【真優日和】母が再婚の章

真優日和

クリスマスが終わって

まひろと母親の真矢はクリスマスにケーキを食べながらいろいろなことを話し合った

彼女たちは少し前に、マヤの息子
長男のマサタダが交際していた女性と問題を起こし、多くの慰謝料を請求されると言うトラブルを起こしていた

そのことがきっかけで、母親の真矢はショックを受ける

もともと彼女は離婚をしてから1人で子供2人を養ってきた
パートと仕事をフルタイムでこなし家計を支えており、目に見えない形でメンタルに、また体にも疲労が蓄積していたのだろう…

マサタダが
「ごめん…ちょっとトラブルがあってお金が必要になった」

そう告白された時、今までの疲れがどっと押し寄せ体調を崩した

それからパートでしていたスーパーの仕事を辞め、少し自宅で療養することとなる

話はそこから始まった…






「どうしようか迷ったけど、いちどコーヒーでも飲みに行って田岡さんと話してみるね」

「うん…ウチはそれでもかんまん」

この時、兄は金銭トラブルに負い目を感じていたため深夜にも仕事を入れていて家にはいなかった。
しかし、娘の同意を得られたため
母親、まやは以前から自分たちが住んでいるアパートの大家さんの奥さんから紹介されていた農家の男性に会ってみることにするのだった。


以前は休む間もなく、夜遅くまで働いていた母親
当然ながら、空いた時間がなくプライベートをこなす余裕もなかった
だが、真矢はその美貌から…と言う年齢も過ぎて自分から助けを求めて…いささか言いがたいが身体を武器に再婚するなど考えるタイプではなかった…


どちらかと言えば…

「お母さん、若い頃は結構いろんな男の人にもってたけど…さすがにこの年になると再婚とか無理やと思っててな」

田岡さんと会う日、玄関で靴を履きながらまやは最愛の娘であるまひろにそう告げてドアを開く

パタン

ドアが閉まる
玄関にはぽつりと心配そうな表情で母親が出陣するのを見守るまひろの姿があった

「あーあ。行ってしもた… にぃに?これってウチ止めたほうがよかったんだろうか?」

この時の選択をまひろは悔いることとなる




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