混沌の神殺し
御前試合 パート2
数分後、万葉と俺の戦いは激戦を極めていた。
「す、すごい。あの万葉の攻撃を軽く受け止めている」
「このガキは何者だぁ?」
「でも大丈夫なの、メイド服のお嬢さん?」
傍観者の一人が心配そうに問う。
「ご心配ありがとうございます。ですが大丈夫ですよ、主様はそう簡単にやられませんから」
我が愛しの主を見ているアスタロトには一ミリも不安の表情が見えなかった。
☆
「よく我のスピードについてこられるな!」
「焦ってるわりには楽しそうだな」
万葉とどちらも譲らない激しい攻防を繰り広げて、五分は経っただろうか。技法なしの自分と互角とはやるな。簡単にはやられてはくれないそうだ。
俺は腕に魔力を集め、思い切り殴る。
『技法 覇王拳・弱』
「あぶっ」
攻撃が来ることを予測した万葉は腕を十字に組んだが受け止めきれず、吹き飛ばされる。
「ちっ、やるな!我が炎よ『炎槍』」
すぐに体勢を整えた万葉は数発魔法を撃ってくる。
『技法 覇気』
俺は向かってくる魔法に対して気合いでかき消した。それに驚きながらも万葉は攻撃を休めない。
「あまたる氷、いざ行け『絶対零度』」
万葉がその呪文を唱えた途端、あまり一面に冷気が漂い、俺の足元を凍らせて動けなくする。
この時代にはそんな魔法があるのか。これを見れただけで魔法文明の進歩を感じるな。
そう考えながら俺はこの状況を打破する方法を考える。
「これで終わらせる!」
動けないのを確認して渾身の一発を食らわせようとする。しかし、その拳は俺に届くことはなかった。
『技法 炎鎧』
集めた魔力を炎に変え、氷を溶かした俺は万葉に太刀打ちするべく蹴りを食らわせる。
「うっ、あの氷を簡単に溶かすなんて‥‥‥‥‥‥人間か?」
「それを疑問に持たれると困るのだが」
万葉は思わず苦笑が浮かべ、焦るように呟く。
「本気出さないと負けそうだな。クリストたちが言ってたことを疑ってはなかったがここまでとは‥‥‥‥‥『獣化』」
「さすが獣人だな‥‥‥‥‥‥しかし、万葉はすごいな。獣化を使いこなしている者のはいないのでないか?」
普通の獣人は一部しか獣に変えることが出来ないが万葉は全身を獣に変えた。
白狼っぽい見た目をした万葉は突進してくる。
俺は後退し、真上に蹴り飛ばす。
「我の突進を軽く受け止めて空中に吹き飛ばしただと!岩悉く『流星軍』」
大きな岩が襲いかかってくる。
「そんな魔法もあるのか、面白い。じゃあ、受け止めてみようかな」
俺が構えると外野から心配の声が漏らし始めた。
「ねぇ、大丈夫なの?あの子、あの隕石を受け止めようとしてるけど」
「‥‥‥‥‥‥‥‥あなた、さっきの話聞いてました?大丈夫って言ったはずですが‥‥‥‥‥」
「シャリーさん、信じましょ。それにあの万葉が戦ってるんですから。本気ではないはず‥‥‥‥‥‥」
「おい、大丈夫かぁ?どんどん声が小さくなっているぞ」
ロサリアは双方を見つめ、決着の時を待つことにする。
『技法  覇王拳』
「もらった!」
大きな岩を粉砕しようとしている隙に後ろに回りこんだ万葉は一直線に殴りを入れてくる。
「うっ、捕まえた」
『技法 雷鋒』
俺が万葉に触れて瞬間爆発し、両者ともに吹っ飛ぶ。
「自らを犠牲にして攻撃してくるとは‥‥‥‥‥何度我を驚かせれば気が済むのだ‥‥‥‥‥」
「別に自分を犠牲にしたつもりはないけど」
服についた砂埃を払い、立ち上がる俺に対して万葉は立っているのだけでも辛そうだ。
「さすがに長時間の獣化は無理か‥‥‥‥‥‥次の一撃で決まる」
「じゃあ、俺も本気出すか」
俺たちの間に緊張が走る。
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥はぁぁぁ」」
「『風雅の拳』」
「『技法 雷神拳』」
ドカーン
大きな爆発音がなり、決着が着いた。
「若造‥‥‥‥いや、イリス。お主強いのじゃ‥‥‥‥‥‥‥‥」
「それほどでも、万葉の魔法も凄かったぞ」
獣化がとけ、気絶した万葉を支える。
しかし、ここまで魔法文明が進んでいたとは驚きだ。
他にも知らない魔法はあるのかな?
