条件付きスキル「スキル吸収」を駆使し、冒険者から成り上がれ

ノベルバユーザー538903

11話 アーバイン領・視察

一ヶ月が経ち、魔法の授業はスムーズにいっていた。

一ヶ月の成果として、水魔法と風魔法は初級の魔法が使えるようになっていた。

アンシャンテ先生には内緒にしているが、実は光魔法の初級も使えるのである。



ちなみに現在のステータスはこちら



【名前】アスラン・アーバイン

【種族】人間族 【性別】男性 【年齢】4歳

【称号】アーバイン子爵三男

【レベル】1

【体力】50/50

【魔力】85/85

【能力適正】E

【身体適正】E-

【魔法適正】D-

【スキル】

【魔法】    《魔力操作・Lev:2》《水魔法・Lev:1》《風魔法・Lev:1》《光魔法・Lev:1》

【固有スキル】 《アイテムBOX(強)Lev:8》《鑑定(強)Lev:8》



流石に一ヶ月では魔力が5上がっただけだった。しかし魔法の欄に(水・風・光・魔力操作)の魔法が増えていた。うん?魔法の欄が増えている?魔法を習得した時に増えたみたいだ。ってことは、他の人のスキルわっと?あ、アンシャンテ先生の欄にも魔法の欄が増えていた。



なるほど、自分に記載がある項目しか見れないのか~。まぁ、鑑定のレベルが上がれば変わるかもしれないが、今はこの発見だけでも有り難い。



ちなみに固有スキル(弱)ではLev:3まで、(中)ではLev:6まで、(強)ではLev:9まではレベルが上がり易いそうだ。だから(Lev:8)まではスムーズに上がったのかぁ~。ちなみに1カ月間毎日固有スキルを使っているがレベルは上がっていない。



そう考えると固有スキルがない魔法は(Lev:10)が最高だから、(Lev:2~Lev:3)には上がり易くてもそれ以降は大変そうだな。





そんな確認をしながら、今日も授業を頑張っていた。

そして夕食となり、その時にアデールがアスランを見つめながら

「アスラン、明日領地を一緒に見て回るから、何かあればいいなさい」

「本当?やったぁ~。ちなみに何か必要なものはありますか?」

「もちろん本当だ。こちらで必要なものは用意するから気にしなくてよい」

「わかりました。明日を楽しみにしております」

「セ・レも一緒にいく」

「セレストはママと一緒にお留守番しましょうね」

「やっ。にぃにと一緒がいい」

「ほら、困らせるとアスランが一緒に寝てくれなくなるぞ」

「それはもっとやっ。ガマンする」



セレストは泣きそうな顔をしていたので、落ち着くまで優しく頭を撫で続けた。





そんな温かい家族の団欒をアスランは楽しんだのであった。



翌日、領地視察の時となり、アデールとアスランは馬車に乗り込む。



「アスラン、今日はまず街を見てまわりながら、いくつか店に入ろう」

「店?どんな店に入るのですか?」

「そうだな~、魔道具屋・武器屋・食料屋くらにするか。教会は3歳の時にいったしな。後は、すこし離れた小さな町の村長宅に行くぞ」



あぶなっ。教会に行かなくてよかった~。誰が鑑定持っているか分からないから、まだスキル吸収は記載したくないと考えながら。

「父様、何か気になるものがあれば買っていいですか?」

「まあ勉強のために、あまり高くないものならいいぞ」

「やった~。父様、有り難うございます」



アスランもすこしは子供らしさを考え、頑張って行動していたのであるが、周りから見れば普通の4歳児に比べれば、まだまだ大人びて見えるのであった。





魔道具屋に入り、父様と一緒に魔道具を見ていた。

「あ、光の魔道具にこれはお風呂に使っている水の魔道具と火の魔道具ですよね?」

「そうだ。屋敷で使われている魔道具や交換用の魔石がちらほらあるな」

「これは何の魔道具ですか?」



店主がやってきて説明しだした。

「これはお目が高い。こちらは雨が降る時に、こちらの筒の棒に魔力を注ぐと筒がのび透明の傘になります。さらに非常に多くの魔力を注ぐと楯にもなり弓矢くらいは弾く強度になりますよ」



