詩集/0

kichi

顔のないマネキン


大通り沿いの

ショーウィンドーの中

顔のないマネキン達が

私を見ている様に思えて

とっさに路地裏に逃げ込みました

いいえ。

見つめていたのは

私の方です

顔を失くしたのは

私の方です

探しているのかもしれません

私は私自身の本当の顔を

いいえ。

見つけたいんです

きっと。



コメント

コメントを書く

「詩」の人気作品

書籍化作品