あの瞬間キミに恋した

桜川椿

31

もう、マリ・・・変なこと言わないでよ!!
変に意識しちゃうじゃんか。


「まっでも、紗羅は櫂斗君が好きなんだから相沢君にはかわいそうだけど、どうにもならないよね」と、ニマニマしながら言うマリ。


「ちょっとマリ、勝手に解決しないでよね!!」


「あははっ!!わかったわよ、さ~ら」


「はい、もうこの話は終わり!!!」と無理やり?に話を終わらせた。


そして、教室に入り、私は櫂斗を探した。


あっ!いた!!


「櫂斗おはよう」


櫂斗「・・・・・」


「ちょっと!櫂斗?返事くらいしてよ!!」


「うるさいんだよお前」


う!うるさいって何よ・・・。
そんなに私と話したくないわけ?
私は毎日でも、バカみたいな話でも、していたいのに。
櫂斗は違うの?
ヤバイすごくショックで、泣きそうだよ私・・・。


そして私は
「うるさいって、櫂斗、っ・・・もういいよ。もう話しかけないから!!!」と櫂斗に言った。


それから櫂斗とは目を合わさなかったし、話もしなかった。


そして授業が始まり
図書室に行く時間になった。
櫂斗と、こんなに長くケンカをしたのは初めてだった。
今までも何度かケンカをした事があったけど、今回のケンカは何でか今までと違う。
すぐに仲直りできると思ってたんだけどな。
はぁぁ。マジで凹むよ。こんな状態じゃ。
って言うかなんであんな言い方しちゃったんだろう?とすでに、後悔している私・・・。


「紗羅ちゃん・・・紗羅ちゃん!!」


ん?誰か私を呼んでる・・・拓哉君だった。


「ん?あっ!!拓哉君ゴメン、もう行く時間だよね」


「うん、でも紗羅ちゃんどうしたの?ボーっとして。岡田とケンカでもしたの?」


うっ!拓哉君って結構するどい。


「うん、まぁ・・そんなところ、あはは。大した事ないから気にしないでね」と笑顔で言った。


「そう?それなら、いいけど。じゃあ、行こうか」


「うん、行こ!!」


そして、私と拓哉君は図書室に向かった。


「じゃあ、この本を直してくれる?」


「うん、OKーー!!」

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