S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い。お前たちは、俺たちの属国として面倒を見てやるよ

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

36話 発情してないで、さっさといくぞ

 俺とリリアの高速飛行により、目的地の近郊には無事に到着した。
 しかし、女性が漏らしてしまったようである。
 何やらオムツというめずらしい代物を履いているそうだ。

「えっ!? あ、あの……。予備は持ってきていなくて……」

「ふむ? では、お前さんが着ているものを見せればよかろう」

 リリアがこともなげにそう言う。

「今付けているものを? ……は、恥ずかしいです」

 女性の顔が赤く染まる。

「別に構わんじゃろ? 減るものでもないんじゃ。それに、ライルも興味津々みたいじゃぞ?」

「そ、そうなのですか? ライル様?」

 リリアの言葉を聞き、女がこちらを見てくる。
 俺は無表情のまま、コクりと一度首肯する。

「…………。わかりました。では、ご覧ください」

 女が覚悟を決めたように、スカートの裾に手をかける。
 そして、ゆっくりと持ち上げていった。

「ほう。これは中々に……」

「うーむ。このような下着は始めてみたのぉ。モコモコしておるようじゃ」

 リリアと二人で感想を言う。
 女性の下半身は白い布地で覆われていた。
 普通の下着とは違い、モコモコしており、股間一帯をすっぽりと覆っている。

「興味深いな。漏らした小便は、どこにいったんだ?」

「え、ええと……。この分厚い生地により吸収するようになっているそうです……」

 女性が顔を真っ赤にしてそう言う。

「ふむ。ここか」

 俺はオムツのモコモコしている箇所に手を伸ばす。

「なるほど。確かに、吸水しているようだな」

 軽く手を触れてみると、若干の湿り気が伝わってきた。

「あ、あぅぅ……」

 女が消え入りそうな声を出す。

「ライルよ。あまりいじくり回すでない。こやつが可哀想であろう」

 リリアが俺の肩を叩く。

「む。それもそうだな」

 俺はパッと手を離す。

「はあ、はあ……。ラ、ライル様ぁ……」

 女がその場にへたり込む。

「大丈夫か?」

「あ、はいぃ。らいじょうぶれふぅ~」

 呂律が回っていない。
 なんでだ?

「まったく、仕方のないやつじゃのう」

 リリアがため息を吐く。

「ライルに触れられて、この女は発情したようじゃ」

「え? 触ったといっても、ほんのちょっとだぞ? しかもこの分厚い布越しだし」

 特にいやらしい触り方をした覚えはない。

「ライルのような強者を間近で感じれば、その種を受け取りたいと思うのはメスの本能じゃ」

「ううむ。そういうものなのか……?」

 S級スキル竜化の副作用の1つかもしれない。

「まあいい。発情してないで、さっさといくぞ」

「は、はいぃ……」

 女性が力なくそう答える。
 しかし、足腰がおぼつかないようだ。
 どんだけ発情しているんだ。
 これは一度、発散させてやる必要があるかもしれない。

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