条件付きスキル「スキル吸収」を駆使し、冒険者から成り上がれ
29話 身体強化
その後もクラスメイトと一緒に授業を楽しく学んでいると3ヶ月が経っていた。
「アスラン、次の剣術の授業で何か発表があるらしいぞ」
「なんだろうね」
「気になるから早く行こうぜ」
そうして、剣術授業の運動場へと移動し授業を待っていると、
「エミリアやエミールが剣術を学ぶとは思ってもみなかったよ。なぁ、アスラン」
「そうだね。この一ヶ月も真剣に授業を受けていたしビックリしたよ」
「私も始めは剣術を習う気はなかったのよ。でもアスランが習うとなると面白い発見があるかもしれないじゃない」
「あ~なるほど。その気持ちは分かるな」
「僕で遊ばないでくれる」
「でも実際、この1カ月でSクラスの成長は著しいと言われていますわよ」
「お、やっと先生が来たな」
よ~し、授業を始めるぞ。
「ロドリゴ先生、何か発表があるって聞いたんですが?」
あ~、あれか。まあいいか。
じゃあ授業を始める前に話をするぞ。3ヶ月後に国別対抗の強化試合がある。
そこで、学年別に剣術部門2人と魔法部門2人。最後に総合部門で3人出場することができる。
ここまではいいな。剣術部門は俺が選ぶのだが、これから一ヶ月間の授業を見て決定するからアピールしろよ。魔法部門と総合部門はSクラスの独壇場だろうが、剣術ばかりはスキル持ちも多いから誰がなるかは判らないからな。
ちなみに出場したい者はいるか?
「………。」
誰もいないのか?
「………。」
「先生、帝国には剣の申し子がいるからじゃないですか?同じ学年だから…」
「戦う前から諦めてどうする。アスラン、お前もそうなのか」
「え、僕ですか?僕は面倒くさいだけです。人前で目立つのは嫌いなので」
「じゃあ、勝てると思うのか?」
「相手のことやルールも知らないのに判るわけないじゃないですか」
「たしかに。ちなみにルールは剣術となっているが、槍や弓など武器はなんでもいいが、身体能力系以外の魔法は禁止となっている」
アスランは真剣に考えていると、
「なぁ、アスラン。どうにかいい勝負にもっていけないか?」
「なんで僕に聞くんですか?」
「だって、なぁ~」
全員が首を縦にして納得している。
「他の生徒はしりませんが、Sクラスならアルベルトかアントニオならいい勝負が出来るかもしれませんよ」
「え、僕?無理だろう」
「そうですよ、僕なんてただの一般人ですよ」
二人して否定しているが、ロドリゴ先生は気になっている。
「剣の技術では難しいと思うが、何か策があるのか?」
「え、単純ですよ。アルベルトとアントニオは剣術と身体強化のスキルを持っているので」
ロドリゴ先生はガッカリしながら、
「流石に剣術と身体強化のスキルだけでは…な。相手も持っている者もいるだろうからな」
アスランはニヤリと笑いながら、
「なら身体強化の応用を使えばいいじゃないですか?」
ロドリゴ先生は藁にも縋る思いでアスランを揺さぶってくる。
「アスラン、応用ってなんだ。教えてくれ」
説明するよりも見せた方が早いので、先生剣を構えて下さい。すこし離れますよ。
準備はいいですか?行きますよ。
アスランは地面を蹴って、ロドリゴ先生の方へ走りだした。
剣の間合いに入るすこし手前で、身体強化のスキルを足に一点集中させ使った。
一瞬の砂煙があがり、そこにはロドリゴの首に剣を当てているアスランがいた。
「え、何が起こったの?」
ロドリゴ本人も驚愕し、ただただ首に当てられた剣を見ていた。
「先生、こんな感じです」
「こんな感じじゃねぇ~よ。どうゆうことだよ」
「アスラン、僕達にも同じことが出来るようになるのかい?」
「アルベルト次第だよ」
アルベルトは真剣な表情で頭を下げ、
「是非、教えてくれ。頼む」
「ぼ、僕も教えてほしいです。お願いします」
「先生の立場だが、俺にも教えてくれ」
