混沌の神殺し
王都
「デカいです。主様!」
「そうだな」
遺跡を出てみると荒野で、一部塗装された道がある。その塗装された道を進むとすぐに見えたのは大きな外壁だった。
「二人とも、もしかして王都は初めて?」
「ああ………」
クリストの問いを適当に返して外壁を見て感傷に浸る。   
ここが王都か。500年前とは違い、賑わっているし外壁もより頑丈になってるように思える。お、よく見ると他種族が王都に入っていくぞ。冷戦が終わり、和解したのか…………。
これぞ、平和だな。500年前に成し遂げられなかったものだ。
実にいい。皆が種族関係なく笑いあっている。こんな優しい世界がずっと続くように願う。
「皆さん、ぼーと突っ立ってないで行きますよ」
「ぼーと突っ立ってるのはイリスだけだろうが………」
その言葉に我に返った俺は三人の後に続く。
門の近くには傭兵が立っていた。
傭兵に何やら身分証みたいな物を提示して入国出来るらしい。
………………………持ってねぇ。
「あのクリスト?身分が証明出来るものを持ってないけど入れるか?」
その言葉に三人は驚いた表情をしていた。
「持ってないって旅の途中とかで無くしたのかい?」
「………………まぁ、そんなところだ」
ケニアが都合がいい勘違いをしてくれたのでそれに乗っかることにする。
「身分証がなくても入れなくはないが………………」
「でも大丈夫だと思いますよ。見てくださいこの無垢な顔を」
ケニアの歯切れの悪い言葉に重ねるようにノーブルが自信満々な口調で言う。
「そうだな………………こいつとは少しの間だけしか一緒に居なかったが悪いやつとは到底思えないし普通に通してもられると思うぞ。あっ、アスタロトちゃんは隠した方がいいかもね。説明がややこしくなるから」
俺は言われるがままアスタロトを憂鬱にして腰にぶら下げる。
満面な笑みを浮かべたクリストは傭兵に近づく。
「あ、クリスト様。ご無沙汰しております」
傭兵はクリストを見た途端、頭をさげ始める。
もしかしてクリストってかなり身分が高い地位にいるんじゃないか。
三人は身分証みたいな物を提示した。
「はい、確認できました。こちらにお入りくださ…………………クリスト様、この子は?」
俺の方を見て疑問の声を上げる。
「この子は遺跡で狩りをしてるところに出会って………………王都に入りたいだがどうやら身分を証明できるものをなくしたらしい」
「そうですか………………クリスト様が認めた人なら悪人ってことはないと思いますが一応、魔晶石で確認してみますがいいですか?」
「イリス、いいよね?」
「ああ」
球体状の魔道具を手渡される。
俺がその魔道具に触れた瞬間青く光り始めた。
なんだ?これは?驚きを隠せなかった。
「青い、凄く綺麗な青だ………………どうぞ、お通りください」
衛兵の許可がおり、王都に入ると沢山の建物が並んでいた。明らかに栄えていることは目に取れる。憂鬱も人間体になり、目を輝かせていた。
「主様、主様!肉が棒に刺さっている物はなんですか!?」
指さす方向を見ると見覚えがある食べ物だった。
「………………串のことか?」
500年経った今でも串みたいな料理があるなんてすごいな。他にもハンバーガーや魚の塩焼きとか。あ、俺の好物の寿司だ。
見たことがない食べ物もいっぱいある。
「ところで興味半分で聞きたい事があるんだがいいか?」
「いいよ」
「あの青く光った魔道具はなんだ?」
「青く光った魔道具?魔晶石の事か?。あ〜、魔晶石のこと知らないのかぁ。まぁ、王都に来たのは初めてっぽいし、知らないのは突然かな。あれはね、罪人かどうか判断する物なんだよ」
丁寧にクリストが教えてくれる。
要するには身分を証明出来るものを持ってない人は犯罪歴を調べられるってことか。
でも、俺は神を殺したことが数え切れないほどあるぞ。これって罪に取られないのか………。現に王都に入れているんだから罪には問われていないだから大丈夫であろう。
俺はそう言い聞かせる。
「それよりもイリスくん!身分が証明出来るものを作りましょう」   
ノーブルが俺の手を引っ張る。
「えっと、どこに行くんだ?」
「ギルドですよ…………私たちの報告とそのついでにイリスくんの探求者登録しに行くんです」
「そうだな、15歳なら登録出来るし、イリスの実力なら問題ないな」
勝手に探求者登録をすることになっているが大丈夫か?
