短編集(その他)

柊原 ゆず

ふるさと納税


 俺はふるさと納税で生活をしている。米は〇〇県、肉は××県、魚介類は△△、野菜は□□県のふるさと納税を利用して食事を作る。沢山の量が届くが、冷凍保存すると長持ちするので一人暮らしの俺には十分暮らしていけるだけの量だった。それ以外にも、食べたくなったらデザートを頼めばいいし、ティッシュペーパーや衣類もふるさと納税で頼むことができる。
 俺がこういう生活を始めたのは、仕事で昇進し給料が増えたことだ。給料が増えるのはいいことだが、その分納めなければならない税金が増す。元来ケチな性格だと言われている俺は、節税について調べ、その中でもふるさと納税を利用することにした。厳密には節税ではないが、税金として奪われた金を少しでも取り返したいと思ったのだ。ふるさと納税は生活費を抑えられる上に食品は全て美味い。それから、ポイントが付くサイトで注文をすればポイントも貯まる。一石二鳥どころか三鳥にも四鳥にもなる。俺はこうしてふるさと納税にドップリとハマっていくことになった。
 ふるさと納税は最高だ。あとは、ふるさと納税で彼女が買えれば言うことなしなんだけどな。

Fin.

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