アスランは気にせず
「みんなに教えるので頭を上げて下さい。でも、相手が同じことが出来るのなら勝負は判りませんよ」
「A級やS級の冒険者達は判らないが、間違いなくできる子供はいないだろうな」
なら大丈夫そうですね。説明しますよ。
Sクラスでは魔力を維持して、向かう方向に魔力をイメージして流しているからそこまでは大丈夫だよね。実はそれと同じなんだ。
身体強化のスキルを使った時に感じる魔力があるよね。その身体強化を使う時に体の中心にスキルの魔力を集めるようにイメージする。そして集めた魔力の塊を維持し、足に移動させてスキルを使うと瞬間的に一点集中した身体強化のスキルが発動します。発動すると、先ほど見たような動きが出来るようになります。
ちなみに先程のは、スキルを使う前にフェイントを入れているので、剣・間合い・フェイント・スキルを3ヶ月頑張ればいい勝負になるんじゃないかな?それと、全ては考えようで手に一点集中をすれば、剣速と威力が上がるからね。
全員驚きながらも、何か納得したようにそれぞれのスキルで試している。
先生はあまり魔力操作のところで判っていなかったので、ライラ先生に教えてもらうように促した。
先生は授業の終わりに
「他の生徒は魔力操作の部分で今からだと難しいだろう。よって剣術の代表は確定ではないが、アルベルトとアントニオでいく予定だ。いいな」
「が、頑張ります」
「全力で頑張ります」
アスランは嬉しそうに、
「よし、Sクラスの生徒が代表になるなら応援しないとね。アルベルトとアントニオは頑張ってね」
「ああ、アスランに教えてもらったスキルを覚えて頑張るよ」
「僕も頑張ります。有難うございます」
Sクラスは一致団結していた。それを感じたクロードは、
「ちなみにアスランは何にでるんだい?」
「え、でないよ」
「貴方バカでしょう」
「ありえないだろう」
「先生からも言って下さい」
ロドリゴ先生は困りながら、
「それがだな~、校長からはアスランが出場しない時は出場選手の強化などバックアップをさせるように言われているのだが、どちらがいい?」
「じゃあみんなのバックアップをします」
ロドリゴ先生はホッと安心しながら、
「代表選手にはアスランが色々と教えてくれるそうだから、それでいいな?」
「それなら。私も早く代表選手にならないと」
「俺も頑張ってみるか」
「アスラン様との稽古のために頑張りますわ」
Sクラスはアスランを中心に、国別対抗の強化試合に向けて励むのであった。
「アスラン、次の剣術の授業で何か発表があるらしいぞ」
「なんだろうね」
「気になるから早く行こうぜ」
そうして、剣術授業の運動場へと移動し授業を待っていると、
「エミリアやエミールが剣術を学ぶとは思ってもみなかったよ。なぁ、アスラン」
「そうだね。この一ヶ月も真剣に授業を受けていたしビックリしたよ」
「私も始めは剣術を習う気はなかったのよ。でもアスランが習うとなると面白い発見があるかもしれないじゃない」
「あ~なるほど。その気持ちは分かるな」
「僕で遊ばないでくれる」
「でも実際、この1カ月でSクラスの成長は著しいと言われていますわよ」
「お、やっと先生が来たな」
よ~し、授業を始めるぞ。
「ロドリゴ先生、何か発表があるって聞いたんですが?」
あ~、あれか。まあいいか。
じゃあ授業を始める前に話をするぞ。3ヶ月後に国別対抗の強化試合がある。
そこで、学年別に剣術部門2人と魔法部門2人。最後に総合部門で3人出場することができる。
ここまではいいな。剣術部門は俺が選ぶのだが、これから一ヶ月間の授業を見て決定するからアピールしろよ。魔法部門と総合部門はSクラスの独壇場だろうが、剣術ばかりはスキル持ちも多いから誰がなるかは判らないからな。
ちなみに出場したい者はいるか?
「………。」
誰もいないのか?
