条件付きスキル「スキル吸収」を駆使し、冒険者から成り上がれ
18話 5歳の誕生日
王都に到着した2日後。
夕食の時間となり、食事が始まる。
「アスラン誕生日おめでとう」
「アスランおめでとう」
家族にお祝いされ、プレゼントを渡される。
すこし小さめの片手剣を受け取り見ていると、
「その剣は魔剣と呼ばれる剣で、スキルが付与されている。スキルの内容は《頑丈と自動修復》がついている。要は剣が折れにくくなり、すこし欠けた程度なら修復してくれる。それに手入れが楽になる剣だな」
「そんな良い剣を…有り難うございます」
「アスラン、僕達兄弟からはこれだ」
「え、これは?」
「見てわかるだろう。ワインだ」
「いやいや、僕はまだ5歳ですよ」
「このワインはな、なかなか手に入らないのだよ。まだ若いから、もうすこし熟してから飲むと絶品と言われている。成人した時に飲めるようにと考えたプレゼントだ」
「そこまで考えて…。兄様達、有り難うございます」
「アイテムBOXがあるから10本用意しといたぞ」
「そんなに…。有り難うございます」
アスランは目頭が熱くなりながら、何度もお礼を言ったのであった。
「アスラン、それはそうとハクは可愛いわね」
「姉様、もちろんです」
「他にも従魔にできたりしないのかしら?」
「他ですか?テイムスキルは持っていないので難しいと思いますが…」
「そう。もし、もしも従魔にできそうな可愛い子がいたら、遠慮なく従魔にするのよ。私が面倒みるから」
「姉様、従魔がほしいんでしょ?」
「う、可愛い子がほしいのよ」
「それなら私もほしいわよ」
アドリーヌやミリアはハクを可愛がりながら言ってきた。
「もしそんな機会があれば覚えておきます」
「ええ、絶対よ」
そんな団欒の中、話は変わり、
「イグシル兄様、今年からは領地経営の貴族学校に行くのですね?」
「あぁ。戦闘には向いてないからな騎士団の養成学校ではなく、今後を考えて貴族学校にしたよ。ベルトも将来領地を手伝ってくれると言ってくれているから頑張らないとな」
「父様、アーバイン領は安泰ですね」
「そうだな。こんなに嬉しいことはないな」
「アスランは将来どうするのだ?」
「いろいろな国を見て回りたいので、冒険者になろうと思います」
ベルト以外の家族は驚いている。
「冒険者か?アスランなら何でもなれそうな気がするが…」
「いろんな景色を見て、人と触れ合いながら冒険をしたいのです」
アスランのあまりの真剣さに負けて
「そ、そうか。アスランなら冒険者でもやっていけるだろう。でも困ったら遠慮なくいいなさい」
「はい。有り難うございます」
「貴方、まだまだアスランは子供なのですから、急ぐ必要はありませんわ」
「そうだな」
「私は素敵な相手を見つけて結婚するわよ。別に政略結婚だろうが、素敵な旦那様が見つかれば問題ないわね」
家族全員苦笑いである。
「ミリアはもう少しお転婆を直さないとな」
「もう~。これでもモテるのよ」
アスランはそんな話を聞きながら、ふと思い出した。
「そう言えば、5歳のお披露目会はどうだったのですか?」
「僕の時は普通に領地の長男と仲良くして話したくらいかな」
「私の時は第3王子がいたから、順番に挨拶に行ってから、仲の良い者で楽しんだわよ」
「僕の時は知り合いがいないから、同じ一人でいる子に話しかけていたかな」
「そうなんですね。今回は第4王女がいるから姉様と同じ感じですね」
そんな話を聞きながらアデールは
「そうそう、お披露目会では貴族に鑑定を使うなよ」
「目立ちたくないので、もちろん鑑定は使いません」
「まったくお前は…。まぁ好きにしなさい。何かあっても今の王様とは貴族学校のクラスが一緒だったから何とかなるだろう」
「えっ、そうなんですか?」
「まあな。ただ立場が違うからあまり人には言ってないが、多少は仲がいいぞ」
兄弟は驚きながら父様を見ていた。
「ちなみに何か気をつけることはありますか?」
「あ~、偉そうにいている子供もいるから、絡まれると面倒だぞ」
「ずっと、食事を楽しんでいてはダメですか?」
「本当は良くないが、どうしようもない時はしょうがない。普通は子供同士で今後のために親睦を深めるのが普通なのだが、アスランは冒険者志望だからな」
アデールは笑いながらも許してくれた。
「ねぇ~アスラン、お披露目会の間、ハクは私が面倒見てあげるね」
「構いたいだけでしょう?」
「だって、ハクが可愛いからしょうがないじゃない」
兄弟もハクが好きみたいで安心だ。
「では、姉様お願いします」
何気ない会話も楽しく、家族の温かさを感じた誕生日であった。前世では結婚していなかったが、将来大人になったらこんな家族を作りたいと思うアスランであった。
