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凶悪勇者のパーティと王国から追放された結界の魔術師、追放条件クリアしたので魔王を滅ぼし世界を救ったが戻ってこいと凶悪勇者がうるさいのでボコして最凶最悪の魔王に転生して世界の変革を目指します

英雄譚

第7話 「永久追放した国王陛下の手のひら返し」



 若干と躊躇いがあるものの王国に帰還をした。
 入国も許されないままなので打ち首にされるのではないか、と疑問に思いながら王都に到着した。

 容姿が異なっていたせいか複数の国民が驚いた顔をしている。
 顔にゴミでもついてるのか、というレベルだ。
 昔は勇者同伴じゃなきゃこんな注目をされたことがない。


「よくぞ帰ってくれたアルフォンスよ!」

 姿が変わったことに触れない国王陛下だ。
 まあ、以前からあまり気にかけてくれていなかったから変化なぞどうでも良いんだろう。

 すこしムカつくけど、懐かしい気分でもある。
 相変わらずバカで無能で、王様という立場が似合わない奴でよかった。

「で、こんなところまで呼び出して何か用か?」

 理不尽に追いだしてくれた奴に敬意はない。
 相手が国王陛下の前だとしても許してない以上は下手にでたくもない。

 無礼に周囲の家臣たちが怖い顔をしていた。
 対して俺は鼻息をはいて退屈そうな顔をする。

「まさかお主自ら魔王の討伐を決起し、それを実現するとは大儀であった」
「数年前の俺を追いだしてくれた国王陛下のおかげですよ」

 忘れたとは言わせない。
 国のために働き、戦ってきた者を追放したことを。

「あの時は………我を忘れてな………毎日毎日、後悔をしていた。いつかまたお主に許しを貰う機会を探していたんだが……こうして英雄が王国に凱旋を果たした!」

 あれま、これはあれか。
 手のひら返しってやつだな。
 魔王を討伐した英雄を自国に引き入れれば大きな利益になることだけを考え、本当は俺のことなんかどうでも良いんだろ。

 こんな茶番まで準備して、ほんとうに愚かな愚王だな。

「そういえば対魔王軍を組織したとき国王陛下さ、手をかしてくれなかったよね?」

「そ……それは」

 魔王を倒すのには百万もの軍勢が必要だった。
 なんとか他の軍事国が埋め合わせをしてくれたが、なぜか王国ミザールだけは頑なに協力をしてくれなかったのだ。

 俺が中心になっている組織では魔王の討伐など無謀だと思ったのか。
 賭けには参加してくれなかった。

「何万人もが死んだ。女も若者も、待っているであろう家族にも再会できずその人生に幕を閉ざした。よその国の事情なんて自分には関係ない、罪はないって思っているんじゃないか?」

 責めるような言葉に国王が黙る。

「お前らが協力していれば最低限の犠牲は回避できたはずだ。あの凶悪勇者を保有する国ならなおさら、自分らの利益より優先するべきことがあっただろう」
「……そ、それに関してはのちに貢献した者たちの遺族にも褒美を与えるつもりで」
「ふざけんじゃねぇぞ老害が、あいつらの命を形に代えられるもんなら魔王なんて倒せてねぇよ。その軽口を二度と開けられないようにしてやろうか」

 脅しに複数人の近衛兵が動く。
 国王もショックを受けた顔のまま放心していた。
 心臓ショックごときで死ぬ王の器なら大人しく他界してろ。

 王の間から出る。
 数人に追われたがスキル『威圧』で黙らせ、跪《ひざまつ》かせる。


 王城の正面門まで下りると、そこにはかつてのパーティ仲間たちがいた。

 元恋人のレイラが涙を浮かべて待っていたのだ。

「凶悪勇者のパーティと王国から追放された結界の魔術師、追放条件クリアしたので魔王を滅ぼし世界を救ったが戻ってこいと凶悪勇者がうるさいのでボコして最凶最悪の魔王に転生して世界の変革を目指します」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

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