彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…
第47話 イケメンサンタ
焼けた施設の地下では温かな空気が流れて快適で食べる物も特に不自由ない監禁生活。外はどうなってるんだろ。
今日はピンクとブルーを連れて小高がやってきた。ブラックは黒崎昴でピンクは愛川桃華と言う。
「同世代と話したいかと思って」
「この子があの汚い男の甥っ子?まぁ見た目はカッコいいけど昴には敵わない!」
「桃華!君は…ほんと天使かな?いや、天使より可愛い!」
とイチャイチャしだすんですけど…同世代の会話もクソもないわ。ただイチャイチャしに来ただけかよ?ぶっ殺すぞ?
「桃華、昴?そういうのは人前でやっちゃダメだろ?」
と言いつつ、目の前のイケメンも思い切り隣の美人の胸を触りながら言う。
「「暁雄さんがそれ言うの??」」
全く同意だな…。
小高は女にベッドで待っててとウインクして部屋から出すと僕の前に袋とスマホを二つ置いた。
「これは?」
「俺が契約した電話。使うといい。女用に買ったって吹聴しといたけどライメしかあまりしない方がいいよ?既読したらその日のうちに用心の為消しといた方がいい。名前も本名じゃなく別名で呼びあっときな」
「………」
「もう決行が近いだろ?そろそろ外出てもいいかな…1日くらいはねぇ…もちろんあの日じゃないとキツいかな。赤い服の白髭さんが一年で一番多いし」
「それならハロウィンだって同じだったじゃん」
と言うと
「あの時はまだ計画中だったじゃん?それにクリスマスだしね…ちゃんと戻ってくるよね?鳴島さんの命は引き換えだけど」
「当たり前だろ!もう決めたし!………ありがとうございます…」
僕は初めてレッドに頭を下げた。
手が伸びて初めて頭を撫でられた。
「変な盗聴器つけてない?」
「つけてないよ!どんだけ疑うのこの子!流石ちょっと血筋あるなぁ…」
「一緒にしないでくださいね?この年中女ったらし!」
「はいはい、ま、そうだねこれも渡しとくか」
とポケットからとんでもないものを出して思わず真っ赤になった。
「うわ、やらしい子だね?念のためじゃん…」
「どっちがやらしいの?暁雄さん!」
「やらしいお前らに言われても説得力ないから!てか、早く帰ってくんない?」
「ええ?今来たばっかりだしー、そうだ!ポッキーゲームしよーよ桃華!」
「うん♡昴♡」
「帰れええええ!!」
と僕は女ったらしとバカップルに椅子を投げた。
*
12月24日、朝からバイトで今日は忙しい。
カップルも多いが家族も多い!
ケーキは飛ぶように売れ追加の在庫を出しては売り出しては売りを繰り返す。ケーキが潰れないよう慎重に積み重ねる。
売り子は可愛らい女の子がサンタの衣装で呼び込み、男性がそれに釣られてやってくるけどレジの私を見て一気に萎えて帰ってくという…。
何ともイラっとする1日だ。
店内で売っているので一応は暖かい。ケーキは冷蔵庫だけど。
これは余りそうにないな…。余ったケーキをあわよくば貰おうとする貧乏人いたり。しかし、夜になると人はいなくなりなんと一つだけショートケーキが余った!
店長含めてバイト全員でジャンケン大会が帰宅前に行われた。
「彼氏彼女がいる奴は参加禁止だ!!」
と叫ばれぎくりとしたが店長は
「ダサメガネこっちへ来い!お前はこっち組だから!」
と呼ばれた。なんて悲しい組分け。いるんだけど会えないだけで。しかしケーキゲットの為残った非モテ組でジャンケンを始めた。店長に冴えないバイトの人にちょっと太った人で全力ジャンケンが始まり、勝者は…店長だった。しかも後出しジャンケン…
「よっしゃああ!!」
「汚い…なんて汚い大人だ…あんなショートケーキ1つに…」
しかしそこで店の近くに女の人が来て
「あ…長瀬さん…バイト終わったの?この後ちょっといい?」
と店長に声をかけた。
全員は?何こいつ?女いるじゃん?となって店長を睨んだ。
「はっ、はは!んじゃ!そういうことで!雪見くん!これは君にあげよう!ではな!」
と女の人と去った。
「……馬鹿らしい…帰って寝よ…雪見さん鍵閉めするから出ていいよ?ケーキもやるよ」
「すみません…ありがとうございました!」
と私は帰路に着いた。
その前に…コンビニで水を買っていつもの日課に行く。
ま、いるわけないけど。チキンはないけどケーキゲットしたし少しはあの寒い部屋でぼっちクリスマスしとこう……。
ってよく考えたら凄い虚しくなった!貰うんじゃなかったケーキ!
