404号室の旅人
第七話 「ロングラブレター」
藤田「な、、、んだ、、、これ?」
ドアの向こうには寝室があるはずだったが、今は砂漠が広がっていた。
向こう側の景色はカラーになっている。
藤田「お〜〜い!!、、もしも〜〜し、、鍵屋さん?」
ドアから砂漠に向かって大声をかけた。
だが返事はない。
藤田はとりあえずそっとドアを閉める。
藤田「えぇ、、、なんだこれ?どうしよう、、、訳がわからない、、。」
藤田は膝を抱えて蹲った。
藤田「何だよこれ、、意味わかんない、、ホントにこの世界はイカれてる、、自分の部屋に居ても結局これかよ、、訳のわからない事に巻き込まれて、、、誰にも迷惑かけてないのに、誰にも関わらずに生きてきたのに、、ただ平穏な生活を望んでるだけなのに、、、。」
人と関わるとトラブルしかない、、、藤田の格言だった。
過去に特別何があった訳では無かったが藤田は他人が怖かった。
人との繋がりを極力避けた。
世界や社会の様な人々の輪から外れても独りで生きていきたい、ずっとそう思っていた。
藤田「あの人が消えちゃったのも、、砂漠も、、僕の能力なのかな?こんな能力、、別に欲しかった訳じゃないのに、、。」
まだ自分の能力を把握出来ていなかった藤田は急に恐怖が込み上げてきた。
藤田「、、、もしかして、、殺しちゃったのかな、、、僕が、、。」
為す術もなくドアの前で蹲るしか出来なかった。思考が追いつかない。
その時、ガチャっと玄関が開く音で顔を上げる。
また誰かが部屋に入ってきた。
管理人「藤田さん、、お久しぶりです。ちゃんと生きてましたね、、、。」
数日前に鍵屋と共に訪ねて来ていた管理人が立っていた。
藤田「あなたは、、、確か管理会社の、、、管理人さん、、、何で??」
管理人「さあ、あの盗人野郎を助けましょうかね。」
そう言って笑った。
管理人はテーブルの上にコンビニで買ってきた荷物を置いた。
管理人「藤田さん、お腹空いてます?何か食べます?色々買ってきましたよ、そこのコンビニで。」
コンビニの袋から カップ麺、新発売のプリン、本日の競馬新聞、手持ちの打ち上げ花火、お菓子 を取り出した。
管理人「私お腹すいちゃって、、、プリン頂きますね。」
藤田「、、、今食べるんですか?プリンって、、あの、、、というか、どういう買い物内容? 、、、どうして入って来れたんですか?、、この部屋見て何も思わないんですか?」
管理人「え?この部屋??何か?」
藤田「あれ?白黒じゃ、、、ないですか??」
管理人「え?あぁ〜〜そうなんですね、、ごめんなさい、、私にはそんな風には見えてないんです、、ごく普通に見えてますよ。」
藤田「え?そうなんですか?なんで??」
管理人「、、、藤田さんが特殊な能力を使えるように、私にもあるんです、、そういうのが。」
藤田「え?管理人さんも?」
管理人「はい、、って言っても私のはちょっと特別で、能力者に対してしか発動しないみたいで、、。」
管理人は呑気にお茶を飲みながら言った。
藤田「管理人さん、、、あなた何者なんですか?」
管理人「まあまあ、今はそんなことより早く鍵屋さんを助けなくちゃ。」
藤田「いや、、お茶飲んでたのそっちじゃん、、、、。」
寝室のドアの前まで来た。
管理人「このドアの向こうに?」
藤田「はい、、、一面砂漠で、、、。」
管理人「なんと、、それはすごいですね、、ではちょっと鍵屋さんの生存を確認してみますね、、お静かに願います。」
耳をそばたてる管理人。
藤田「どうです?何か聴こえます?」
管理人「しっ、、、静かに、、ノイズまじりで何か聴こえる、、、、。」
