元最強のおっさんすべて失ったけどもう一回世界荒らします

外典

がんばろうな!

「もう君と俺は共犯者だ、大丈夫、兄さんには安全なように動いてもらうから、当然君にもある程度うごいてもらうけどね」

「もし兄に何かあれば僕はあなたを許しません」

 不安そうな声で伊織は言う。

「大丈夫、俺は約束は絶対守るよ、今更後悔してるのか?」

「・・・」

「賢い君ならわかってるはずだ、この先困るのは目に見えているじゃないか、俺なら何とかしてあげられる」

 どんな嘘だってついてやる、決めたんだ、桜にもう一度会って言わなきゃいけないことがたくさんある。


 この作戦は一週間の入念な下調べにより、行ったものだった。過去と家族構成を知れたのが一番大きかった、そこから真壁の弱点は容易に想像できた。真壁と戦う前日にすでに一芝居打つように伊織を口説いていたのだ。約束は、兄を救う代わりに一芝居打つこと。伊織の仕事はただひとつ、自分を大事に思わせること、俺は不安をあおるだけでよかった。これにより俺は強力な二人の味方を手に入することができた。

「くくくくははははははははは!」

 俺は笑ってしまった、自分の思いどおりにことが進むことがこんな気持ちいいなんて。

「ことがうまく進んで浮かれるのは構いませんけど、まだまだ目標から遠いことにはかわらないんですからね、あと静かにしてください」

 周りから特に前方から冷たい視線が送られている。

「手厳しいなぁ、綾瀬ちゃんは、天才すぎる俺とこの後ホテルでもどうかな?」

「で、強い味方をえましたが次どうします?」

 ウーン悲しい。

「まずは、情報を整理しよう」

 真壁との会話までさかのぼる。

 ~~~


「話す前に教えてくれ、どうやって武田グループを壊すんだ?」

「あいつは大勢の前で力をみせつけて、グループを大きくしたんだろ?だったらこっちも同じことをしてやるだけだ。片っ端から幹部を病院送りにしてやる、そしてたらうわさが流れるはずだ、たいしてすごくないんじゃないかって、そこで、みんなの前であいつを打ち負かす、いやいや付き合ってる奴らも多いらしいからな、結束力がないところはこの程度でも瓦解するもんだ。」

「なるほど、、一応筋は通っているが、、、その程度でやつらが諦めるか?」

「任せとけって」

 不安そうな顔をする真壁を推す、確かにこれだけでは足らないかもしれない。一応奥の手は考えているが...これは伝えないほうがよさそうだ。

「まずは、要注意人物を教えてくれ、できるだけ切り崩してやりたい」

「武田グループは強さ、賢さで上の立場に行けるが、お前と俺は強い、ほとんどのやつらは俺らでやれるだろう、だが武田グループには四天ってよばれるやつらがいる、高坂、山形、馬場、内藤だ。こいつらは全員武田に心酔しているて俺みたいに裏切らせるのは難しいと思うしかも強さも飛び抜けている。」

 四天かっけえ~

「協力してくれそうなのは生徒会、校内唯一の反武田グループだ、生徒会メンバー、特に生徒会長が結構強いから手をあぐねている、今武田グループ当面の目的『学園完全支配』を邪魔する奴らだ」

「あとは、、、今年度から入ってきた一年生のなかに100年に一人の神童って呼ばれてたやつが来たらしい、今俺はこいつを屈服させる命令をうけてる、こいつを俺たち側に引き込まないか?」

 神童ねぇ、、、真壁はこの話をするとさっきまでの不安そうな顔をやめ、いつものいやらしい笑顔に戻った。

「いい案だな、ていうか結構乗り気だな」

「武者震いがしてきた、今までいいように利用されてたぶんやり返せるんだからな、なにより、武田とその周りの連中とは前から戦いたかったし、調子に乗ってる奴の鼻を明かすことほど楽しいことはねえからなぁ、神童とか呼ばれて調子乗ったクソガキなんだろうなぁ」

 やべえ、やっぱりこいつもなかなかイかれてやがる、妹騙したことばれたら殺されるわ俺。

「じゃあ来週行くことになってるから時間開けとけな」

 真壁はこぶしを握り楽しそうに言う。

「あ、ああがんばろうな!」

 今日も空が明るい!


 ~~~


「てな感じだ、とりあえず俺と綾瀬の協力関係も伏せといた、次の目標はその神童の取り込みでいいか?」

 綾瀬はうーんと頭を抱えた。

「佐山さん、金銭的なサポート言いましたがいくらでも使っていいわけじゃないですからね?お仲間を増やすのは構いませんが」

 え?いくらでも経費で落とせるんじゃないの?学園のムカつくやつの映ったサンドバック代とか大量に買ったエロ本代も経費でいけるよな…

「それと、その前に違う仕事です」

 綾瀬に手紙を渡された、指令書見たなものが入っている。そして赤いマークででかく排除と書いてある。

「殺害命令か...」

 ~~~

「政府側の協力者からの情報ですがまたネズミがはいりこんでるみたいです、隊長、やつら本当にやる気なんですかね...」

「それは俺らには関係ない、俺らはただ与えられた任務をこなせばいい、お前もここに来た時誓ったはずだ」

 眼鏡を指で押し上げ30代前半とは思えない程の貫禄で隊長は言った。

『そうですね、暗部として…わかりました、

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