年下御曹司は白衣の花嫁と極夜の息子を今度こそ! 手放さない
Chapter,3_05. 白衣の花嫁は愛に溺れる
寝室の窓からは海が見えた。レースのカーテンが白波のように、海からの風を受けてゆらゆらと揺れている。潮騒に包まれた白いベッドのうえにやさしくおろされた淑乃は、青い空に浮かぶ真昼の月を見つけて思わず声をあげていた。
「サクくん、月が見える!」
「ほんとだ。なんだか俺たちを見てるみたいだな」
「う、ん……」
そう言いながら朔が淑乃を抱きしめて、額へそうっとキスをする。
「よしの。俺の気持ちは変わらないよ」
「サク、くん……ぁっ」
そのまま、朔はドレスの背後に隠れていたジッパーを下ろしていく。白い花びらが一気にはなひらくように、胸元から腰までの布地がふわりと舞い落ちて、薔薇色のブラジャーだけが心細げに谷間を飾っていた。
そのブラジャーを見て、淑乃は一瞬だけ顔を歪めてしまう。昨晩暁に「案外かわいいブラジャーしてるんだね」と言われてホックをはずされたことが夢ではないことを思い出してしまったから。
そんな淑乃の表情の変化に気づいた朔は、何も言わずにホックをはずし、ひょいと床に投げ捨てて彼女の上半身をはだかにしてしまう。びくっ、と身体を強張らせる淑乃を安心させるように、朔は彼女にキスをしながら、背中を撫でる。
「よかった……感じてくれてるんだね」
「ごめんなさい、サクくん……よごれたあたしで」
「そんなことない」
「ンっ……!」
未遂とはいえ暁に穢されたことを悔やむがゆえに自分を蔑む淑乃の言葉を朔はどこか怒りのこもった声で否定する。そういえば学生時代にも、自分は汚いと言って朔を怒らせたことがあった。そのときも彼は淑乃を一日中抱いてわからせたっけ。
もう、他の何人たりとも受け入れられないのだとわからせるような、彼の無言の責めに、淑乃は抗えない。
上半身だけ脱がされたウェディングドレスを下半身にたわませている淑乃の姿はまるで白い花の妖精のように可憐で、朔の欲情をさらに加速させていく。
「めちゃくちゃにはしないけど、俺のことしか考えられないくらい、気持ちよくしてあげる」
――だから暁にされたことなど快楽で上書きして、もっと乱れてほしい。
「――サク、くんっぅ……」
弱々しい彼女の懇願に、朔はそうだね、と鷹揚に頷いて、中途半端な状態のウェディングドレスを丁寧に脱がしていく。すでに欲情して火照った肌は赤らみ、淑乃の瞳も期待するように潤んでいた。
「……よしのはいやらしくて、かわいいよ」
「サクくんだけ、だよ。こんな風になっちゃうの……」
「知ってる。だからもっと、俺に溺れて」
肌を吸われた場所からちいさな赤い花が咲く。ひとつ、ふたつと彼女が気づかないうちに増殖する口づけの痕は、朔の独占欲の証だ。白い肌を覆いつくすように刻みつけられたキスの花は、淑乃は自分のものだという朔の決意のあらわれに似ていた。
「よしの、とってもきれいだよ。花嫁のウェディングドレスを脱がせて、こんな風にふれられるなんて夢みたいだ……」
朔の言葉に反応するかのように、淑乃の身体が痙攣する。羞恥で口を噤む淑乃の途方に暮れた姿があまりにも愛しくて、朔は彼女にキスしながら確認する。
「俺もう、よしのとつながりたいよ。いいか……?」
「ん」
朔の丁寧な前戯で危うく意識を飛ばしそうになっていた淑乃は瞳を潤ませながら、素直に彼を求めるのだった。
「サクくん、月が見える!」
「ほんとだ。なんだか俺たちを見てるみたいだな」
「う、ん……」
そう言いながら朔が淑乃を抱きしめて、額へそうっとキスをする。
「よしの。俺の気持ちは変わらないよ」
「サク、くん……ぁっ」
そのまま、朔はドレスの背後に隠れていたジッパーを下ろしていく。白い花びらが一気にはなひらくように、胸元から腰までの布地がふわりと舞い落ちて、薔薇色のブラジャーだけが心細げに谷間を飾っていた。
そのブラジャーを見て、淑乃は一瞬だけ顔を歪めてしまう。昨晩暁に「案外かわいいブラジャーしてるんだね」と言われてホックをはずされたことが夢ではないことを思い出してしまったから。
そんな淑乃の表情の変化に気づいた朔は、何も言わずにホックをはずし、ひょいと床に投げ捨てて彼女の上半身をはだかにしてしまう。びくっ、と身体を強張らせる淑乃を安心させるように、朔は彼女にキスをしながら、背中を撫でる。
「よかった……感じてくれてるんだね」
「ごめんなさい、サクくん……よごれたあたしで」
「そんなことない」
「ンっ……!」
未遂とはいえ暁に穢されたことを悔やむがゆえに自分を蔑む淑乃の言葉を朔はどこか怒りのこもった声で否定する。そういえば学生時代にも、自分は汚いと言って朔を怒らせたことがあった。そのときも彼は淑乃を一日中抱いてわからせたっけ。
もう、他の何人たりとも受け入れられないのだとわからせるような、彼の無言の責めに、淑乃は抗えない。
上半身だけ脱がされたウェディングドレスを下半身にたわませている淑乃の姿はまるで白い花の妖精のように可憐で、朔の欲情をさらに加速させていく。
「めちゃくちゃにはしないけど、俺のことしか考えられないくらい、気持ちよくしてあげる」
――だから暁にされたことなど快楽で上書きして、もっと乱れてほしい。
「――サク、くんっぅ……」
弱々しい彼女の懇願に、朔はそうだね、と鷹揚に頷いて、中途半端な状態のウェディングドレスを丁寧に脱がしていく。すでに欲情して火照った肌は赤らみ、淑乃の瞳も期待するように潤んでいた。
「……よしのはいやらしくて、かわいいよ」
「サクくんだけ、だよ。こんな風になっちゃうの……」
「知ってる。だからもっと、俺に溺れて」
肌を吸われた場所からちいさな赤い花が咲く。ひとつ、ふたつと彼女が気づかないうちに増殖する口づけの痕は、朔の独占欲の証だ。白い肌を覆いつくすように刻みつけられたキスの花は、淑乃は自分のものだという朔の決意のあらわれに似ていた。
「よしの、とってもきれいだよ。花嫁のウェディングドレスを脱がせて、こんな風にふれられるなんて夢みたいだ……」
朔の言葉に反応するかのように、淑乃の身体が痙攣する。羞恥で口を噤む淑乃の途方に暮れた姿があまりにも愛しくて、朔は彼女にキスしながら確認する。
「俺もう、よしのとつながりたいよ。いいか……?」
「ん」
朔の丁寧な前戯で危うく意識を飛ばしそうになっていた淑乃は瞳を潤ませながら、素直に彼を求めるのだった。
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