「俺の身分証を作りに行くんだろ?それと探求者登録は関係しているのか?」
「はい、探求者登録をすればギルドカードがもらえます。それが身分を証明するものになり、いちいち魔晶石の検査をしなくても済みます」
「そ、そうか」
ギルドカードが身分証代わりになるなら登録するのも一つの手だな。
いや、登録した方が良さそうだ。確か、ギルドって依頼を達成したら報酬が貰えるはず。今、所持金がすからかんなのでお金を貯めないと。
俺は三人に連れられてギルドに赴くのだった。
「そうだな」
遺跡を出てみると荒野で、一部塗装された道がある。その塗装された道を進むとすぐに見えたのは大きな外壁だった。
「二人とも、もしかして王都は初めて?」
「ああ………」
クリストの問いを適当に返して外壁を見て感傷に浸る。   
ここが王都か。500年前とは違い、賑わっているし外壁もより頑丈になってるように思える。お、よく見ると他種族が王都に入っていくぞ。冷戦が終わり、和解したのか…………。
これぞ、平和だな。500年前に成し遂げられなかったものだ。
実にいい。皆が種族関係なく笑いあっている。こんな優しい世界がずっと続くように願う。
「皆さん、ぼーと突っ立ってないで行きますよ」
「ぼーと突っ立ってるのはイリスだけだろうが………」
その言葉に我に返った俺は三人の後に続く。
門の近くには傭兵が立っていた。
傭兵に何やら身分証みたいな物を提示して入国出来るらしい。
………………………持ってねぇ。
「あのクリスト?身分が証明出来るものを持ってないけど入れるか?」
その言葉に三人は驚いた表情をしていた。
「持ってないって旅の途中とかで無くしたのかい?」
「………………まぁ、そんなところだ」
ケニアが都合がいい勘違いをしてくれたのでそれに乗っかることにする。
「身分証がなくても入れなくはないが………………」
「でも大丈夫だと思いますよ。見てくださいこの無垢な顔を」
ケニアの歯切れの悪い言葉に重ねるようにノーブルが自信満々な口調で言う。
「そうだな………………こいつとは少しの間だけしか一緒に居なかったが悪いやつとは到底思えないし普通に通してもられると思うぞ。あっ、アスタロトちゃんは隠した方がいいかもね。説明がややこしくなるから」
俺は言われるがままアスタロトを憂鬱にして腰にぶら下げる。
満面な笑みを浮かべたクリストは傭兵に近づく。
「あ、クリスト様。ご無沙汰しております」
傭兵はクリストを見た途端、頭をさげ始める。
もしかしてクリストってかなり身分が高い地位にいるんじゃないか。
三人は身分証みたいな物を提示した。
「はい、確認できました。こちらにお入りくださ…………………クリスト様、この子は?」
俺の方を見て疑問の声を上げる。
「この子は遺跡で狩りをしてるところに出会って………………王都に入りたいだがどうやら身分を証明できるものをなくしたらしい」
「そうですか………………クリスト様が認めた人なら悪人ってことはないと思いますが一応、魔晶石で確認してみますがいいですか?」
「イリス、いいよね?」
「ああ」
球体状の魔道具を手渡される。
俺がその魔道具に触れた瞬間青く光り始めた。
なんだ?これは?驚きを隠せなかった。
「青い、凄く綺麗な青だ………………どうぞ、お通りください」
衛兵の許可がおり、王都に入ると沢山の建物が並んでいた。明らかに栄えていることは目に取れる。憂鬱も人間体になり、目を輝かせていた。
「主様、主様!肉が棒に刺さっている物はなんですか!?」
指さす方向を見ると見覚えがある食べ物だった。
「………………串のことか?」
500年経った今でも串みたいな料理があるなんてすごいな。他にもハンバーガーや魚の塩焼きとか。あ、俺の好物の寿司だ。
見たことがない食べ物もいっぱいある。
「ところで興味半分で聞きたい事があるんだがいいか?」
「いいよ」
「あの青く光った魔道具はなんだ?」
「青く光った魔道具?魔晶石の事か?。あ〜、魔晶石のこと知らないのかぁ。まぁ、王都に来たのは初めてっぽいし、知らないのは突然かな。あれはね、罪人かどうか判断する物なんだよ」
丁寧にクリストが教えてくれる。
要するには身分を証明出来るものを持ってない人は犯罪歴を調べられるってことか。
でも、俺は神を殺したことが数え切れないほどあるぞ。これって罪に取られないのか………。現に王都に入れているんだから罪には問われていないだから大丈夫であろう。
俺はそう言い聞かせる。
「それよりもイリスくん!身分が証明出来るものを作りましょう」   
ノーブルが俺の手を引っ張る。
「えっと、どこに行くんだ?」
「ギルドですよ…………私たちの報告とそのついでにイリスくんの探求者登録しに行くんです」
「そうだな、15歳なら登録出来るし、イリスの実力なら問題ないな」
勝手に探求者登録をすることになっているが大丈夫か?
「俺の身分証を作りに行くんだろ?それと探求者登録は関係しているのか?」
「はい、探求者登録をすればギルドカードがもらえます。それが身分を証明するものになり、いちいち魔晶石の検査をしなくても済みます」
「そ、そうか」
ギルドカードが身分証代わりになるなら登録するのも一つの手だな。
いや、登録した方が良さそうだ。確か、ギルドって依頼を達成したら報酬が貰えるはず。今、所持金がすからかんなのでお金を貯めないと。
俺は三人に連れられてギルドに赴くのだった。
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