ガチャスキル2つ貰ったら辺境の村に連れていかれたのでガチャスキル使って発展させようと思います

時雨古鷹

第9話  王族、神を崇める

「陛下、どこかいきたいことはありますか?」

「広場に行ってみたい。その後はカリス殿に任せる」

「わかりました」

午後、カリスは王族や他の人たちを連れて村を案内していた。午前中は少し王子や王女と親睦を深めた。

「あっライムさぁん」

広場にいくとライムの姿が見えた。どうやら広場に噴水を作り直そうとしているらしい。噴水はライムがケミカルの聖骸を掘り起こすときに壊れてしまったのだ。再建の予定を村の人たちと話していた。カリスが呼ぶとライムは気づいたのかこちらに走ってきた。

「カリス、ちょうどよかったわ。噴水を作り直そうと思っているんだけどケミカルの近くにおいた方がいいのかな?」

「聖骸の後ろに建てれば神聖な感じがすると思いますよ」

「カリス殿、さっきから話しておる内容がちっともわからないのだが、私にわかるように教えてくれんか」

「そうですよね。この人はライムさんといって僕がスキルで召喚した神様です」

「神様をしょうか…ん?神様?」

「はい神様です。私は生命の神、ライムです」

「えー!!もしかしてあのライム様か?カリス殿。傷を負った1万人の兵士を一瞬で回復させたあのライム様か?」

「陛下がどのことを言っているのかがよく分かりませんけど……ライムさん記憶にあります?」

「そうね…あるわ。どうしてもって言うから集めてかけたら回復したわよ?」

「……も…もう驚かんぞ。カリス殿、ところで聖骸とはどういうことだ?」

「陛下、聖骸は目の前に見えておりますが……」

「カリス殿…この人?が聖骸だと?」

「陛下、人ではなく神でございます」

「神であるのか?!というかカリス殿は何者なんじゃ?!」

「ライムさん、本当のこと行っていいですか?」

「いいわよ。減るものじゃないしね」

「わかりました。…陛下、この聖骸の名前はケミカルといい武神、アハトの子供になります。そして僕はそのケミカルの生まれ変わりなんです」

「どういうことだ?」

「つまりは、カリスが生まれてガチャスキルを授かりこの地に来たのはもうそろそろ魔神の封印が解かれそうだからよ。国王だから教えてあげるけど地図に書かれていない大陸があるの。その大陸こそが魔大陸。魔獣や災厄の神獣、魔神、魔王などかつて私たちと戦った本拠地なの。神話にもあるようにこの封印がされたのは私達も同じだわ。だからケミカルの転生体であるカリスに【神ガチャ】と【異界ガチャ】を与え魔神たちに対抗するため封印を解いているの。今とかれているのは私と異界人、真田昌幸よ」

ライムがそう語った瞬間、王族が膝をついた。

「つまりはこの国、いやこの世界の行く末はカリス殿にかかっていると?」

「そういうことになるわね。実際カリスの潜在意識の中に眠るとある記憶も目覚めさせられれば有利にはなるわね」

「とある記憶?ライムさん、それ後で詳しく聞かせてください」

「わかったわ。この記憶があるかだけで随分と戦況が変わるのよ」

「カリス殿、我ら王族は、いや我ら国民はカリス殿を崇め奉ります」

「僕じゃなく神を崇めてくださいね」

「わかった。我ら国民はライム様を崇め奉ります」

「わかったわよ。まあそんな堅苦しいのは苦手だわ。カリスみたいに接してちょうだい?」

「畏まりました」

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