教師の大半がくらりと倒れる。

「皆さん!しっかり!!」

「あふぁぁああ!ダメ!あんなイケメンが来るなんて聞いてないわ…私の寿命はもう僅かだわ…」
同僚の女性教師がイケメンにやられた!!

「大丈夫かな?あれ?貴方は平気なんだね?」
と凛子を見て怪しく微笑む。

「ほほほ!ここは合コン会場ではありませんから!私は教師として鋼の精神でおりますから!」
とビシッと言うと

「ふーん、まぁいいや…貴方は吉城派かな?」
と見抜かれどきりとする。

「なっ…何のことでしょうね?ともかく小高先生!無駄にイケメン光線を女生徒に撒き散らすのはやめてくださいね!失神女子がこれ以上増えると保健室では足りなくなります!」
と凛子は釘を刺した。

「それは責任取れませんが…なるべく頑張りまーす」
とヘラリと笑う。
何なの!このイケメンは!

それからは小高の歩く場所は女生徒の悲鳴とぶっ倒れる者が続出した。
男性の少ない教師達はもはや注意する気力も沸かないようだ。

中でも、美術の授業なんか最悪だ。
指導と称して女生徒に近寄り過ぎて倒れる者、モデルになる生徒が小高のデッサン中見つめられ過ぎていつの間にか鼻血出血。
なんならヌードモデルします!と言う生徒までいた。



「で、どう言うつもりなんだ?暁雄さん」
と美少女が睨みつけた。
美少女は人気のない理科室で顎クイされながら

「なるほど…美しい!これはよくできてるじゃないかミッちゃん!」
と笑った。
その額にブスリといつものダーツ矢が刺さった。

「触るな!変態がっ!!」

「ま、まぁ…吉…美子ちゃん…」
と私は止めに入る。

「どうせ面白いから来たんだろ?」
と枝利香さんは半目で見る。

「うおおおおお!!イケメンと美少女のツーショット!!絵になる!!これは稼げるぞおおお!」
と田淵委員長が萌えた。

「変な火種をこれ以上撒かないでよ?委員長!」
と美少女は睨む。

「だって…ミッちゃんが心配でさあ!あ、大福ちゃんももちろんだけど!それに面白い人もいたしね」
そう言ってニヤリと笑うイケメン教師。

なんか…このパターン私ちょっと知ってるかも?流石吉城くんと少し血の繋がりあるよね?

「教師の資格とか持ってたんですねー暁雄さん」

「まぁね、一応美術の専門学校出で非常勤講師くらいの資格は取ってたね」

「絵が上手かったんですか?」
と聞くと

「そりゃもちろん…なんなら見る?今度…裸体の女性絵多いけど」

「見るか!この汚れた大人めっ!!時奈さん!あまり近寄ってはダメだよ!」

「は、はい…」
と私は美少女に庇われる。

「まぁ俺が来てだいぶグラグラきてる女子もいるんじゃないかな?今ミッちゃん美少女だし4月になると判らないけど、それまでに俺が全女生徒をメロメロにしちゃうかもしれない!!そこはごめんよミッちゃん!」

「ていうか教師が生徒に手ぇ出したら問題になるだろうがっ!!控えろバカッ!」
全く持ってその通りですよね。

「でも時奈の嫌がらせも減ってきたし西園寺や辰巳も手出ししにくくなってるわ!効果有りだな!」

「ええ、私も最近はトイレで噂する女子減ってきて残念ですわ…」
と枝利香さんと委員長が言う。

「じゃあもうほんと来なくて良かったのに暁雄さん」

「酷いよミッちゃん!こんな面白そうなこと一人で楽しんで!俺だって参加したいわ!」

「やっぱりそっちが本音じゃないですかっ!!」
とまたブスリとダーツの矢が刺さる。



その日は小高先生の歓迎会が開かれた。
校長と教頭はベロベロになり2軒目で帰った。凛子は烏龍茶しか飲まない。
酔った同僚を連れて帰る役目だが、何かE様の情報が聞き出せるかと着いてきたのだ。

「あれれ?四宮先生は飲まないのかな?」

「お構いなく!」

「まぁそう言わずに!」
とグラスに注がれるビール。

「ところで小高先生は…戦闘員E様についてどう思ってらっしゃるの?ていうか彼は何が好みだったりするのかしら?」

「…やっぱり吉城派か…ちっ」
とイケメンが舌打ちする。

「吉城の好みは大福ちゃんだね」

「ま!まぁ大福!大福が好きなんですね!!」
凛子は明日から大福作りを覚えようとしている。その様子にふっと優しい笑みを向ける暁雄だった。

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