あの瞬間キミに恋した

桜川椿

53

そして薫から返事が来た。


『わかった・・・。悪かったから、紹介してくれよ?紗羅』


『ふふふ、じゃあ紹介してあ・げ・る』と薫に返事した。


薫が余計な事言うからいけないんだよ。オホホホホホ。




それから時間は過ぎ、休み時間になった。


今日は図書委員の日だ。


「紗羅ちゃん、行こうか?」と拓哉君がやって来た。


「うん、行こ拓哉君」


そして図書室に向かった私達。


「じゃあこれ、直してくれる?」と本を渡された。


「うん、直してくるね」


そして本を直し始めた私。


うっ・・・。な・・・なんか・・・気持ち悪くなってきた・・・。


朝なにも食べてなかったから?


や・・・やばい・・・目がグルグル回ってきた。


「紗羅ちゃん?大丈夫?紗羅ちゃん!!!」と拓哉君の声が聞こえたような気がした。




そして私は意識を失った・・・。




ん?誰かに頭を撫でられてる?


そして目を開けたら拓哉君がいた。


「ごめん・・・起こしちゃった?」


「ううん・・・拓哉君でもここはどこ?」


「保健室だよ。紗羅ちゃん急に倒れたから・・・」


「そっか・・・。もしかして拓哉君が連れて来てくれたの?」


「うん、僕しかいなかったから」


「ごめんね・・・迷惑かけて」


「ううん、それより気分はどう?良くなった?」


「うん、ありがとう心配してくれて。でも・・・お腹すいちゃった。朝食べて無かったから」


「朝はちゃんと食べないとダメだよ紗羅ちゃん」と真剣な顔で言う拓哉君。


拓哉君・・・本気で心配してくれてるのが伝わってくる・・・。本当にありがとう。


「うん、これからはちゃんと食べるよ」


「うん、それならOK」と拓哉君は笑顔で言った。


「そういえば・・・仕事の途中だったよね・・・」


「気にしなくていいよ。僕がやっといたから」


「ありがとう拓哉君」


拓哉君って本当に優しい・・・。


「紗羅ちゃん起きれる?」と手を差し伸べてくれる。


「うん、大丈夫だから」


拓哉君に手を借りる=甘えるのは、良くないよね・・・。


そして1人で起き上がった。うん大丈夫そうだ。

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