あの瞬間キミに恋した

桜川椿

103

そう思っていると晃君に小声で話し掛けられた。




「紗羅ちゃんごめん。母さんやる気満々みたいで。参加してくれるよね?」としてくれないとダメだよオーラを発しながら言う晃君。






うううっ・・・こんな顔で言われたら断れないじゃないのよ。






「はい・・・分かりました」と顔を引きつらせて言った。


「うん、いい子だね紗羅ちゃん♪」とニヤリと笑った。






・・・・・。




晃君って・・・。


晃君ってこんな性格なのぉ?


まるで・・・天使の顔をした悪魔だ。






「紗羅ちゃ~ん」




あっ!おばさんが呼んでる。






「お母様どうしたの?」


「うふっ。ねぇ写真撮りましょ♪」




写真?そう言えばまだ撮ったことなかった。




なんか嬉しいかも!!




「は~い♪ねぇ晃君も一緒に撮ろうよ♪」


「じゃあこのカメラで撮って安藤。3枚分お願いね♪」と安藤さんにカメラを渡すおばさん。


「奥様ポラロイドでよろしいのですか?最新のデジカメもございますが」と安藤さんが言う。


「いいのよ。私は新しいのより、ポラロイド写真の方が好きなの」






おばさんって・・・本当にいい人可愛い所もあるし大好き♪




「分かりました」




そして左側におばさん、真ん中に私、右側に晃君の順で並んだ。


なんか真ん中って、ちょっと恥ずかしいな・・・。




「では撮りますよ~はいチーズ」




カシャ、カシャ、カシャと3回カメラの音が響いた。






そして写真撮影は終了~~~。




「出来上がりが楽しみだわ」


「うん」


「母さん、はしゃぎ過ぎじゃない?」


「うふふっ、だって嬉しいんだもの」




そして数分後・・・。




「奥様お写真です。どうぞ」


「うふふっ、すごく良い写真だわ。お部屋に飾らないといけないわね♪」


「はい紗羅のぶんだよ」と写真を渡された。


「ありがとう晃君」






そして写真を見る。




うわぁ・・・。


3人とも笑顔で、本当の家族みたいに写ってた。




ってか・・・私笑いすぎだよ。


単純に嬉しかったって言うのもあるけど。




でもやっぱり、おばさんと私って似てる・・・。




特に笑った顔が・・・。




なんで、こんなにそっくりなんだろう?

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く