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名無しの(仮)ヒーロー

海月三五

魚こころあれば水こころ 9

 自分の家に戻って美優をベッドの上に寝かせ、車から生鮮食料品を下ろし冷蔵庫に仕舞い終えると、ふぅっと、ため息が出た。
 
 元カレとの再会、離婚の理由、美優の事、そして告白。
 はぁ~。もう、キャパオーバーで無理!!

 まあ、美優の事を気持ち良く受け入れてくれた事は、素直に嬉しかった。
 よく、ドラマとかコミックでは「俺は知らない、お前が勝手に産んだろう」とかって、よくある事だから心配だった。
 美優が大きくなってパパの事を訊ねても、噓をついたりしなくてもいい。
 
 でも、やり直す事には抵抗があった。
 自分の心が誰を向いているのかやっと自覚したばかりで、こんなのは、恋とも呼べないのかもしれない。
 いい年して、片思いなんてバカみたいだし、相手は、ザ・パーフェクトな人だし、私なんてタダの仕事相手だろう。散々ダメなところばかり見せているからアウトオブ眼中だと思う。
 ただ、他の人に心が向いているのに将嗣と復縁するのも将嗣に対して不誠実な気がした。
 まあ、世の中、みんな秤にかけて上手い事やっているのを見ると自分は、要領が悪いというか、不器用というか……。
 それでも私は、心に嘘をついて行動することは出来ないタイプなのだ。

 そして、私には、やらねばならない事がある!
 それは、美優の断乳なのだ!

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