鍵屋「『きさらぎ駅』って、、、嘘だろ?あの都市伝説の?」
ハスミ「都市伝説?」
鍵屋「あぁ!ネットの書き込みから話題になったあの『きさらぎ駅』だろ?」
ハスミ「あら!あなた私の書き込み見てくれてたの?あんなオカルト掲示板をよく見てたわね!」
鍵屋「あぁ、、、都市伝説とか好きでね、、ほら、、自分自身にもこんな能力あるし、、情報収集になるかと思って、、。」
ハスミ「そうなんだ、、、、実はね、、、、私もそう、、、あなたと同じ、、。」
鍵屋「同じ?」
ハスミ「私はね、、、ん?」
鍵屋「どうした?」
ハスミ「声が、、、、聞こえる!そんな、、、まさか、、、、これって、、、。」
鍵屋「おい!どうした?」
ハスミ「これって、、、、、私?、、、、私から、、私に声が聞こえる!」
鍵屋「は?」
藤田「管理人さん、鍵屋さんの声が聴こえるんですか?」
管理人「はい、、見つけました!厳密に言うと鍵屋さんの方ではなくて、、。」
藤田「はい?」
管理人「とにかく、こちらからもテレパシーを送ってみます、、、、。」
藤田「、、、、このドアの位置を彼になんとなく伝える事は出来ないでしょうか?」
管理人「どうでしょう、、このドアの向こうって砂漠なんですよね?目印になるものがなにかあれば、、、。」
藤田「あ!買い物袋の中に小さい打ち上げ花火ありませんでしたっけ?あれ使えそうじゃないですか?」
管理人「あ、なるほど!社長に買い物を頼まれていて買ったんです。確かに使えそうですね!」
藤田は花火を取ってきて火をつけようとする。
藤田「僕が花火を投げ入れますので、どうかその事を彼に伝えて下さい!」
管理人「わかりました。彼女に送ってみます!」
藤田「彼女?」
再び管理人が耳をそばたててメッセージを送る。
ドアの向こうには寝室があるはずだったが、今は砂漠が広がっていた。
向こう側の景色はカラーになっている。
藤田「お〜〜い!!、、もしも〜〜し、、鍵屋さん?」
ドアから砂漠に向かって大声をかけた。
だが返事はない。
藤田はとりあえずそっとドアを閉める。
藤田「えぇ、、、なんだこれ?どうしよう、、、訳がわからない、、。」
藤田は膝を抱えて蹲った。
藤田「何だよこれ、、意味わかんない、、ホントにこの世界はイカれてる、、自分の部屋に居ても結局これかよ、、訳のわからない事に巻き込まれて、、、誰にも迷惑かけてないのに、誰にも関わらずに生きてきたのに、、ただ平穏な生活を望んでるだけなのに、、、。」
人と関わるとトラブルしかない、、、藤田の格言だった。
過去に特別何があった訳では無かったが藤田は他人が怖かった。
人との繋がりを極力避けた。
世界や社会の様な人々の輪から外れても独りで生きていきたい、ずっとそう思っていた。
藤田「あの人が消えちゃったのも、、砂漠も、、僕の能力なのかな?こんな能力、、別に欲しかった訳じゃないのに、、。」
まだ自分の能力を把握出来ていなかった藤田は急に恐怖が込み上げてきた。
藤田「、、、もしかして、、殺しちゃったのかな、、、僕が、、。」
為す術もなくドアの前で蹲るしか出来なかった。思考が追いつかない。
その時、ガチャっと玄関が開く音で顔を上げる。
また誰かが部屋に入ってきた。
管理人「藤田さん、、お久しぶりです。ちゃんと生きてましたね、、、。」
数日前に鍵屋と共に訪ねて来ていた管理人が立っていた。
藤田「あなたは、、、確か管理会社の、、、管理人さん、、、何で??」
管理人「さあ、あの盗人野郎を助けましょうかね。」
そう言って笑った。
管理人はテーブルの上にコンビニで買ってきた荷物を置いた。
管理人「藤田さん、お腹空いてます?何か食べます?色々買ってきましたよ、そこのコンビニで。」
