あの瞬間キミに恋した

桜川椿

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あの後私はお父さんとお母さんと一緒に家に帰ってきた。




櫂斗・・・櫂斗に話さなきゃ!!






「紗羅櫂斗君と話してきたら?」


「うんありがとうお母さん」




そして私は櫂斗の家に向かった。


ピンポーンとインターホンを鳴らす。


「はーい。どなた?」


「おばさんこんにちは」


「あら紗羅ちゃんどうしたの?櫂斗なら部屋にいるから上がって♪」


「はい」


私は2階の櫂斗の部屋へ行きコンコンとドアを鳴らし「櫂斗今いい?」と言った。




「紗羅か」と言ってドアを開けてくれた。


「急にごめんね」




「それより何かあったんだろ?」




「うん、大事な話があるの」






そして私はさっきあった出来事を櫂斗に話した。








櫂斗「・・・」


「櫂斗?」


「ああごめん・・・。びっくりしすぎた・・・」


「うん私もびっくりだよ・・・。でも私上手くやっていけるのかな?急にお嬢様っぽく出来ないし・・・」


「なに言ってるんだよ。紗羅は今のままでいいんじゃねぇの?」


「そっか・・・そうだよね」


「そう言えば学校はどうするんだ?名字変わるんだろ?」


「うん、家庭の事情ってことにするって・・・。そのまんまだよね、あははっ」


「紗羅辛くないか?」


「ちょっとね。お父さんとお母さんと血が繋がってないって知った時、すごく悲しかった。だけど、血は繋がってなくても私を愛情いっぱい育ててくれた大切なお父さんとお母さんだから」


「そっか・・・良い親だな」


「うん最高の両親だよ♪」


「紗羅・・・愛野ん所に住むんだろ?」


「うんそうなる・・・。寂しくなるね・・・。一緒に登校出来ないし」


「なに言ってるんだよ。遠くに行くわけじゃないし、会おうと思えばいつだって会えるだろ?」


「うんそうだね。櫂斗」


「うん、なんだ?」


「大好きだよ❤」と言って櫂斗に抱きついた。


「俺の方が好きだ・・・。って言うか愛してるから」と言った後に優しくキスされた。




「えへへ♪」


「どうした?」


「うん、幸せだなぁっと思って❤」


「当たり前だ!!!じゃあそろそろ帰るか?送るよ」


「うん。でもすぐそこだからいいよ櫂斗」


「いいの俺が送るって言ってんだから、素直に甘えなさい」と先生のような素振りで言う櫂斗。


「ふふふっ、わかったよ櫂斗」


「素直でよろしい♪」




そして私は櫂斗に送ってもらい家に帰った。






明日から忙しくなりそうだなぁ・・・。

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