人体強化人間の異世界旅路
王都動乱・弐
突然の爆発音で俺とナタリーは飛び起きる。
「な、なんだ!?」
「っ!っ!?」
一気に眠気が覚めて周囲を警戒する俺に対してナタリーは目を回しながら周囲を確認している。前から思っていたがナタリーは朝にそこまで強くはない。むしろ夜は起きて朝に眠るという昼夜逆転の生活を好んでいる。俺と行動するようになってからはそれを直すようになったらしいが朝に弱いのは変わらないようだった。
俺はゆっくりと扉に近づき外の様子を確認する。この部屋には窓がない為廊下側からしか確認が出来ない。……どうやら敵はいないようだがほかの客たちが混乱しているのが感じ取れた。俺は未だ寝ぼけているナタリーに視線を向ける事無く話しかける。
「ナタリー。王都を出ることは出来ないようだ。荷物を持って宿を出て状況を確認する」
「……ん」
ナタリーもただならぬ状況にいる事でようやく覚醒した様で荷物を持ってくる。そのうち俺が持つ方の荷物を受け取りゆっくりと扉を開け廊下の様子をうかがう。廊下には数人の客が居り状況の確認を行っているようだ。俺も扉を開けて周囲を警戒しつつ一階へと向かう。
一階には宿の女将さんが外の様子を伺っており俺たちに気付くとこちらに近づいてくる。
「あ、大丈夫だった?」
「ああ、外はどうなっているんだ?」
「詳しくは分からないけどなにか反乱みたいなのが起きているみたい。さっきそれっぽい人達が白の方に走っていったよ」
「そうですか……。女将さん。悪いのですが荷物を預かってもらえますか?外の様子を確認してくるので」
「え!?大丈夫なのかい?妹さんもいるみたいだし……」
「大丈夫ですよ。こう見えて俺達は結構強いんですよ」
そう言って女将さんに微笑む俺に女将さんも外の状況は知りたいようで渋々ながら受けてくれた。取り合えず荷物で行動が制限される心配はなくなった。な
俺とナタリーは周囲を警戒しながら外に出る。外はあちこちから煙が上がっており昨日人ごみにもみくちゃにされた表通りには崩れた建物の残骸や人の死体などが転がっている。おそらく外を出歩いていた人の頭上に瓦礫が落ちたのだろう。更に奥には今回の首謀者の一員と思われる者達が建物に押し入っているのが見えた。
騒ぎを起こしつつ火事場泥棒とは、流石に不快な気持ちになるな。この辺にはいないようだが城の周辺には人が大量にいるのが分かった。
さて、俺達はどうするべきなのか……。
「な、なんだ!?」
「っ!っ!?」
一気に眠気が覚めて周囲を警戒する俺に対してナタリーは目を回しながら周囲を確認している。前から思っていたがナタリーは朝にそこまで強くはない。むしろ夜は起きて朝に眠るという昼夜逆転の生活を好んでいる。俺と行動するようになってからはそれを直すようになったらしいが朝に弱いのは変わらないようだった。
俺はゆっくりと扉に近づき外の様子を確認する。この部屋には窓がない為廊下側からしか確認が出来ない。……どうやら敵はいないようだがほかの客たちが混乱しているのが感じ取れた。俺は未だ寝ぼけているナタリーに視線を向ける事無く話しかける。
「ナタリー。王都を出ることは出来ないようだ。荷物を持って宿を出て状況を確認する」
「……ん」
ナタリーもただならぬ状況にいる事でようやく覚醒した様で荷物を持ってくる。そのうち俺が持つ方の荷物を受け取りゆっくりと扉を開け廊下の様子をうかがう。廊下には数人の客が居り状況の確認を行っているようだ。俺も扉を開けて周囲を警戒しつつ一階へと向かう。
一階には宿の女将さんが外の様子を伺っており俺たちに気付くとこちらに近づいてくる。
「あ、大丈夫だった?」
「ああ、外はどうなっているんだ?」
「詳しくは分からないけどなにか反乱みたいなのが起きているみたい。さっきそれっぽい人達が白の方に走っていったよ」
「そうですか……。女将さん。悪いのですが荷物を預かってもらえますか?外の様子を確認してくるので」
「え!?大丈夫なのかい?妹さんもいるみたいだし……」
「大丈夫ですよ。こう見えて俺達は結構強いんですよ」
そう言って女将さんに微笑む俺に女将さんも外の状況は知りたいようで渋々ながら受けてくれた。取り合えず荷物で行動が制限される心配はなくなった。な
俺とナタリーは周囲を警戒しながら外に出る。外はあちこちから煙が上がっており昨日人ごみにもみくちゃにされた表通りには崩れた建物の残骸や人の死体などが転がっている。おそらく外を出歩いていた人の頭上に瓦礫が落ちたのだろう。更に奥には今回の首謀者の一員と思われる者達が建物に押し入っているのが見えた。
騒ぎを起こしつつ火事場泥棒とは、流石に不快な気持ちになるな。この辺にはいないようだが城の周辺には人が大量にいるのが分かった。
さて、俺達はどうするべきなのか……。
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