公園に着くと私はどきりとした。
サンタがちょっとぐったりしてあの場所に座り込んでいた。髭やサンタの鼻メガネで顔がよく見えないけど…けど…
「よ…吉城くん?」
と声をかけるとピクリとサンタが動いた。
「………うっ…しまった一般人か…」
「………」
ハアハア息をしているので水を渡す。
「ど、どうぞ…」
「ありがとう…」
サンタは髭や鼻メガネを外してゴクゴク飲んだ。アイドル顔のイケメンサンタにジワリと涙が浮かんだ。というかなんてカッコいいの?こんなサンタいる?
「ふっ…うえっ…うううっ」
涙が止まらない。
「迎えに行くって言ったのに…ごめんね…でもここで会えるなんて思わなかった!やっぱり運命なんだね僕たち!」
と頭を撫でられる。
「ふぐっ!…わ、私は毎日ここに…来て…」
「え?毎日?…そんな…危ないでしょ?女の子が一人でこんなとこ!もう来ちゃだめだよ?」
「ううう!だって!」
「もうすぐずっといられるよ…きっと」
「ほんとに?」
「うん…」
ギュッと抱きしめられるのも久しぶりすぎてドキドキが急速にメーターを振り切ってバリンと割れて中身がブシャーって吹き出した!
「ちょっと長い話になるけど今度は隠さず全部話すからどこか休まるとこ…」
「じゃあうちに!!」
って何誘ってんの!!!でもお金もないし!!
「…いいの?」
とイケメンが久しぶりに微笑んだので鼻血が出そうになる!伝説のイケメンサンタが現れたことにより私の幸せメーターが狂ってきそうだ。
コクリとうなづくと手を繋ぎ私と栗生院くんはオンボロアパートへ向かった。暖かい…。ようやく会えた…。
今日はピンクとブルーを連れて小高がやってきた。ブラックは黒崎昴でピンクは愛川桃華と言う。
「同世代と話したいかと思って」
「この子があの汚い男の甥っ子?まぁ見た目はカッコいいけど昴には敵わない!」
「桃華!君は…ほんと天使かな?いや、天使より可愛い!」
とイチャイチャしだすんですけど…同世代の会話もクソもないわ。ただイチャイチャしに来ただけかよ?ぶっ殺すぞ?
「桃華、昴?そういうのは人前でやっちゃダメだろ?」
と言いつつ、目の前のイケメンも思い切り隣の美人の胸を触りながら言う。
「「暁雄さんがそれ言うの??」」
全く同意だな…。
小高は女にベッドで待っててとウインクして部屋から出すと僕の前に袋とスマホを二つ置いた。
「これは?」
「俺が契約した電話。使うといい。女用に買ったって吹聴しといたけどライメしかあまりしない方がいいよ?既読したらその日のうちに用心の為消しといた方がいい。名前も本名じゃなく別名で呼びあっときな」
「………」
「もう決行が近いだろ?そろそろ外出てもいいかな…1日くらいはねぇ…もちろんあの日じゃないとキツいかな。赤い服の白髭さんが一年で一番多いし」
「それならハロウィンだって同じだったじゃん」
と言うと
「あの時はまだ計画中だったじゃん?それにクリスマスだしね…ちゃんと戻ってくるよね?鳴島さんの命は引き換えだけど」
「当たり前だろ!もう決めたし!………ありがとうございます…」
僕は初めてレッドに頭を下げた。
手が伸びて初めて頭を撫でられた。
「変な盗聴器つけてない?」
「つけてないよ!どんだけ疑うのこの子!流石ちょっと血筋あるなぁ…」
「一緒にしないでくださいね?この年中女ったらし!」
「はいはい、ま、そうだねこれも渡しとくか」
とポケットからとんでもないものを出して思わず真っ赤になった。
「うわ、やらしい子だね?念のためじゃん…」
「どっちがやらしいの?暁雄さん!」
「やらしいお前らに言われても説得力ないから!てか、早く帰ってくんない?」
「ええ?今来たばっかりだしー、そうだ!ポッキーゲームしよーよ桃華!」
「うん♡昴♡」
「帰れええええ!!」
と僕は女ったらしとバカップルに椅子を投げた。
*
12月24日、朝からバイトで今日は忙しい。
カップルも多いが家族も多い!