夕食の時間となり、食事が始まる。
「アスラン誕生日おめでとう」
「アスランおめでとう」
家族にお祝いされ、プレゼントを渡される。
すこし小さめの片手剣を受け取り見ていると、
「その剣は魔剣と呼ばれる剣で、スキルが付与されている。スキルの内容は《頑丈と自動修復》がついている。要は剣が折れにくくなり、すこし欠けた程度なら修復してくれる。それに手入れが楽になる剣だな」
「そんな良い剣を…有り難うございます」
「アスラン、僕達兄弟からはこれだ」
「え、これは?」
「見てわかるだろう。ワインだ」
「いやいや、僕はまだ5歳ですよ」
「このワインはな、なかなか手に入らないのだよ。まだ若いから、もうすこし熟してから飲むと絶品と言われている。成人した時に飲めるようにと考えたプレゼントだ」
「そこまで考えて…。兄様達、有り難うございます」
「アイテムBOXがあるから10本用意しといたぞ」
「そんなに…。有り難うございます」
アスランは目頭が熱くなりながら、何度もお礼を言ったのであった。
「アスラン、それはそうとハクは可愛いわね」
「姉様、もちろんです」
「他にも従魔にできたりしないのかしら?」
「他ですか?テイムスキルは持っていないので難しいと思いますが…」
「そう。もし、もしも従魔にできそうな可愛い子がいたら、遠慮なく従魔にするのよ。私が面倒みるから」
「姉様、従魔がほしいんでしょ?」
「う、可愛い子がほしいのよ」
「それなら私もほしいわよ」
アドリーヌやミリアはハクを可愛がりながら言ってきた。
「もしそんな機会があれば覚えておきます」
「ええ、絶対よ」
そんな団欒の中、話は変わり、
「イグシル兄様、今年からは領地経営の貴族学校に行くのですね?」
「あぁ。戦闘には向いてないからな騎士団の養成学校ではなく、今後を考えて貴族学校にしたよ。ベルトも将来領地を手伝ってくれると言ってくれているから頑張らないとな」
「父様、アーバイン領は安泰ですね」
「そうだな。こんなに嬉しいことはないな」
「アスランは将来どうするのだ?」
「いろいろな国を見て回りたいので、冒険者になろうと思います」
ベルト以外の家族は驚いている。
「冒険者か?アスランなら何でもなれそうな気がするが…」
「いろんな景色を見て、人と触れ合いながら冒険をしたいのです」
アスランのあまりの真剣さに負けて
「そ、そうか。アスランなら冒険者でもやっていけるだろう。でも困ったら遠慮なくいいなさい」
「はい。有り難うございます」
「貴方、まだまだアスランは子供なのですから、急ぐ必要はありませんわ」
「そうだな」
「私は素敵な相手を見つけて結婚するわよ。別に政略結婚だろうが、素敵な旦那様が見つかれば問題ないわね」
家族全員苦笑いである。
「ミリアはもう少しお転婆を直さないとな」
「もう~。これでもモテるのよ」
アスランはそんな話を聞きながら、ふと思い出した。
「そう言えば、5歳のお披露目会はどうだったのですか?」
「僕の時は普通に領地の長男と仲良くして話したくらいかな」
「私の時は第3王子がいたから、順番に挨拶に行ってから、仲の良い者で楽しんだわよ」
「僕の時は知り合いがいないから、同じ一人でいる子に話しかけていたかな」
「そうなんですね。今回は第4王女がいるから姉様と同じ感じですね」
そんな話を聞きながらアデールは
「そうそう、お披露目会では貴族に鑑定を使うなよ」
「目立ちたくないので、もちろん鑑定は使いません」
「まったくお前は…。まぁ好きにしなさい。何かあっても今の王様とは貴族学校のクラスが一緒だったから何とかなるだろう」
「えっ、そうなんですか?」
「まあな。ただ立場が違うからあまり人には言ってないが、多少は仲がいいぞ」
兄弟は驚きながら父様を見ていた。
「ちなみに何か気をつけることはありますか?」
「あ~、偉そうにいている子供もいるから、絡まれると面倒だぞ」
「ずっと、食事を楽しんでいてはダメですか?」
「本当は良くないが、どうしようもない時はしょうがない。普通は子供同士で今後のために親睦を深めるのが普通なのだが、アスランは冒険者志望だからな」
アデールは笑いながらも許してくれた。
「ねぇ~アスラン、お披露目会の間、ハクは私が面倒見てあげるね」
「構いたいだけでしょう?」
「だって、ハクが可愛いからしょうがないじゃない」
兄弟もハクが好きみたいで安心だ。
「では、姉様お願いします」
何気ない会話も楽しく、家族の温かさを感じた誕生日であった。前世では結婚していなかったが、将来大人になったらこんな家族を作りたいと思うアスランであった。
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