コンビニの袋から カップ麺、新発売のプリン、本日の競馬新聞、手持ちの打ち上げ花火、お菓子 を取り出した。
管理人「私お腹すいちゃって、、、プリン頂きますね。」
藤田「、、、今食べるんですか?プリンって、、あの、、、というか、どういう買い物内容? 、、、どうして入って来れたんですか?、、この部屋見て何も思わないんですか?」
管理人「え?この部屋??何か?」
藤田「あれ?白黒じゃ、、、ないですか??」
管理人「え?あぁ〜〜そうなんですね、、ごめんなさい、、私にはそんな風には見えてないんです、、ごく普通に見えてますよ。」
藤田「え?そうなんですか?なんで??」
管理人「、、、藤田さんが特殊な能力を使えるように、私にもあるんです、、そういうのが。」
藤田「え?管理人さんも?」
管理人「はい、、って言っても私のはちょっと特別で、能力者に対してしか発動しないみたいで、、。」
管理人は呑気にお茶を飲みながら言った。
藤田「管理人さん、、、あなた何者なんですか?」
管理人「まあまあ、今はそんなことより早く鍵屋さんを助けなくちゃ。」
藤田「いや、、お茶飲んでたのそっちじゃん、、、、。」
寝室のドアの前まで来た。
管理人「このドアの向こうに?」
藤田「はい、、、一面砂漠で、、、。」
管理人「なんと、、それはすごいですね、、ではちょっと鍵屋さんの生存を確認してみますね、、お静かに願います。」
耳をそばたてる管理人。
藤田「どうです?何か聴こえます?」
管理人「しっ、、、静かに、、ノイズまじりで何か聴こえる、、、、。」
鍵屋「『きさらぎ駅』って、、、嘘だろ?あの都市伝説の?」
ハスミ「都市伝説?」
鍵屋「あぁ!ネットの書き込みから話題になったあの『きさらぎ駅』だろ?」
ハスミ「あら!あなた私の書き込み見てくれてたの?あんなオカルト掲示板をよく見てたわね!」
鍵屋「あぁ、、、都市伝説とか好きでね、、ほら、、自分自身にもこんな能力あるし、、情報収集になるかと思って、、。」
ハスミ「そうなんだ、、、、実はね、、、、私もそう、、、あなたと同じ、、。」
鍵屋「同じ?」
ハスミ「私はね、、、ん?」
鍵屋「どうした?」
ハスミ「声が、、、、聞こえる!そんな、、、まさか、、、、これって、、、。」
鍵屋「おい!どうした?」
ハスミ「これって、、、、、私?、、、、私から、、私に声が聞こえる!」
鍵屋「は?」
藤田「管理人さん、鍵屋さんの声が聴こえるんですか?」
管理人「はい、、見つけました!厳密に言うと鍵屋さんの方ではなくて、、。」
藤田「はい?」
管理人「とにかく、こちらからもテレパシーを送ってみます、、、、。」
藤田「、、、、このドアの位置を彼になんとなく伝える事は出来ないでしょうか?」
管理人「どうでしょう、、このドアの向こうって砂漠なんですよね?目印になるものがなにかあれば、、、。」
藤田「あ!買い物袋の中に小さい打ち上げ花火ありませんでしたっけ?あれ使えそうじゃないですか?」
管理人「あ、なるほど!社長に買い物を頼まれていて買ったんです。確かに使えそうですね!」
藤田は花火を取ってきて火をつけようとする。
藤田「僕が花火を投げ入れますので、どうかその事を彼に伝えて下さい!」
管理人「わかりました。彼女に送ってみます!」
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再び管理人が耳をそばたててメッセージを送る。
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