あ、そうだ。この後、図書館にでも行こう。
俺は万葉を床に寝かせ、目覚めるのを待った。
「す、すごい。あの万葉の攻撃を軽く受け止めている」
「このガキは何者だぁ?」
「でも大丈夫なの、メイド服のお嬢さん?」
傍観者の一人が心配そうに問う。
「ご心配ありがとうございます。ですが大丈夫ですよ、主様はそう簡単にやられませんから」
我が愛しの主を見ているアスタロトには一ミリも不安の表情が見えなかった。
☆
「よく我のスピードについてこられるな!」
「焦ってるわりには楽しそうだな」
万葉とどちらも譲らない激しい攻防を繰り広げて、五分は経っただろうか。技法なしの自分と互角とはやるな。簡単にはやられてはくれないそうだ。
俺は腕に魔力を集め、思い切り殴る。
『技法 覇王拳・弱』
「あぶっ」
攻撃が来ることを予測した万葉は腕を十字に組んだが受け止めきれず、吹き飛ばされる。
「ちっ、やるな!我が炎よ『炎槍』」
すぐに体勢を整えた万葉は数発魔法を撃ってくる。
『技法 覇気』
俺は向かってくる魔法に対して気合いでかき消した。それに驚きながらも万葉は攻撃を休めない。
「あまたる氷、いざ行け『絶対零度』」
万葉がその呪文を唱えた途端、あまり一面に冷気が漂い、俺の足元を凍らせて動けなくする。
この時代にはそんな魔法があるのか。これを見れただけで魔法文明の進歩を感じるな。
そう考えながら俺はこの状況を打破する方法を考える。
「これで終わらせる!」
動けないのを確認して渾身の一発を食らわせようとする。しかし、その拳は俺に届くことはなかった。
『技法 炎鎧』
集めた魔力を炎に変え、氷を溶かした俺は万葉に太刀打ちするべく蹴りを食らわせる。
「うっ、あの氷を簡単に溶かすなんて‥‥‥‥‥‥人間か?」
「それを疑問に持たれると困るのだが」
万葉は思わず苦笑が浮かべ、焦るように呟く。
「本気出さないと負けそうだな。クリストたちが言ってたことを疑ってはなかったがここまでとは‥‥‥‥‥『獣化』」
「さすが獣人だな‥‥‥‥‥‥しかし、万葉はすごいな。獣化を使いこなしている者のはいないのでないか?」
普通の獣人は一部しか獣に変えることが出来ないが万葉は全身を獣に変えた。
白狼っぽい見た目をした万葉は突進してくる。
俺は後退し、真上に蹴り飛ばす。
「我の突進を軽く受け止めて空中に吹き飛ばしただと!岩悉く『流星軍』」
大きな岩が襲いかかってくる。
「そんな魔法もあるのか、面白い。じゃあ、受け止めてみようかな」
俺が構えると外野から心配の声が漏らし始めた。
「ねぇ、大丈夫なの?あの子、あの隕石を受け止めようとしてるけど」
「‥‥‥‥‥‥‥‥あなた、さっきの話聞いてました?大丈夫って言ったはずですが‥‥‥‥‥」
「シャリーさん、信じましょ。それにあの万葉が戦ってるんですから。本気ではないはず‥‥‥‥‥‥」
「おい、大丈夫かぁ?どんどん声が小さくなっているぞ」
ロサリアは双方を見つめ、決着の時を待つことにする。
『技法  覇王拳』
「もらった!」
大きな岩を粉砕しようとしている隙に後ろに回りこんだ万葉は一直線に殴りを入れてくる。
「うっ、捕まえた」
『技法 雷鋒』
俺が万葉に触れて瞬間爆発し、両者ともに吹っ飛ぶ。
「自らを犠牲にして攻撃してくるとは‥‥‥‥‥何度我を驚かせれば気が済むのだ‥‥‥‥‥」
「別に自分を犠牲にしたつもりはないけど」
服についた砂埃を払い、立ち上がる俺に対して万葉は立っているのだけでも辛そうだ。
「さすがに長時間の獣化は無理か‥‥‥‥‥‥次の一撃で決まる」
「じゃあ、俺も本気出すか」
俺たちの間に緊張が走る。
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥はぁぁぁ」」
「『風雅の拳』」
「『技法 雷神拳』」
ドカーン
大きな爆発音がなり、決着が着いた。
「若造‥‥‥‥いや、イリス。お主強いのじゃ‥‥‥‥‥‥‥‥」
「それほどでも、万葉の魔法も凄かったぞ」
獣化がとけ、気絶した万葉を支える。
しかし、ここまで魔法文明が進んでいたとは驚きだ。
他にも知らない魔法はあるのかな?
あ、そうだ。この後、図書館にでも行こう。
俺は万葉を床に寝かせ、目覚めるのを待った。
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