ケーキは飛ぶように売れ追加の在庫を出しては売り出しては売りを繰り返す。ケーキが潰れないよう慎重に積み重ねる。
売り子は可愛らい女の子がサンタの衣装で呼び込み、男性がそれに釣られてやってくるけどレジの私を見て一気に萎えて帰ってくという…。
何ともイラっとする1日だ。
店内で売っているので一応は暖かい。ケーキは冷蔵庫だけど。
これは余りそうにないな…。余ったケーキをあわよくば貰おうとする貧乏人いたり。しかし、夜になると人はいなくなりなんと一つだけショートケーキが余った!
店長含めてバイト全員でジャンケン大会が帰宅前に行われた。
「彼氏彼女がいる奴は参加禁止だ!!」
と叫ばれぎくりとしたが店長は
「ダサメガネこっちへ来い!お前はこっち組だから!」
と呼ばれた。なんて悲しい組分け。いるんだけど会えないだけで。しかしケーキゲットの為残った非モテ組でジャンケンを始めた。店長に冴えないバイトの人にちょっと太った人で全力ジャンケンが始まり、勝者は…店長だった。しかも後出しジャンケン…
「よっしゃああ!!」
「汚い…なんて汚い大人だ…あんなショートケーキ1つに…」
しかしそこで店の近くに女の人が来て
「あ…長瀬さん…バイト終わったの?この後ちょっといい?」
と店長に声をかけた。
全員は?何こいつ?女いるじゃん?となって店長を睨んだ。
「はっ、はは!んじゃ!そういうことで!雪見くん!これは君にあげよう!ではな!」
と女の人と去った。
「……馬鹿らしい…帰って寝よ…雪見さん鍵閉めするから出ていいよ?ケーキもやるよ」
「すみません…ありがとうございました!」
と私は帰路に着いた。
その前に…コンビニで水を買っていつもの日課に行く。
ま、いるわけないけど。チキンはないけどケーキゲットしたし少しはあの寒い部屋でぼっちクリスマスしとこう……。
ってよく考えたら凄い虚しくなった!貰うんじゃなかったケーキ!
公園に着くと私はどきりとした。
サンタがちょっとぐったりしてあの場所に座り込んでいた。髭やサンタの鼻メガネで顔がよく見えないけど…けど…
「よ…吉城くん?」
と声をかけるとピクリとサンタが動いた。
「………うっ…しまった一般人か…」
「………」
ハアハア息をしているので水を渡す。
「ど、どうぞ…」
「ありがとう…」
サンタは髭や鼻メガネを外してゴクゴク飲んだ。アイドル顔のイケメンサンタにジワリと涙が浮かんだ。というかなんてカッコいいの?こんなサンタいる?
「ふっ…うえっ…うううっ」
涙が止まらない。
「迎えに行くって言ったのに…ごめんね…でもここで会えるなんて思わなかった!やっぱり運命なんだね僕たち!」
と頭を撫でられる。
「ふぐっ!…わ、私は毎日ここに…来て…」
「え?毎日?…そんな…危ないでしょ?女の子が一人でこんなとこ!もう来ちゃだめだよ?」
「ううう!だって!」
「もうすぐずっといられるよ…きっと」
「ほんとに?」
「うん…」
ギュッと抱きしめられるのも久しぶりすぎてドキドキが急速にメーターを振り切ってバリンと割れて中身がブシャーって吹き出した!
「ちょっと長い話になるけど今度は隠さず全部話すからどこか休まるとこ…」
「じゃあうちに!!」
って何誘ってんの!!!でもお金もないし!!
「…いいの?」
とイケメンが久しぶりに微笑んだので鼻血が出そうになる!伝説のイケメンサンタが現れたことにより私の幸せメーターが狂ってきそうだ。
コクリとうなづくと手を繋ぎ私と栗生院くんはオンボロアパートへ向かった。暖かい…。ようやく会えた…。
コメント