「………。」
「先生、帝国には剣の申し子がいるからじゃないですか?同じ学年だから…」
「戦う前から諦めてどうする。アスラン、お前もそうなのか」
「え、僕ですか?僕は面倒くさいだけです。人前で目立つのは嫌いなので」
「じゃあ、勝てると思うのか?」
「相手のことやルールも知らないのに判るわけないじゃないですか」
「たしかに。ちなみにルールは剣術となっているが、槍や弓など武器はなんでもいいが、身体能力系以外の魔法は禁止となっている」
アスランは真剣に考えていると、
「なぁ、アスラン。どうにかいい勝負にもっていけないか?」
「なんで僕に聞くんですか?」
「だって、なぁ~」
全員が首を縦にして納得している。
「他の生徒はしりませんが、Sクラスならアルベルトかアントニオならいい勝負が出来るかもしれませんよ」
「え、僕?無理だろう」
「そうですよ、僕なんてただの一般人ですよ」
二人して否定しているが、ロドリゴ先生は気になっている。
「剣の技術では難しいと思うが、何か策があるのか?」
「え、単純ですよ。アルベルトとアントニオは剣術と身体強化のスキルを持っているので」
ロドリゴ先生はガッカリしながら、
「流石に剣術と身体強化のスキルだけでは…な。相手も持っている者もいるだろうからな」
アスランはニヤリと笑いながら、
「なら身体強化の応用を使えばいいじゃないですか?」
ロドリゴ先生は藁にも縋る思いでアスランを揺さぶってくる。
「アスラン、応用ってなんだ。教えてくれ」
説明するよりも見せた方が早いので、先生剣を構えて下さい。すこし離れますよ。
準備はいいですか?行きますよ。
アスランは地面を蹴って、ロドリゴ先生の方へ走りだした。
剣の間合いに入るすこし手前で、身体強化のスキルを足に一点集中させ使った。
一瞬の砂煙があがり、そこにはロドリゴの首に剣を当てているアスランがいた。
「え、何が起こったの?」
ロドリゴ本人も驚愕し、ただただ首に当てられた剣を見ていた。
「先生、こんな感じです」
「こんな感じじゃねぇ~よ。どうゆうことだよ」
「アスラン、僕達にも同じことが出来るようになるのかい?」
「アルベルト次第だよ」
アルベルトは真剣な表情で頭を下げ、
「是非、教えてくれ。頼む」
「ぼ、僕も教えてほしいです。お願いします」
「先生の立場だが、俺にも教えてくれ」
アスランは気にせず
「みんなに教えるので頭を上げて下さい。でも、相手が同じことが出来るのなら勝負は判りませんよ」
「A級やS級の冒険者達は判らないが、間違いなくできる子供はいないだろうな」
なら大丈夫そうですね。説明しますよ。
Sクラスでは魔力を維持して、向かう方向に魔力をイメージして流しているからそこまでは大丈夫だよね。実はそれと同じなんだ。
身体強化のスキルを使った時に感じる魔力があるよね。その身体強化を使う時に体の中心にスキルの魔力を集めるようにイメージする。そして集めた魔力の塊を維持し、足に移動させてスキルを使うと瞬間的に一点集中した身体強化のスキルが発動します。発動すると、先ほど見たような動きが出来るようになります。
ちなみに先程のは、スキルを使う前にフェイントを入れているので、剣・間合い・フェイント・スキルを3ヶ月頑張ればいい勝負になるんじゃないかな?それと、全ては考えようで手に一点集中をすれば、剣速と威力が上がるからね。
全員驚きながらも、何か納得したようにそれぞれのスキルで試している。
先生はあまり魔力操作のところで判っていなかったので、ライラ先生に教えてもらうように促した。
先生は授業の終わりに
「他の生徒は魔力操作の部分で今からだと難しいだろう。よって剣術の代表は確定ではないが、アルベルトとアントニオでいく予定だ。いいな」
「が、頑張ります」
「全力で頑張ります」
アスランは嬉しそうに、
「よし、Sクラスの生徒が代表になるなら応援しないとね。アルベルトとアントニオは頑張ってね」
「ああ、アスランに教えてもらったスキルを覚えて頑張るよ」
「僕も頑張ります。有難うございます」
Sクラスは一致団結していた。それを感じたクロードは、
「ちなみにアスランは何にでるんだい?」
「え、でないよ」
「貴方バカでしょう」
「ありえないだろう」
「先生からも言って下さい」
ロドリゴ先生は困りながら、
「それがだな~、校長からはアスランが出場しない時は出場選手の強化などバックアップをさせるように言われているのだが、どちらがいい?」
「じゃあみんなのバックアップをします」
ロドリゴ先生はホッと安心しながら、
「代表選手にはアスランが色々と教えてくれるそうだから、それでいいな?」
「それなら。私も早く代表選手にならないと」
「俺も頑張ってみるか」
「アスラン様との稽古のために頑張りますわ」
Sクラスはアスランを中心に、国別対抗の強化試合に向けて励むのであった。
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