誘惑の延長線上、君を囲う。
誘惑の延長線上、君を囲う。【2】
日下部君に連行されたまま、空き部屋だった部屋に入る。初めて入った。部屋に入るとゆっくりとベッドに降ろされた。
もっとエッチなイメージがあったけれど、清潔感はあるし、可愛い小物に溢れている。ボタニカルっぽいアジアンなイメージの部屋で、癒しのグリーンも飾ってあり、籐で編んである家具も素敵。ベッドも天蓋付きでお姫様になった気分だ。
「私、初めてラブホに入ったよ。案外、可愛いんだね」
「うん……」
日下部君がバスルームに向かったので、辺りを見渡してみる。ガラスのテーブルの下に置かれている籐で編んであるカゴの中には、エッチなチャンネルの雑誌と日記みたいのが置いてあった。ドキドキしながら開いて見てみる。
こっそりとしばらく眺めていたら、腰にバスタオルを巻いて上半身が裸で濡れた髪の日下部君が現れて、「こんなの見なくて良いから」と取り上げられる。
見た事がないから興味本位だったんだけどな。彼氏と一緒に見るものでもないか。
「琴葉、見てみたいの?」
「え?あ、違うんだけど……、どんなかな?って思って……」
日下部君に指摘されたら、急に恥ずかしさが増してきた。
「ふうん?まぁ、いいや。風呂に行こう」
強引に腕を掴まれて、拒否をする間もなく脱衣場に連れて行かれる。否応なしに服を脱がされ、バスルームの中に入れられる。
ぶくぶくと泡立っている浴槽は広くて丸くて、テレビもついている。全身を洗った私はそっと湯船に足を入れてから、ゆっくりと腰を降ろした。最近では毎日の様に一緒にお風呂に入っているが、何回一緒に入っても慣れる事が出来ず、恥ずかしくて背を向けて入ってしまう。
「こっちにおいで」
グイッと腕を掴んで引き寄せられ、日下部君の膝の上に座った。心臓が激しく動いているけれど、ぶくぶくしている泡の音で分かりはしないだろう。
「きょ、今日は楽しかったね」
ドキドキしているので、こんな事しか言い出せない。帰り道にも散々、楽しかったと話をしてきたのに。
「アイツが琴葉を好きだったなんて知らなかったけどな。琴葉はモテモテだったもんなー」
「そんな事ないよ!モテモテだったら、30歳までおひとり様じゃなかったよ。日下部君の方がモテモテだったでしょ!」
「それはお互い様でしょ……」
日下部君以外の人に好きだと言われてもなびかない。申し訳ないと思うが、日下部君に好きだと言われてからは伊能さんの事を思い出しても揺らがなくなった。それ程、日下部君が好きなんだな、私は……。
「テレビ見る?」
日下部君はテレビのスイッチを入れた途端、女性の甘ったるい声が響き渡り、画面には上半身が裸の女性と服を着ている男性が映し出されていた。
「わ、ち、違うチャンネルにす、」
「見たかったんでしょ?琴葉ちゃんは、こーゆうの。見ていいよ」
「み、見たくない!け、消すから!」
クスクスと意地悪そうに笑う日下部君を余所に私はテレビの主電源を消した。びっくりした!いきなり、何なの!更に鼓動が早くなり、ドキドキが止まらない。
「見たくないなら、同じ事をしてあげるよ。好きだよ、琴葉」
伸ばされた指が敏感な部分に触れて、私は逃れられなくなる。のぼせる程に愛されて、ベッドに行く頃には身体に熱がこもっていた。「ちょっと休憩」と言って、浴槽から上がった日下部君はバスローブを羽織った私の髪の毛を乾かす。
少しは火照りが解消されたけれど、お酒を沢山飲んでいるせいもあって、水が飲みたくなった。冷蔵庫に備え付けてあった水をゴクゴクと勢い良く飲む。日下部君が俺にも欲しいと言ったので、新しい水のペットボトルを手渡す。既に三分の一は水を飲んでしまったのに、もっと飲みたくなる。
「お酒も飲んでるし、お風呂でのぼせたのか、もっとお水が飲みたくなるね」
ペットボトルを手にベッドに腰掛けると、日下部君に押し倒された。のぼせ気味な私をクールダウンさせる為に、口移しで与えられた水は渇いた喉を潤していく。
「誰にも聞こえないから、沢山、声を聞かせて」
ゆっくりとバスローブの紐を解かれ、下着を身につけていない白い肌が露になった。散々、バスルームでも日下部君に甘い刺激を与えられたのに、触れられると直ぐに反応してしまい、耐えらずにつま先でシーツを掴むように足をくねらせる。
全身にキスの嵐を受けて、今まで抱かれたよりも激しく丁寧に愛された夜だった。