「へぇ~、面白い魔道具もあるもんですね。父様参考になりました」

「店主、これとこれを包んでくれ。ではアスラン行こうか」



父様は指輪の魔道具を買っていたが、気にせず次に向かった。

「次は、武器屋だな。ここは貴族御用達の店になっているから、すこし値は張るがな」



店に入り様々な武器や防具が並んでいる。

よしよし。異世界小説で考えれば、鑑定もちの俺が見れば掘り出し物の武器が見つかるはず。

一通り見渡すと



「………。」

掘り出し物もなにも、安物が売ってねぇじゃねぇか。

ちっ。心の中でアスランは叫び、そして舌打ちをしていたら、



「どうだ、アスラン凄いだろう?」

「はい父様、全部高くてビックリです。剣一本で100万ギルなんて…」

「まあそう言うな。それなりに優れた剣はそれだけの値が張るもんだ。いい勉強になるだろう」

「はい、父様」

「よし、次は市場に行ってみるぞ」





市場に着くと、活気盛んな声が溢れかえっていた。

そんな声に釣られてアスランも楽しそうに品を見ていった。



ちなみに料理などは、転生した日本人がいたこともあり、食材は違うものの似たようなものが沢山あった。一番の違いは魔物の肉や素材、薬草を燻した物など異世界ならではの物も沢山あった。その中でもアスランは調味料に興味を示し、小さな声で

「父様、アイテムBOXがあるので、いくつか買ってもいいですか?」

「それぐらいならいいぞ。メイドに言って、買ってもらいなさい」

「はい。有り難うございます」



アスランはメイドを連れて調味料を確認しながら購入していく。塩や砂糖・そして胡椒や醤油など日持ちが良いものを選別し購入した。ちなみに味噌に似たものやコーヒー豆に似たものまであった。

これは料理の革命はできないな。まあ、あまり料理に詳しい訳ではないから助かるのだが、もしいけそうな物があればその時考えようっと。気楽に考えながら買い物を楽しむのであった。



「よしアスラン次に小さな町に向かう前に、何処か行ってみたい所はあるか?」

「小腹も空きましたので、露天や屋台みたいな所に行きたいです」

「まあ貴族はあまり行かないが、勉強のため行ってみるか」

「はい。父様有り難うございます」



屋台通りの一角に場所を止めると

「私はここにいるから、メイドと行ってきなさい」

「はい。有り難うございます」



メイドを連れて、焼き鳥屋みたいな屋台の前に行くと

「それ何の肉ですか?」

「おう、これはバイコーンの肉だぞ」



馬車から来たのを見ていないため普通の口調で話をしているが、メイドも何も言わないのでそのまま話をした。

「じゃあ2本下さい」

「おう、300ギルな。ちなみに塩とタレどっちがいい?」

「じゃあ塩で」

「ほらよ。熱いから気をつけなよ」

「有難う」



メイドがお金を払い、馬車の中で父様と美味しく食べながら考えていた。



この大きさの肉で一つ150ギルなら、日本よりすこし安いくらいかな。魔物の肉の味を確かめたいから塩にしたが、豚肉の脂身がない所の味に似ていたが、普通に美味しかった。



「よし、じゃあ次はイルミ村に行くぞ」



そうか。小さな町はイルミ村っていうのか。町じゃないじゃん。

そんなことをツッコんでいると、



アーバイン領の検問を抜け領の外にでて馬車を走らせていると

「イルミ村はアーバイン領からこの馬車で5時間くらい進んだところにあるぞ」



この馬車は通常の馬車より早く、馬も優秀なのだとか。普通は7時間くらいかかるそうだ。

しかし、日本と違って馬車の揺れは思ったよりも激しくゴムはないのかな?そんなことを考えていた。


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