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彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…

黒月白華

第35話 到着!サントリーニ島!!

ようやく飛行機の点検も終わり、私達はアテネに向けて飛び立った。
機内では一級品のシェフ自ら作った料理が運ばれてくる。
これ一体いくらするのかもう想像つかないくらい舌が蕩けそうなくらい美味い!
あまりに美味すぎて涙が出る始末だ。

食事を終えると栗生院くんが個室をノックして入ってくる。

「料理は口に合った?」

「こんな美味しいもの生まれて初めて食べたよ…」

「そっか、良かった。後、何か困ったことがあったら言ってね?まぁ寝てればすぐに到着するけどね…ベッドメイキングはシャワー中にCAがやってくれるからね」

「今更ながら飛行機の中で足を伸ばして眠れるなんて思ってなかったよ…逆に眠れなかったらどうしよ…」

「なら僕のところに来て一緒に眠る?」

「余計眠れないよ!!」

「ええ?なんでえ?」
なんでじゃないわ!キョトンとする彼はとぼけているのか確信犯なのか。
赤くなり剥れていると額にキスされる。

「うぐっ…」
と赤くなると

「まだ、慣れない?」
と彼は微笑む。
慣れるかっ!3ヶ月は耐え抜くことでなんとか生存してきたのに!
いや、慣れないといけないのは判ってるし…。

「…こんなんで僕の退院祝いはちゃんと保つのかな?その場で気絶しちゃ嫌だよ?」
と唇に指をトントンされて、思いっきり恥ずかしくなる。
ひいいっ!やっぱりそのことね?
私は目をぐるぐるさせながら何とか

「…が、頑張る…」
と握りこぶしを作る。
キスを頑張るとは何だ?
って思うけど私にとっては頑張るしかないんだから仕方ないよねと思っていると
ブルブル身体を震わせて笑いを堪えている栗生院くんがついに堪えきれず吹き出した。

「あはは!やっぱり面白いなぁ!時奈さん!」

「からかわないでくださいね!わ、私は一応年上なんだからねっ!!」
と怒ると

「はぁい、ごめんなさい…じゃあ、ゆっくりしてねお姉さん」
と頭を撫でられる。いやお姉さんなら私が撫でる方だよね?
ようやくハグや頰や手にキスをし終わると自分の個室に戻っていく栗生院くん。
くっっ!あのイケメンめっ!こんな上空まで終始私をときめかせるなんてほんと酷い男だわ…。
カッコよさ罪で牢獄に入れとかないと。
でもすぐ脱走して罠にかかりそうだけど。

私はとりあえずシャワーに向かった。
あんまり気にしてなかったけど改めてアメニティを見てみるとなんか明らかに高級さを感じる。
私が今まで家族で旅行に行った時なんか数えるくらいだけど、貧乏性のうちの家族は

「アメニティは無料だから使わず持って帰れ!!」
が我が家の鉄則でまるでコソ泥のようにそれを持って帰り自分達が持ってきた洗面道具をアホみたいに使っていた。

よく考えたらあれ凄い恥ずかしい行為だったんじゃないかな?
金持ちは絶対しないよね?
うん、しないはず…。

とりあえずシャワーを浴びて高級シャンプーを使い高級ボディシャンプーも使う。
うう…ほんといい匂い。あの高級マンションにあるやつも高そうだけどね。

パジャマに着替え髪を乾かして個室に戻るとベッドが完成していた。おおお!
足が伸ばせる、寝転がれる!やはりファーストクラスって凄い!
人生で一生に一度でも乗れて良かった!
もし栗生院くんにこの先飽きられて捨てられても

「私、飛行機のファーストクラス乗りましたから!」
と誰かに自慢できるスキルが追加されるな、自慢できる友達いないけど。
枝利香さんくらいだけど。枝利香さんも乗ってるから。

友達かぁ…パシリ時代のは友達じゃなかったしな…
考えると辛くなるからやめよう…とウトウトし私は眠った。

明け方コンコンと音がして外から栗生院くんがイケボで、

「時奈さん…そろそろ起きたかな?着陸1時間前だから準備してね?」
と声がしてガバッと起きる!

「う、うん!!」
予想以上に寝てしまい急いで支度した。
飛行機はアテネ空港に無事着陸した。
結構賑わっているし、荷物を受け取り入国手続きを終え、プライベートジェットのターミナルまで移動する。
混んでるので栗生院くんは手を繋ぎ誘導する。
恥ずかしいけど、私絶対迷子になる自信あるしね。
年上なはずなのに彼の方が旅慣れしてるから頼もしいしか出てこない。

プライベートジェット機内もまるで部屋みたいにくつろげる空間になっていて一応高級な食事も取れるけどサントリー空港まで30分で着くしまだ食べないでおいた。
ほんとに何から何まで豪華な旅だ。
飛行機に乗っているだけなのにクソ豪華な異世界に来た感じだ。

サントリーニ島の空港は小さく混んでいたのでさっさと私達は手続きを済ませた。
イアホテルの人が迎えに来ており荷物を預けて私達はフィラ市内へと高級車で移動する。

20分程走るとフィラの街が見えてきた。
おお、海外!白い壁が崖に沿って並び美しい景観だ。
私達はまず朝食兼昼食を食べる為にレストランに入った。

「ギリシャ料理なんて初めて食べる…」

「気に入ったら何回でも来ようか?時奈さん以外となんて行かないし、実はワインも有名だから大人になったらそっちも楽しみにできるね」

「…あ…うん…」
そんな先のことまで私のこと捨てないでくれるの?とちょっとだけじんわり胸を掠めた。
ダメだわ、私…いつか捨てられるんじゃないかだなんて思ってしまうなんて。
いつの間にこんなに好きになっていたのか。

目の前にギリシャ料理が運ばれてきた。
どれもこれも芸術的な盛り付けにともかく美味しかった。
ダメだ、舌貧乏過ぎて食レポができない!!高級レストランだから美味しいのは当たり前だ。

「海外でうっかり変なもの食べて入院なんてなったら大変だしね…」
とクソ金持ちが心配してあまり庶民的なものは食べられないなと私は観念した。

「この島は火山島なんだよ、アトランティスじゃないかとも伝説で言われてるし」

「へえ…伝説はよく解らないけど建物や食べ物が美味しいのは判るよ」

「おい時奈、お前普通過ぎんだろ!もっと伝説に突っ込めよ!」
と枝利香さんが突っ込んだ。そりゃそうだ。

「幻のアトランティス大陸はギリシャ神話でも伝えられてゼウスの怒りに触れて火山が大爆発したり津波が起きたりで一夜にして大陸が海中に沈んでしまったって言うね…この島が三日月形をして残ってるのはそのせいだとプラトンが言ってるね」

「へえ…そうだったんだ…」
さすがハイスペック栗生院くんは何でも知っていた。
いや、私がバカなだけか。

「伝説はともかく火山島で紀元前に大噴火を起こしたからこんな断崖になってるのは事実だしねぇ…」
この美しい青のエーゲ海の下に幻の大陸まで沈んでいるのかと思うとそりゃ観光地にもなるよね。
とりあえず伝説とかあればいけるもん。
ああ、ダメだまた貧乏人の発想が。ほんと私は可愛くないわ。

私は反省してしながら出された飲み飲み物に口をつけた…

そして…あれ?おかしいな?
視界が歪む…この国は暑い…日射病?
イケメン酔い?

何だか身体が熱い。
栗生院くんが真っ青になり駆け寄る姿が見えて視界は真っ暗になった。

あれ、声が出ない…

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