あの瞬間キミに恋した

桜川椿

33

「ところで、私に何か用あるんじゃないの?」


「あっ!!そうだ!!紗羅のせいで忘れる所だったじゃねえかよ!!」


「もう!!私のせいにしないでよね」


「まぁいいや。あのさ・・・その・・・」


「ん?なに?」


「その・・・さ・・・」


「薫!!はっきり言ってくんなきゃわかんない!!」


「わかったよ。その・・・七瀬さんなんだけどさ」


「え?マリがどうしたの?」


「紹介してくんない?」


「は?誰に?」


「このオ・レ・に」


「はぁぁ~~?なんで?」


「俺、一目惚れしたんだよ。入学式ん時に」


「マジで?薫でも、一目惚れなんてするんだね。あはは」


「紗羅笑うな!!俺、マジで言ってんだから」


「そっかぁ~!マリって美人だもんね!!」


「うん、極上の美人だよ。お前と違ってな、ははっ」


「馬鹿にしないでよね!!私だって綺麗になってやるんだから!!」


「ほほ~!!それは楽しみだな!!」とニヤリと笑った。


「そんなこと言ってると、紹介してあげないから!!」


「ちょ、悪かったって!だから紹介してくれよ!!」


「もう、わかったわよ!!」


薫と言い合い?してると拓哉君がやって来た。


「なんか賑やかだなぁ~と思ったら、紗羅ちゃんか」


「あっ!ごめん拓哉君。私、本直す途中だったよね」


「うん、いいんだ。僕も手伝うし」


「紗羅、誰?コイツ?」


コイツって、呼ぶな~~!!


「私と同じクラスで、委員も一緒の相沢拓哉君」


「相沢です。よろしく。君は?」


「俺は、4組の花山薫だ」


って薫、もうちょっと愛想よく出来ないのかな・・・。


「隣のクラスだね。で、紗羅ちゃんの友達?」


「え?友達じゃないよね?薫?さっき会ったばっかりだし」


「そうだな」


「え?そうなの?仲がいいから友達なんだと思ってたんだけど」


「あはは、本当に?」


「うん、そうだと思った」


「そっか!じゃあ薫、今日から友達って事でよろしくね~~!!」


「は?お前と友達?・・・まぁいいか。んじゃあ、これからよろしくな!」


「あっ!!薫、LINE教えてよ。例の件で連絡しなきゃだしさ」


「そうだな。QRコード見せてくれ」


「うん。はいどうぞ」とスマホの画面を見せた。


そして薫とLINEの交換をした。


「んじゃあ、俺そろそろ行くわ」


「うん、じゃあまたね~薫」

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