もっとエッチなイメージがあったけれど、清潔感はあるし、可愛い小物に溢れている。ボタニカルっぽいアジアンなイメージの部屋で、癒しのグリーンも飾ってあり、籐で編んである家具も素敵。ベッドも天蓋付きでお姫様になった気分だ。
「私、初めてラブホに入ったよ。案外、可愛いんだね」
「うん……」
日下部君がバスルームに向かったので、辺りを見渡してみる。ガラスのテーブルの下に置かれている籐で編んであるカゴの中には、エッチなチャンネルの雑誌と日記みたいのが置いてあった。ドキドキしながら開いて見てみる。
こっそりとしばらく眺めていたら、腰にバスタオルを巻いて上半身が裸で濡れた髪の日下部君が現れて、「こんなの見なくて良いから」と取り上げられる。
見た事がないから興味本位だったんだけどな。彼氏と一緒に見るものでもないか。
「琴葉、見てみたいの?」
「え?あ、違うんだけど……、どんなかな?って思って……」
日下部君に指摘されたら、急に恥ずかしさが増してきた。
「ふうん?まぁ、いいや。風呂に行こう」
強引に腕を掴まれて、拒否をする間もなく脱衣場に連れて行かれる。否応なしに服を脱がされ、バスルームの中に入れられる。
ぶくぶくと泡立っている浴槽は広くて丸くて、テレビもついている。全身を洗った私はそっと湯船に足を入れてから、ゆっくりと腰を降ろした。最近では毎日の様に一緒にお風呂に入っているが、何回一緒に入っても慣れる事が出来ず、恥ずかしくて背を向けて入ってしまう。
「こっちにおいで」
グイッと腕を掴んで引き寄せられ、日下部君の膝の上に座った。心臓が激しく動いているけれど、ぶくぶくしている泡の音で分かりはしないだろう。
「きょ、今日は楽しかったね」
ドキドキしているので、こんな事しか言い出せない。帰り道にも散々、楽しかったと話をしてきたのに。
「アイツが琴葉を好きだったなんて知らなかったけどな。琴葉はモテモテだったもんなー」
「そんな事ないよ!モテモテだったら、30歳までおひとり様じゃなかったよ。日下部君の方がモテモテだったでしょ!」
「それはお互い様でしょ……」
日下部君以外の人に好きだと言われてもなびかない。申し訳ないと思うが、日下部君に好きだと言われてからは伊能さんの事を思い出しても揺らがなくなった。それ程、日下部君が好きなんだな、私は……。
「テレビ見る?」
日下部君はテレビのスイッチを入れた途端、女性の甘ったるい声が響き渡り、画面には上半身が裸の女性と服を着ている男性が映し出されていた。
「わ、ち、違うチャンネルにす、」
「見たかったんでしょ?琴葉ちゃんは、こーゆうの。見ていいよ」
「み、見たくない!け、消すから!」
クスクスと意地悪そうに笑う日下部君を余所に私はテレビの主電源を消した。びっくりした!いきなり、何なの!更に鼓動が早くなり、ドキドキが止まらない。
「見たくないなら、同じ事をしてあげるよ。好きだよ、琴葉」
伸ばされた指が敏感な部分に触れて、私は逃れられなくなる。のぼせる程に愛されて、ベッドに行く頃には身体に熱がこもっていた。「ちょっと休憩」と言って、浴槽から上がった日下部君はバスローブを羽織った私の髪の毛を乾かす。
少しは火照りが解消されたけれど、お酒を沢山飲んでいるせいもあって、水が飲みたくなった。冷蔵庫に備え付けてあった水をゴクゴクと勢い良く飲む。日下部君が俺にも欲しいと言ったので、新しい水のペットボトルを手渡す。既に三分の一は水を飲んでしまったのに、もっと飲みたくなる。
「お酒も飲んでるし、お風呂でのぼせたのか、もっとお水が飲みたくなるね」
ペットボトルを手にベッドに腰掛けると、日下部君に押し倒された。のぼせ気味な私をクールダウンさせる為に、口移しで与えられた水は渇いた喉を潤していく。
「誰にも聞こえないから、沢山、声を聞かせて」
ゆっくりとバスローブの紐を解かれ、下着を身につけていない白い肌が露になった。散々、バスルームでも日下部君に甘い刺激を与えられたのに、触れられると直ぐに反応してしまい、耐えらずにつま先でシーツを掴むように足をくねらせる。
全身にキスの嵐を受けて、今まで抱かれたよりも激しく丁寧に愛された夜だった。
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